鹿屋市男女共同参画室主催「ジェンダー平等って何?」(2023.09.24)講演資料

鹿屋市
「わたし」×未来を切り拓くワークショップ

第1回
「ジェンダー平等って何?」からのはじめの一歩
 
2023.09.24
特定非営利活動法人ルネスかごしま
谷川勝彦(たにかつさん)

「ジェンダー平等」とは、ひとりひとりの人間が、性別にかかわらず、平等に責任や権利や機会を分かちあい、あらゆる物事を一緒に決めることができることを意味しています。男性と女性は、身体のつくりは違いますが、平等です。ところが、今の社会では、男性に向いている役割や責任、女性に向いている役割や責任など、個人の希望や能力ではなく「性別」によって生き方や働き方の選択肢や機会が決められてしまうことがあります。 そこで、世界中で、法律や制度を変えたり、教育やメディアを通じた意識啓発を行うことで、社会的・文化的に作られた性別(ジェンダー)を問い直し、ひとりひとりの人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会を創るための取組が行われています。 同時に、「女の子だから」「女性だから」という理由で直面する障壁を取り除き、自分の人生を自分で決めながら生きるための力を身につける取組 (エンパワーメント)も行われています。(内閣府男女共同参画局)

ちょっとなに言ってるかわかんないですね。
もう少し簡単に言いましょう。

ジェンダー平等とは(あるいは「平等とは」)
【自分が好きなことをしたり、好きな人と手をつないだり、一緒にいたりすることのできる権利が、誰にも平等にある】という状態のこと、それが選択できる「権利」のこと
 
そんなこと、当たり前のことじゃないか、と思う方もおられるかもしれません。
じゃあなぜ今回のような講座が開かれるかというと、今の社会は、必ずしも、そうはなっていない(それができるような社会になっていない)からなのですね。
 
なぜ社会は、「自分の好きなことをして、自分が嫌なことをしないで済むようにはなっていないのか」
 
社会的要因と人格的要因
 
〇そもそも人(一般の人)には、そのような権利が(歴史的に)与えられていなかったから
フランス革命(人権あるいは主権は誰にあるのか)・職業選択の自由(江戸時代の「士農工商」)・参政権(普通選挙)大正14年(1925年)普通選挙法(25歳以上の男子)、婦人参政権は昭和20年(1945年)制定(執行は1946年から)・優生保護法・男女の賃金格差(男女雇用機会均等法は昭和60年(1985年))、男性を100としてみた男女間賃金格差は75.7(2022年)、「自分たちのことは自分たちで決める」(上野千鶴子)、ウーマンリブ・ジェンダー・フェミニズム闘争。
「権利」と「義務」と「自由」。
・特権を持つものは自らの特権に無自覚である
 
〇「らしさ」「べき」
社会が規定する(押し付けてくる)ものたち
「自由」を縛ろうとするものたち(家・家父長制・土地)
 
それらから「自由」になるために
 
〇そのような状況が長く続くことによって、自分はなにが好きで、なにが嫌かを自分で問う機会が失われたから
・選択肢を多く持つこと
・自ら選択する自由があることを自覚すること(選ぶ練習をすること)
「好き」なものを「好き」と言うこと
「人生は選択の連続である(Life is a series of choices.)」
みなさん、ティラミスとかパンナコッタとかマンゴープリンとかベルギーワッフルとかタピオカとか、「本当に」好きでしたか?
メディア(人の声)に踊らされないように
・「自分は誰とどのような人生を歩みたいのか」を何度も確認する(変わることもあるから)
 
「私の身体は(あるいは精神は)、私のものである」

お読みくださりありがとうございます。 いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。