【雑談が苦手な人向け】話を聞く方法
仕事で最低限必要なコミュニケーションが取れても、雑談のようなフリートークに苦手意識があるという人は結構いるのではないでしょうか?
先日、縁あってプロのインタビューライターである丘村奈央子さんの講座を受講しました。
そこでの説明は会話の苦手意識を克服するのに役立つ内容でしたので、要旨を共有させていただきます。
このノウハウは精神論が排除された実践的な内容となっております。
会話に苦手意識のある方は是非チェックしてみてください。
大切なのは自分が気持ちよく聞けること
まずはじめに、会話をするうえで欠かせないことは、自分が気持ちよく聞けることです。
気持ちよく話を聞けているとき、聞き手はこんな状態になっています。
姿勢が自然と前のめりになっている
相手の話に興味がある
この状態を土台として持っている人は、会話がうまくいきます。
技術が多少足りていなかったとしても大丈夫です。
どうしたら気持ちよく聞けるのか?
では、どうしたら相手の話に興味を持ち、気持ちよく話を聞ける状態になれるのか?
それには、次の二つの問題を解決する必要があります。
一つは、相手が苦手であるという感情的な問題。
もう一つは、会話が続かないという技術的な問題です。
技術的なことは単純に方法を知り習得できればよいので、感情的な問題よりハードルが低そう。
まずは後者の課題解決を優先することにします。
グラデーション型の会話を目指そう
話が続かないという課題を解決するために、グラデーション型の会話を目指しましょう。
グラデーション型の会話とは、相手の答えに合わせた質問を重ねていく会話スタイルのことをいいます。
メリットとしては次のような点があげられます。
関心が自分に向いていることを相手に伝えられる
自分の答えに注目してくれていることも伝えられる
結果、相手に安心してもらえる
グラデーション型の会話の例です。
A:今日のお昼は何を食べましたか?
B:カツ丼です
A:どこのお店で食べたんですか?
B:新宿にこういうお店があるんですよ
A:月に何回くらい行かれるんですか?よく行かれるんですか?
B:週に一回くらい行くんですよ
よくある失敗例:一問一答型
途切れがちな会話の代表例を『一問一答型』とよんでいます。
一問一答型の会話の例です。
A:あなたの趣味はなんですか?
B:読書です
A:あなたの好物はなんですか?
B:チョコレートパフェです
A:あなたの好きなタイプはどんな人ですか?
B:優しい人です
一問一答型は、聞き手の質問に話し手が答えて、一往復したらおしまい。また次の質問が新しく始まってしまうので、会話が続いたり、弾んだりしません。
この人は自分のことに関心があるのではなくて、質問をうまくしようとか、とりあえず場を繋ごうといったことに関心が向いているんだなと伝わってしまいます。
せっかく質問に答えたのに何にも反応がないと、少しがっかりしますよね。これが繰り返されると、話を続ける気がなくなるのは仕方ないことです。
共通点は探さない
聞き方のメソッドとして最も強調されているのは「共通点は探さないでください」ということ。
重なるところがあるかも分からない領域をむりに探すよりも、違いに注目したほうが簡単でメリットが大きいのだそう。
相手の趣味・楽しみ・経験・考え方など、自分にとって知らない部分を聞いてしまえば話の引き出しを増やせるし、その人がどういう人生を歩んできたのかを知ることもできる。
たとえ自分にとっては面白く感じられないことだったとしても、目の前の相手は価値を感じている。それはなぜかと理由を聞いてみたり、どういったところが面白いのかポイントを聞いてみたりすることで、会話をどんどん広げることができる。
違い・謎を注意深く観察し興味を持つことが、グラデーション型の会話を習得するキーポイントといえるでしょう。
具体的な実践方法
違い・謎をパッと意識して言語化できるようにするには、実践を繰り返すことでアンテナの感度を高め、思考回路を強化していく必要があります。
会話する前と会話中と二つのフェーズに分けて、実践のポイントを整理しました。
ワークを行う際には、日常での会話の際にすぐポイントを見返せるように、スマホなどから確認できるようにしておくとよいでしょう。
会話する前のポイント
その人は選んでいるけど、自分は選ばないものを探す
違い・謎に集中する
共通点は探さない
<ワーク1>自分は選ばないけどその人は選んでいるものを探してみる
対象は目の前、近くにいる人です
見知らぬ通行人も対象にしてOKです
何があるかを意識するだけでOKです
<ワーク2>1で意識したことを書き出してみる
書き出し先はスマホでもメモ帳でもなんでも結構です
書き出すことでどんなアンテナをはれたのかを自己認識します
これを数回繰り返していくと色んなところが目に入るようになります
会話中のポイント
相手の答えだけに集中する
答えから連想したことを言語化して次の質問にする
うまく回そうとか気の利いた答えをしようとか、余計なことを気にしてはならない
<ワーク1>会話中に生まれる謎を意識する
意識するだけでいいです
思考回路が追いついていないうちは違い・謎はなかなかすぐに浮かびません
何度も繰り返しているうちに回路が強化されていき、すぐに見つけられるようになります
<ワーク2>生まれた謎を言語化する
選んだ謎を言語化して実際に口に乗せて言葉にします
自分が慣れている相手を対象にします
時間は2分間だけで構いません
まとめ
この記事のポイントを最後にまとめます。
自分が気持ちよく聞ける状態を目指そう
会話が続かない技術的な問題から克服していこう
技術的な問題はグラデーション型の会話で解決しよう
自分にはない話し手の違い・謎を見つけられるようになろう
違い・謎をパッと連想できるように言語化するワークを日常に取り入れよう
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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