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保活をナメていました

タイトルのとおりである。
ここ数日、保活について怒涛の勢いであれこれと調べていた。
そのことについて、ここまでの経緯とひとまずの結論と感想を取り急ぎ書き殴ってみる。

1.事の発端

先日、Xで保育園の1歳児クラスに落ちたというツイートが話題になっていた。

我が家は8月生まれの息子が1歳になるまで夫婦ともに育休を1年間取得しており、保育園は育休明けとなる今年の9月入園を目指していたので、これまで保活をほとんど考えずにのほほんと生活してきた。

9月入園であれば0歳児クラスとなるため、件のツイートと状況が異なるが、不安になった妻と私は、その日のうちに住んでいる自治体の4月入園希望者数、募集定員数、過去の空き枠数などを調べてみた。

その結果、状況はかなり絶望的なことがわかった。

2.我が家の置かれた状況

0歳児クラスの4月入園であれば、自治体全体の募集定員に対して入園希望者数がほぼトントンのため、そこまで大変ではなさそうだった(もちろん、園によって差があるのだが)。
しかし、4月入園の申し込みはとうの昔に締め切っている。

一方で、件のツイートで話題の1歳児クラスの4月入園は、募集定員に対して入園希望者数が2倍ほどであった。
入園の選考はポイント制となっているが、我が家に突出した特殊事情はなく、ポイントを人より多く稼ぐことができないことから、勝率は低そうだった。

また、0歳児クラスでも年度途中の入園枠は、4月に比べると格段に少ない。
4月以外は入園希望者数が公表されていないので、どれほどの倍率かわからなかったが、4月入園に間に合わなかった早生まれの子達がエントリーしてくることを考えると、倍率が高いことは容易に想像できる。

さらに、当たり前のことだが、同じ年度途中の入園でも5月、6月と時を経るごとに残りの空き枠が徐々に減っていくのである。

9月入園を想定していた我が家は、相当程度絞られた空き枠を争うこととなるのだろう。
そこで弾かれた場合、次の月、また次の月とエントリーすることとなるが、当然枠は少なくなっていくため勝率も上がらない。

次のチャンスである1歳児クラスの4月入園も先述のとおり倍率が高く、ポイント的にもあまり勝率が高くないとなると、いよいよ保育園難民と化してしまう。

育休は延長ができるものの、私も妻も最大で2歳の誕生日を迎えるまでと決まっている。
その時点で保育園が確保できていなければ、アウトである。
それに育休期間が伸びる分、収入減少も結構な影響が出る(育休取得から半年経つと、手当金の金額が下がるのだ)。

認可外の保育所もあるが、どこも同じような悩みを抱える家庭の子どもで定員がいっぱいと聞く。
また、認可保育園とは異なりそれなりの保育料がかかってしまう。

どこにも入れなかったらどうしよう。
私か妻のどちらかが仕事を辞めるのか、もっと定員に余裕のある自治体へ引っ越すか、はたまたどちらかの実家に緊急避難するか。
まだ保活を始めてもいないのに、そんな不安が我々夫婦をよぎる。

3.なぜこんなことになってしまったのか

育休を取得したころは、あまり真剣に保活のことを考えていなかった。
妊娠期から保活を始めたなどというエピソードをよく聞くが、入園が1年後の自分達はまだ大丈夫だろうと高を括っていた。

また、最近は待機児童(※)も少なくなってきたようだし、ちゃんとやることをやっていればどこかしらには入れるだろう、という過信があった。

(※)この「待機児童」という概念が厄介で、実際は保育園に入れていない子どもが様々な理由をつけてカウントされていないのである。私のようにあらぬ誤解を生む諸悪の根源だと思っている。

(以下、引用)
「認可保育園を申し込んだけど審査に落ちてしまい、認可保育園に入れなかった子ども」を丸ごと含めるのではなく、そのうち、
* 希望の保育園に入れず、やむを得ず希望順位の低い保育園や認可外保育園などに入所しながら、希望している保育園の空きを待っている
* 入園をあきらめて求職活動を中断した
* 保育園以外の保育サービスを利用している
を抜いた子どもの数
が待機児童としてカウントされます。

https://spaceshipearth.jp/waiting-list-child/

一応、情報だけは収集しておこうと昨年の10月に役所へ話を聞きに行ったことがある。

担当の方は一通り説明はしてくれたものの、ちょうどその時が4月入園申し込みの締め切り間近で窓口がごった返していたこともあり、9月入園を目指す私に対しては「まだ時間あるから大丈夫ですね〜」という感じであまり親身ではなかった(個人的な感想)。

