谷垣静子の風景

平成元年をサハラ砂漠で迎え、それまでの2年間、谷垣静子さんの絵と会っていました。そして…

谷垣静子の風景

平成元年をサハラ砂漠で迎え、それまでの2年間、谷垣静子さんの絵と会っていました。そして30年後絵に再開、懐かしい景色を思い起させ、語りかけてくれます。アフリカで静子さんの見た風景を伝える語り部のように、。 そんな風景を彼女のメモとスケッチブックから再現します。/AJIRO

マガジン

  • 絵画と美術館について

    絵画の価値について、その絵画の審美性を重要視したのはカントだそうだが、放送大学の青山昌文先生は随分異なりその絵画の持つ背景や歴史、いわれ、表象等々が関係するとか、一方 絵画の価値は愛(思い)が感じられるか否かとも、、。ゴッホの絵を見て、絵画の価値は一層分からなくなる。絵画をビジネスにしている人にとっては 需要と供給、、、。時代の波もあるようだ。野見山暁二さんの絵は? このマガジンでは、こういった回答のないようなことをメモし記してみる。静子さんの絵について云えば、愛にあふれた絵で、シャガールを彷彿させる。私にとっては、、。

  • 静ちゃんの作品一覧

    「愛」だけを信じて夫の夢と共に生きた谷垣静子、 故郷松本を後にして、引っ越した地はアフリカのニジェール。 砂漠の縁(へり)の厳しい地に住みながらも生物の力を感じ、 砂漠の中では人を寄せ付けない景色の中に究極のフォルムを見出す。 自然、草木、動物そして人々からは強いインパクトを受けながら、 その感じ取った景色とフォームを彼女のイマージで描き続けた。 愛の息吹を吹き込まれた絵画たちが見る者に愛を語りかける。

  • トワレグと砂漠に生きる人々

    トワレグ(touareg/仏 tuareg/英) 「砂漠の民」とか「青い男」とも呼ばれるトワレグ(トゥアレグ)の人々、 静子さんはニジェールを旅する際に、多数回トワレグに会っている。サハラ砂漠の旅ではトワレグの案内人たちと寝食を共にし10日間ほど過ごしている。 砂漠では、方位磁石よりもトワレグの方が心強い。目印もないのに方向を見極め、急変する天候や砂の特性にも詳しく、道のない砂の上を巧みに運転してくれ、目的地に連れて行ってくれる。サハラを共に旅すれば、トワレグのカッコよさは一層輝く。静子さんの描くトワレグも、実にカッコ良い。 ・・かと思うと、ボロロの人々のように美男コンテストで求婚を競う人々も砂漠に生きている。砂漠に生きる人々を静子さんの絵とともに探ってみる。

  • 企画展

    谷垣静子さんの作品が紹介された企画展の様子と予定等を掲載します。彼女の活動は、これまで「ニジェールの外科医 谷垣雄三・静子夫妻を知る企画展」として、故谷垣雄三医師のニジェールにおける活動と共に紹介されてきました。それというのもお互いの活動は切り離すことのできない、精神的なつながりと影響を与え合い、互いの活動を高めていったと思われるからです。 尚「谷垣夫妻企画展報」は谷垣雄三・静子夫妻記念事業実行委員会の川本会長による執筆をHP用に変換したものです。

ストア

  • 商品の画像

    絵はがき(Image du Niger)/ 谷垣静子(12枚セット)

    絵はがき(普通はがきサイズ)12枚がセットでケースに入っています。
    1,000円
    tanigaki
  • 商品の画像

    絵はがき(Image du Niger)/ 谷垣静子(12枚セット)

    絵はがき(普通はがきサイズ)12枚がセットでケースに入っています。
    1,000円
    tanigaki

最近の記事

松本からニジェールへ アフリカを描く 谷垣静子展

松本市ご出身。サヘルとサハラの国ニジェールで17年間暮らし(ニアメ10年間、テッサワ7年間)、今でも谷垣雄三さんと並んで彼の地で眠っておられる、谷垣(旧姓青木)静子さん。ニジェールの風景、人、木々と草花を描かれた絵が里帰りします。4月5日(水)~9日(日)に松本市美術館で展示されます。 Mme. Shizuko Tanigaki a fait des paysages, des portraits et des peintures de plantes au Niger p

    • 大谷が気づかせてくれた絵の価値について

      2023年WBCのMVPに選ばれた大谷さん、ここに至る直前の同志への声がけは「憧れるのをやめましょう」だった。この声がけで相手選手への過大なリスペクトの殻が破られ、各自が前向きな自身の力を発揮できたのではないだろうか、実に的を得た声がけであり、大谷さんはMVPにふさわしく、素晴らしい。 この言葉の奥にはリスペクトによりその対象の評価と価値が左右されるという心理的内面にまでもせまっている。そしてこの言葉が、これまで自身の謎でもあった「絵の価値」について、ある気づきをもたらして

