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いつ買うか?今でしょ!〜マンション爆速購入記〜

2021年がもうすぐ終わる。日本中もコロナやら何やら騒がしかったが、僕にとっても激動の年だった…色々振り返る中で最も大きな出来事はマンション購入であった。今回2021年の振り返りとしてそれをまとめてみた。

物語タイトル Serendipity

(Wikipediaより)
以前偶然見つけたハート形の紫陽花を添えて

初めに申し伝えると、僕のマンション購入はタイトルの通り、他の方々に比べるとじっくり検討を重ねたものでは全くない。なので、1話完結型で書こうと思う(と言ってもいざ書いてみたら長くなってしまいました笑。ごめんなさい)

マンション欲しいかもという思い立ちから契約まで、わずか1ヶ月半、そして引越し完了までは+3ヶ月で合計4ヶ月半。各種手続や手配をこの期間に一気に詰め込んだ。仕事もしながらこの短期間のうちにやり遂げられたのは、今考えても奇跡であった。

そのため、もし今既にマンション購入を検討し続け色々な物件を見て悩んでいる人がいたら、本記事はあまり参考にできる部分がないかもしれない。

ただ、もう少しフランクに、マンション購入に悩んでる人に「こんな早く買っちゃう人もいるんだ!」と気持ちを安らげるくらいのトーンで見て頂ければと思う。

第一章 家賃値上げ通告

物語の始まりは約1年前、まさに今終わろうとする2021年を新たに迎えて少し経ち、まだ肌寒い日々が続く2月8日であった。その時はまだ、都内某所の1LDK賃貸マンションで暮らしていた。

最寄り駅から自宅までの帰り道、テレワーク中心で慣れなくなった通勤での手持ち無沙汰感を感じながらスマホを開いた。もはや通知も設定していないキャリアメールをチェックすると、前日に自宅のマンションオーナーから連絡が来ていることに気づく。

【件名】次回更新について

そうか、今年の6月末でまた契約更新か、新婚と同時に入居したこの家に思いを巡らせながらメールを開いた。

しかし、文章を辿っていくとなにやら少し不穏な雰囲気。「住んでる地域が人気エリアのため既に地価が上昇している」「他の部屋は既に家賃を見直しているため、たにぐく様のお部屋は割安の状態が続いている」とのことで5千円の値上げを打診されていた。

既に家賃は17万円以上毎月支払っていた。たった5千円、と一瞬思ったものの、6月末の契約更新時には値上げも含んだ家賃をもう1ヶ月分払う必要がある。また、何より気になったのはオーナーのスタンス。文面から滲み出る恩着せがましさぷんぷん丸だったのだ。

もはやこれを機に住む家を変えるか?そんな気持ちが芽生えてきた。

***

今の生活に大きな不満を持っているわけではなかった。東京駅からもタクシーを使って帰れる距離で、大きな街が近いので日常生活の調達は困らないし、少し他所行きな買い物をしたい時も銀座や日本橋にはドアドアで30分以内。お洒落なカフェも味のある美味しい町中華だって沢山ある。利便性は控えめに言って最高だった。

また、マンションそのものに対する魅力も感じながら暮らしていた。実家は一軒家で、冬だとツーツーで廊下に出ればぶるぶる震える生活をしていたのに、マンションだとそこまで寒さを感じなかった。また24時間ゴミ出し可能等のマンションならではの利便性も感じていた。

ただ、一番のネックは家の広さだった。
結婚と同時に借りたこの家は53㎡と都内だとそれなりな広さだったものの、リビングインの1LDKは子供が育つにつれて手狭に感じる間取りであった。

賃貸だとこれ以上広い家はあまりないし、ともすれば購入になるが、そもそも住宅購入にはお金を掛けすぎたくない、ということで夫婦の考えは一致していた。今後子供の養育費用を考えると住宅ローンが足枷になってしまう可能性がある。さらに子供の進学等も考えると今から長年住む場所は決められず、基本は賃貸のままで、子供が巣立った後にそれまでの貯金で良い場所に終の住処としてマンションを買うか、という腹積もりであった。

***

ただ、このメールをもらってハッと気づく。確かに賃貸は身軽で都合の良い面がある。しかし数年に一度、契約更新という形で費用が積まれてしまう。さらに、家賃自体も地価や景気動向によっては家賃自体の値上げの可能性もある。そう考えると自然にマンション購入欲が醸成されてきた。

第二章 奇跡の数珠つなぎ

子供を寝かしつけた後、何かとかこつけて毎日晩酌する我が夫婦だが、早速この通告メールを今宵の酒の肴として妻に差し出してみた。
僕と同じく、ぐぬぬの反応。話題は自然と中古マンション購入に移っていた。