人のせいにするのは良くないが、この時、「9月入園だと枠が少なくて厳しいかも」くらい忠告してくれたら、その後の動き方も変わったかもしれない。

4.これからの戦略

いろいろ述べたが、いつまでもくよくよしているわけにはいかない。
情弱に対して厳しい世の中、とりわけ保活においては自ら動いて情報を得ていかないとダメらしい。

まず、妻には近所のママ友がいるため、そこからリアルな情報を収集してくれるとのこと。
私には近所にネットワークがないため、これは非常に助かる。

私は、職場にある保育所を詳しく調べてみた。
職場に付属する形で数年前に開設されたもので、職場まで毎日息子を連れていく必要があるものの、社員であれば優先的に入ることができるようだった。

とはいえ人気との噂を以前耳にしたことがあるため、どの程度の入園難易度なのか問い合わせ中である。
比較的入りやすいということであれば、かなり気が楽になるが、世の中そう甘くはないだろう。

また、次の4月入園はメインである1次募集が終わってしまったものの、その結果を踏まえた2次募集を現在受付中とのこと。
園の見学すら行っていないわけだが、情報収集の結果如何では2次募集に喰らい付かなくてはならない場合もあるので、準備をしておくことにした。

具体的には、私と妻それぞれの職場へ就労証明書の作成を依頼した。
入園申し込みの際は、申込書とともに必要となる書類である。
万が一のため、早めに依頼することにした。

近所の保育園については、以前リサーチしたことがあったので、公開されている情報のみだがもう一度精査してイメージを膨らませることにした。

やれることはもっとあるのかもしれないが、取り急ぎ最低限はこのくらいかと思っている。
急いては事を仕損じるので、一旦このあたりで気持ちを落ち着かせようと思う。

5.保活に思うこと

こうして突然始まってしまった保活だが、少なくとも制度上の問題点はいくつもあると感じた。

まず、4月入園が基本とされている現在の仕組みによって、様々な無理が生じている。
我が家はまだマシな方で、4月入園の申し込みに間に合わない、あるいは対象月齢に至らない早生まれの子は、そもそもスタートラインに立つことすら叶わない。

保育園に入園しやすくするため、本来とりたい育休の期間を短縮するケースもあるようだ。
ポイントを稼ぐために、偽装離婚や生活保護受給といった荒技を使う家庭もあるとの噂で、ここまでくると何のための保育園なのかわからなくなってくる。

我が家はなるべく長く我が子の成長を見届けたい、という単純な理由で、育休を最大限である1歳の誕生日前日までとることにした。
まさか今になってそのことが原因で、保活がここまで難航するとは思ってもいなかった。

世間は育休をとることを推奨しているが、保育園の制度が多少なりともブレーキをかけているように思える。

本来、両親が仕事などで育児がままならない時に預けるのが保育園のはずである。
保育園に預けるのが目的化してしまっている昨今は、どうも手段と目的が逆転してしまっているような印象を受ける。

上記のような問題点をどのようにして潜り抜け、無事に入園まで漕ぎ着けられるかを自ら判断・行動していかなければならないところが、保活が戦争と揶揄される所以なのだろう。

などと偉そうに書いてきたが、育休開始時に保活について大して考えなかった自分にも多少の責任はある。

本来であれば、保活以外にもやることがたくさんある妊娠・出産・産後期に何も考えなくても保育園に入れるようなスキームが形成されて然るべきである。
しかし現代社会がまだそうなっていない以上、この遅れを取り戻さなければならないようだ。

「保育園落ちた日本◯ね」
一昔前に話題になったワードだが、この人の気持ちが少しわかってきたような気がするのがとても悲しい。

まだちゃんと保活を理解しきっていないところもあるが、我が子のため、妻のため、そして自分のためにも、無事保育園に入れるよう活動していく所存である。

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