      • プロフィール

        プロフィールがpdfでご覧になれます。

        • 作品リスト 8/8 (122-134)

          静子さんは多くの、女性/少女を描いています。 芯が強く、アフリカの次世代を担ってくれる、そんな女性が作家の目を引き、描いてみたくなったようです。

        松本からニジェールへ アフリカを描く 谷垣静子展

        マガジン

        • 絵画と美術館について
          2本
        • 静ちゃんの作品一覧
          23本
        • トワレグと砂漠に生きる人々
          7本
        • 企画展
          5本
        • 静ちゃんのSketchBook物語
          4本
        • 絵葉書
          14本

        記事

          作品リスト 7/8 (108-121)

          このリストに含まれる絵画は、休暇で欧州を訪れた時のものや、日本で描かれたと思われる水彩もあります。 作者が配色にこだわり達人の域にある葉っぱをスケッチブックから、 またご主人が描かれるのは珍しいのですが、これもスケッチブックで見つけたのを載せました。

          作品リスト 7/8 (108-121)

          作品リスト 6/8 (67-80)

          このリストに含まれる絵画は、習作とそれらを基に描き上げた彼女の力作が揃っています。習作は単に油絵のための練習や準備としてではなく、各々の絵画、デッサンが生き生きと息づき、ここでも時間と環境の変化により、異なる作品として仕上がっていることが感じられます。また彼女の素早いタッチのデッサンと色の置き方等を見ることができる作品も含まれています。

          作品リスト 6/8 (67-80)

          作品リスト 5/8 (67-80)

          1992年、谷垣医師の計画による地方医療の充実を目指したパイロットセンターの建設と共に、二人はテッサワに移り住みます。厳しい乾燥と暑さが病弱の静子さんを襲う中、彼女は油絵に向かって絵の具を重ねていたと思われます。時と環境と共に、絵に込めた思いも変化したと思われます。 このリストに載っている油絵の多くは、絵の具の剥離が多く、数枚は日本の専門家に依頼して修復したものもあります。 そんな中で、76番の作品は絵具の剥離が時間の逆行を見せてくれ、作者の様々な思いがよみがえるような作品と

          作品リスト 5/8 (67-80)

          作品リスト 4/8 (53-66)

          アフリカ、ニジェールの首都ニアメでは1982年から約10年、その後は谷垣雄三医師と共にニジェールのほぼ中央に位置するテッサワに移り住みます。 このリストに含まれる作品の多くは、ニアメで描かれたと考えられ、木々の緑が多く、緑へのあこがれと夢も描かれているように感じられます。

          作品リスト 4/8 (53-66)

          作品リスト 3/8 (37-52)

          日本からアフリカへ、、3/8のリストには日本で描かれたものも含まれる。花の背景が明るくなるのは光そのものが明るいのかそれとも作家の内面か? ケヅメリクガメを庭で眺めながら、よく見るとトカゲもいてユーモラスな気分になれる。

          作品リスト 3/8 (37-52)

          作品リスト 2/8 (20-36)

          花、アフリカの仮面や置物など、静物画が多い。砂漠の縁(サヘル)の環境は厳しいながらも、その中で枝を広げる木はたくましい。花の少ない自然環境の中であるからこそ、自宅には花を絶やさなかったようである。

          作品リスト 2/8 (20-36)

          作品リスト 1/8 (1-15)

          一番最初にニジェールから日本に到着した静子さんの絵、その多くはキャンバスに描かれた油絵で、現地で作られた木枠に収まっている。 トアレグの民具やイスラム寺院と共にそこに生きる人々が描かれている。

          作品リスト 1/8 (1-15)

          作品リスト

          静子さんの作品リストを作ってみた。 時系列に並べて見たかったものの、描かれた時期の不明なものも多くあり、先ずは発見され、番号が振られた順に整理してみた。これらの番号は、ほぼ日本に送られた順序で番号が振られており、油絵のキャンバスが木枠に張られているもの、手製の木枠に収まているもの等、保存形式ごとに整理されており、これらの番号も作成年度の手掛かりになるやもしれぬことから、当初の番号をそのまま踏襲して整理した。これらの他にスケッチブックも多くあるが、一部を除いて、スケッチブックの

          +13

          最期の言葉も、、スケッチブックに(作品リスト 8/8 の各作品 13点:122-134)

          最期の言葉も、、スケッチブックに(作品リスト 8/8 の各作品 13点:122-134)

          +12
          +2

          砂漠に生きる家族(作品リスト7/8 の作品2点:120-121)

          砂漠に生きる家族(作品リスト7/8 の作品2点:120-121)

          +3

          400字のデッサン のように、(作品リスト7/8 の各作品 3点:117-119)

          400字のデッサン のように、(作品リスト7/8 の各作品 3点:117-119)

          +2
          +2

          時には日本を思い出し (作品リスト7/8 の各作品2点:114-115)

          時には日本を思い出し (作品リスト7/8 の各作品2点:114-115)