***

これまでマンション購入を考えたことがないわけではなかった。コロナ禍が始まって少し経った時、在宅時間が増えて手狭に感じたことで、一度中古マンションに興味を持ったことがある。

妻が不動産屋に問合せするといくつか物件の案内があり、どんなもんかと一度見学に行った。探していたエリアは、もともと自分達の住む街を気に入っていたこともあり、自宅周辺。そして物件は70㎡で6,000万台。この辺りの中古にしては比較的安かったのでオススメされて内覧したのだが、実際に見てもかなり苦しい間取りで住むイメージを全く想像できなかった。そして、その時の結論も、住宅購入費用をなるべく抑えたい我が家からすれば、都内は中古でもマンション価格が高い!(なので賃貸を継続する)ということだった。

***

念のため再確認の意味で、その時も飲みながらいくつか近場の物件をネットで検索してみた。しかし見つかるのはどれも高く、やはり予算オーバーだった。

とはいえ、その後もテレワーク中心の生活が続き、この傾向は変わらないだろうという雰囲気も出てきた今、我が家は東京都以外の他県に選択肢を広げることも可能になっていた。

その話をしている時にふと「海浜幕張とかどう?」と妻に尋ねた。

それは本当に偶然の思いつきだった。
ただ、海浜幕張には元々馴染みがあった。津田沼出身で、休日には高校時代から時々チャリで、当時まだできて間もない三井アウトレットにイケてる服を買いに行っていた。
そして、実は妻も海浜幕張にゆかりがあった。同じく津田沼出身だが、最寄りの某私立中高出身のため、長い間海浜幕張に通っていたのだ。

都内の生活は利便性言うことなしだったものの少し窮屈に感じていた部分もある。青春時代の原風景にあった海浜幕張の雰囲気は、僕たち夫婦にどこかロハスで穏やかな生活を連想させた。いや、これは大アリかもしれないぞ…?とのことで、この日は少しばかりの期待感を持ちながら最後のハイボールを飲み干して就寝した。

ただし、この時は2人とも、これから住むことになる幕張ベイパークの存在すら全く知らなかった。僕たちがイメージしたのは幕張ベイタウンの方だった。そして新築ではなく、中古マンションだった。

***

そして翌日2月9日、仕事の早い妻が早速調べてくれたらしく、その内容をまた晩酌で共有してくれた。

妻「海浜幕張で物件調べて、早速2件中古の問合せしてみたよ」
た「仕事早いねぇ!価格はどんな感じだった?」
妻「やっぱり都内よりは全然安い!70㎡以上で4,000万台かそれ以下。一つは幕張ベイタウンのマンションでこっちは4,000万以下。そしてもう一つは…かなり築浅、というかまだ出来て3年位しか経ってないのに安い。幕張ベイパークっていう開発中の街があってそこのタワマンみたい」

ここで初めて幕張ベイパークの存在を知る。新しい街が海浜幕張に生まれてるなんて、自称街クラスタの僕も全然知らなかった。お恥ずかしい限りだったが、その新しい街に興味が湧いてきた。

た「えっ開発中の街ってことはさ、また新しくマンションとか建つのかな?」
妻「あっ確かにサイト見てみると今売り出し中のタワマンもあった
た「どんな感じ?」
妻「75㎡で…30階4,740万?!

中古と新築でそこまで価格変わらへんやないか〜い、ということで夫婦のツッコミは一致した。

まさか新築がこんなに安く買えると思ってもみなかったので2人とも大変驚いた。同じ価格帯なら新築の方が良い、ということで夫婦の見解も一致した。当時のHPのスクショがやりとりで残っていたので再掲する。今見ても…安い(強い)!

今のミッドスクエアタワーと比較すると、目に優しすぎる価格帯…

こうして、海浜幕張→ベイタウン→クロスタワー&レジデンス→スカイグランドタワー、と数珠つなぎのように、購入思い立ちの翌日には自分がこれから購入を決めるマンションに辿り着いたのである。

第三章 モデルルーム見学

早速妻からスカイグランドタワーのモデルルーム予約をしてもらうことに。しかし、既に混み合っていたようで平日かつ日付指定の2月22日となった。僕は仕事で都合がつかず、一旦妻だけで行くことになった。

見学当日、ついつい状況が気になってしまい、仕事そっちのけで妻にLINEで連絡を取ってみた。

これが妻の返答だった。どっち付かずな感想でよくわからなかったため、詳細は毎度の晩酌で聞いてみることに。

モデルルームで撮影した写真を振り返りながら感想を聞く。どうやら、家のスペックは良い(食洗機&ディスポーザー付等)、ただ周りに何もなくポツンとタワマン状態だったとのこと。

