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秋がたまらなく好きだという話

秋が好きだ。

朝も昼も夜も、
どの瞬間でも輝かせてくれる秋が好きだ。

秋の朝は、イベント前の気持ちの良いを思い出させてくれる。
小学校から大学まで、体育祭や学祭などのイベント事は全て秋に行われていた。
澄んだ空気の中で、みんなと最高の思い出が作れる気がするドキドキや
一等賞取れるかな、上手く演奏できるかな、という少しの不安感。
(春にイベント事を経験してきた人には共感を抱いてもらえないと思うけど。)
ドアを開けて家を出る、その時に吸い込んだ空気がいつも
いつかの『あの日』を思い出させてくれる。
そんな秋の朝が好きだ。

秋の昼は、のんびり過ごす昼下がりの清々しさを思い出させてくれる。
行く宛を決めてお出かけするのはもちろん楽しい。
お気に入りの長袖シャツに袖を通すあの感じ。
夜は寒いかなって、上着やセーターを選ぶ時間も秋の醍醐味だ。
行き先を決めずに外を歩くのも楽しい。
心地いい肌寒さを感じながら、
金木犀が香る道をどこまでも歩いて行けそうな気がしたり、
やっぱ疲れたなって、公園のベンチに座って空を眺めたり。
そうこうしてる内に陽が暮れてきて、秋だけの特別な夕暮れが顔を出してくれる。
どこか物寂しいような1日の終わりも、また素敵なスパイスになる。
そんな秋の昼が好きだ。

部活が終わって、1人で帰路に着く。
会社を退勤して、1人で帰路に着く。
学生の頃も社会人になってからも、秋の帰り道は真っ暗だ。
楽しかった1日を振り返る時間も、悔しい気持ちを噛み締める時間も
くだらない悩みで頭を抱える時間も、秋の真っ暗な帰り道が多かった。
程よく寒い時間は、頭が冴える。
寒すぎると物思いにふける余裕なんてないからこそ、この秋の夜は貴重な時間だ。
夜更けに意味もなく散歩したくなったり、
世界に誰もいないような気持ちになったり、
寒くなってきたなってTシャツで笑い合ったり、
真っ暗な世界に、その時々の尊い灯りを灯してくれるような。
そんな秋の夜が好きだ。

まだまだ油断できない日々は続くかも知れない。
でも25歳の秋は、一生のうちで今だけだ。
愛してやまないこの季節を、最大限に抱きしめて
後悔のないように駆け抜けていきたい。

秋だけが一番好きで贔屓しそうになるけど
せっかく四季がある日本に住んでるからこそ
どの季節もしっかりと好きになれるように
感性をフル動員して生きていけたらいいななんて
昨日たい焼き食べながら考えてました。

おわり


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