見出し画像

LINEを商売で使うことを考える

経営側としては当たり前のことですが、飲食店やサロンなどいわゆる店舗型ビジネスでは、お客様がたくさんお店に来てくれるのは喜ばしいことです。

しかし、お店のピークタイムというのはしばしば戦争のような殺伐とした状態になっていて、従業員の方、辛そうだったりしますよね。

こんな状況のことをよく「うれしい悲鳴」と言ったりしますが、正直私は飲食のバイトをしていた時、うれしいなんて心はちっとも持てませんでした(店長、ごめんなさい)。

私はIT業界で生きている人間なので、現場オペレーションに課題があるのだとしたら「デジタルの力を活用しましょう」とよく言います。
けど、時々それを言うのが怖い時もある。なんでも効率化すればいいってものじゃないというのも分かるから。

例えば、テーブルに据えつけられたタブレットで注文を入力すること。
誰でも一度は経験している当たり前の仕組みですが、お客様と直接コミュニケーションをとることを大事にしているお店とすれば
対面接客の一部をデジタルに委ねることは「ナシ」かもしれないと思うんですよね。

とはいえ人手不足が深刻になるこれからの時代、デジタル活用を無視して店舗を運営していくのは厳しいだろうから
デジタルとの共存を前提として顧客体験を設計し直すことは、避けるべきではない論点だと思います。

ヒトの強みであるコミュニケーションの温かみを失うことなく、効率化すべき業務をデジタルに委ねていくこと。

これを実現する手段として、LINEを商売に活用することに興味を持ちました。

調べると、LINE公式アカウントで提供される無料の機能だけでも、すぐに使えそうなものがいくつかある。
いいなと思った機能について、この記事で発信させていただきます。

なぜLINE?

そもそも、デジタル化といっても簡単にはできないと思います。
何かしらの端末だったりアプリだったり、導入すれば維持管理していかなければならないから。

お客様にしてもそうで、幅広い属性に使ってもらうためのハードルを限界まで下げることを考えていったら
日本人ならLINEが一番手軽なんじゃないか?と思うに至りました。

現在、国内で利用しているユーザーは9,600人以上と言われています(日本の人口約7割)。
ほとんどの人はすでにLINEを使っているから「新しくこのアプリ入れてください」と言う必要がない。

サービスを提供する側はLINE公式アカウントを作成する必要がありますが
お客様に向けてはLINEで友だち登録をしてもらうだけで、様々なサービスを提供することができます。

LINE公式アカウントで何ができるか?についてはこちらの記事に書いてあります。

無料でもできることは沢山あり、使いこなしていくのが大変そうではありますが
いくつかの事例に目を通して、この機能はトライしやすそうだなと思ったものを3つほど紹介いたします。

LINEチャット

LINEチャットは、日常的に使っているLINEアプリのトーク機能 を通じて、LINE公式アカウントから友だちになっているユーザー一人ひとりとコミュニケーションが取れる機能です。

LINEチャットを活用すれば、電話応答ができない時間でもメッセージを受け付けて、スタッフの手が空いたら回答するというコミュニケーション手段を提供することができます。
もし、電話対応でスタッフの手がふさがってしまい接客が手薄になる問題があるとしたら、お客様にLINEチャットの利用を促す仕組みを作ることで状況を改善できるかもしれません。

LINE公式アカウントは月あたりで送信できるメッセージ数によって無料から有料になりますが、LINEチャットは課金対象のメッセージ数としてカウントされません。
ですので、LINEチャットを運用していく分には料金は気にせずに、安心して業務で使うことができます。

ショップカード

LINE公式アカウントの「ショップカード」は、来店や商品購入の特典として付与するポイントを、LINE公式アカウントで発行・管理できる機能です。
獲得ポイントに応じて、店舗側が設定した特典を受け取ることもできます。

もし、紙のポイントカードを発行していて経費が発生しているとしたら、LINEのショップカードに置き換えることで削減できます。
LINE側でも利用料は発生しませんし、データをアプリ内に蓄積できるため、紙と比べて情報管理や分析がしやすくなるというメリットがあります。
お客様側としても、紙のポイントカードを持ち歩く必要がなくなるので利便性が上がりますね。

最初から大きな目標をあえて設定せず、ポイントカードをデジタル化することからLINE活用をスタートし、運用に慣れていくのも有効な手段だと思います。

LINEで予約

「LINEで予約」は、LINE上で簡単に店舗の予約ができるサービスです。
LINE公式アカウントからオンラインでの即時予約やLINEのトークを通じた予約が可能で、ユーザーはアプリを切り替えることなく、LINEの中で予約を完結することができます。

「LINEで予約」を活用している事例で、ピクシーラッシュという美容サロンの取り組みがあります。
大手予約サイト経由でとる予約が多く、増えつづける広告費に悩まされていたとのこと。
オーナーの和田さんは、集客のフローに「LINEで予約」を組み込むことで、この課題を乗り越えていったそうです。
印象深い事例だったため、紹介させていただきます。

まとめ

LINE公式アカウントの活用は、低コストではじめやすい店舗ビジネスのソリューションといえるでしょう。
モバイルオーダーシステムや整理券サービスなど、LINEをプラットフォームにした便利なサービスは他にも沢山あります。
気になる方はこちらからどんなサービスがあるのか、チェックしてみてください。

LINE活用については継続して情報収集を続けてまいりますので
これは!と思うしくみや事例が見つかりましたら、また発信させていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?