地図で見た時にはそれなりにスーパー等の施設もある気がしたが、妻は駅からタクシーで行き、かつタクシーの運転手が道を間違えて大きく遠回りしたようで、たまたまそう見えたのかもとのこと。

とはいえ、百聞は一見に如かず。再度夫婦での見学を3月6日に予約した。

そして、我が家としては2回目のモデルルーム見学。今回は街を感じるため駅から徒歩での訪問。幕張海浜公園からイオンスタイルへの道を歩いて感じたのは、確かにポツン感は否めないものの、スーパー等必要な要素はそばに集まっており、もはやココだけで生活が完結する感。

モデルルームなるものも人生初めてで、営業の方に最初ムービー見せられた所で「まずいっ!こいつ高揚感煽ってくるタイプの術師か?!」と警戒し領域展開を試みるも、部屋のスペック等は普通に申し分なく、「えっえっ?良いんじゃない??」と心がなびいてきた。(誤って無量空処を発動してしまい自分の脳内がバグった説も否定はできない)

既に販売は終盤を迎えていたが、僕たちの望む東向きの販売期に差し掛かっていたのも良かった。南や西の眺望は確かに魅力的だったが、西日が好きではない、そもそも高い所も好きではないので高層階も望んでいなかった。逆に、東側の眺望は幕張ベイパーク全体を見渡すことができ、これからの街の成長を見守ることができるのを魅力に感じた。

あれよあれよと具体的な話は進んでいき、最終的に希望を出したのは東向き低層3LDK4,000万台の部屋。

価格は申し分ない(もし新築&都内なら7〜8,000万位かかると思ってたのでもはや破格に見えた)、マンションのスペックも街の環境も良い。夢は膨らミングバブル状態となっていた。

第四章 予期せぬ棚ぼた

これならイケる!と思った僕たち夫婦だったが、その翌日の3月7日、更に購入を後押しする出来事があった。

津田沼に住む母に海浜幕張のマンション購入を検討してることを連絡した。両親としては家が近くなることもあり反対はしなかったが、実家のある津田沼も検討して良いんじゃない?との連絡が来る。

モデルルーム見学の次の日、面倒臭くなりそうな芽を早めに摘むため、彼らの可愛い孫も連れて実家を訪れた。

「いやいや母ちゃんよ、津田沼は今地価が上がっておるのだ。駅前に出来たノッポなタワマンのチラシ価格を見たか?」マンションブログを斜め読みして得た浅めの知識で緩やかに論破を試みた。

すると、母ちゃんが言う。
母「まぁ、あんた達がそう決めたなら良いよ」
た(おっと、拍子抜けだな…)
「それはそうと実は…いつかあなたが家を買うときのために貯めてたお金があるのよ、〇〇万円」

「は、母君ぃぃぃぃ!!!!!」

まさかの資金援助打診であった。初めに言っておくが実家は一般家庭で決して太いわけではなかった。びっくりするような金額でもない。でも、ただただ有難かった。

***

家は賃貸or購入のどちらが良いかという議論が巷で事あるごとに繰り返される。僕の基本スタンスは「その人自身や状況によって異なる。なので一概に決められない」それ以上でも以下でもないと思う。

ただ、今回僕が思い知ったのは、家を買う決断をするとこういう思わぬ親の助けが引き出せるかもしれないということ。当然人によって環境は異なるし、僕の場合は偶々かもしれない。でも、ずっと賃貸のままを選択していれば得られなかったのは事実だ。

元々住宅購入にはお金をかけたくない我が家は安心安全のローン設計を描いていたが、この資金援助のおかげで住宅ローンは2倍界王拳という、戦闘力インフレ前のもはやナッパしか倒せないほどの弱さでも可能となった。

こうして、「今でしょ!」感が加速することとなるのである。

第五章 最後の関門、保活

ある程度保育園の当たりを付けなければマンション契約はできない。これが最終関門となった。

保育園事情は前に住んでた都内で散々悩まされた。結婚と同時に引越ししたが、その時は区ごとによって補助や混み具合の状況が違うことなんか全く知らなかった。蓋を開けてみたら我が区は自分の世帯年収レンジで言うと23区で一番保育料が高い区、そして保活も激戦区であったが、そのことを知ったのは、妻が妊娠してからだった。

このように痛い目を見てきたので、保育園事情の見極めはかなり慎重だった。

そして、この部分は僕というより妻に大変尽力してもらった。海浜幕張の保活については別途記事化したいが、妻が忙しい仕事の合間を縫って保育園見学の予定を入れて出向いてくれた。

まずは、認可外保育園をいくつか見学に行く。既に4月入園人数も決まったが、定員は若干名余っており、7月入園でもなんとか入れそう、とのこと。こうして、引越したとしても保育園に入れない状況は避けることができた(とはいえ、認可の保育園も当然見ておきたく、その後も保活は続いた)

この最終関門も突破し、ようやく今ここにマンションを購入する決心がついたのである!パンパカパーン!

第六章 怒涛の手続祭り

3月22日申込、そして無事抽選もなく通り、3月27日本契約。思い立ちからわずか1ヶ月でのスピード購入であった。

そして、引越し時期については、賃貸の更新までに完了すれば別途1ヶ月分の家賃を払う必要もなくなるので、契約更新タイミングの6月末をターゲットにした。ただ、そう考えると全く時間がなかった。

やらなければならないことは沢山あった。
ローン審査&銀行口座開設/転出転入手続/電気ガス水道の契約/新築リフォーム/家具購入/保活etc。更に子供の誕生日など普段の行事も目白押しだった。

到底頭の中では管理しきれなったのでスケジュールはエクセルに落とし込んで管理した。もはや仕事よりも、仕事であった。笑

こうして週末は大体海浜幕張まで通い、平日も仕事をしながら時々手続関係の処理を詰め込んで、なんとか6月4日に鍵引き渡し、6月25日に引越し完了。見事、契約更新期限前に賃貸を明け渡すことができたのである。

まとめ

というわけで、文章をつらつらと並べても分かりづらいだけだと思ったので大きな時系列をまとめてみた。

改めて見て、思い立ち1日から始まり、スカイグランドタワー決め打ちでの検討、契約→引越しとかなり詰め込んだ4ヶ月半であった。

こんな短期間でもなんとかやり遂げられた大きな要因は、6月末の契約更新タイミングまでに引越すという明確なデッドを作ったことだと思う。

引渡しまでの時間が長いと、どんなに自信を持って契約をしたとしても、ふとこの選択が正しかったのかを考えてしまうことがあると思う。僕たちはあまりに予定を詰めすぎて悩む暇もなかったのが逆に良かった。

長くなってしまったが、以上がたにぐくの2021年マンション爆速購入記である。

***

初めに言った通り、あくまで僕個人のケースでしかないので、今マンション購入を検討されている人から見たら参考にならないかもしれない。

でも、もし一つ伝えられることがあるとすれば、ということで、これだけは言わせてもらいたい。

僕も購入してから逆にマンション事情に興味を持ってしまったのだが笑、日々マンション業界には色々な情報が飛び回る(いや本当面白いよねぇ)

そんな時、「今すぐ決断しなきゃいけないのか…」「今買わないと後で損するかも…」と自問自答することもあるかもしれない。

でも、僕みたいに、ノリと勢いで一次取得のマンションを買っちゃった人もいるのだ!なので、安心してほしい。

僕が今回マンション購入で大事だと思ったのは二つ、「出会い」と「タイミング」だった。自分が気に入る街や物件との「出会い」、そして自身の資金状況や家庭/仕事事情等も踏まえた「タイミング」、その2つともが申し分なければ、家を購入して後悔することは決してないと思う。

***

現在ミッドスクエアタワーが売り出されている。
僕的に魅力的なのは東向きに広めの住戸が用意されてること。今の3LDKも、もし子供が今後増えた場合には手狭になる。

じゃあ、ミッドスクエアタワーまで待てば良かったのかと言われれば、決してそうではないのだ。2024年まで賃貸のまま留まり続けるのはもはや無理だった。また、今の家を売って買い替えるかといえば、それも答えは絶対NOだ(せっかくここでの快適な生活を夢見て新築リフォームや家具購入もしたので、すぐ手放すのはもったいなさすぎる!)

この場合、「出会い」は良いものの、「タイミング」は全く合っていないのである。

***

僕は「出会い」よりも「タイミング」の見極めが重要だと思った。もし今ベストなマンションに出会ったらすぐに買うか?それともやはり購入(住み始める)時期が大事なのか?という、「本当に今必要なのかどうか」は常に問い続けながらマンション探しをした方が良いと思う。

なので、急いだり悩みすぎる必要はない。それでももし悩んだ時、判断に迷った時は自分の心の中の林先生に問いかけてみてほしい。そして、彼がもしこう答えたら、迷わずに買うべき。

「いつ買うか?…今でしょ!!!!!」

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