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BPR×デザインの新たな可能性

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」のYujinです。
今回はある案件を通じてBPRにデザインを掛け合わせることで見えてきた新たな可能性についてご紹介したいと思います。


BPRとは

BPRとは「ビジネスプロセス・リエンジニアリング(Business Process Re-engineering)」の略称で、企業活動をプロセスとして分析・理解・再構築して利益を最大化する活動を指します。

コスト、品質、サービス、スピードのような、重大で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し抜本的にそれをデザインし直すこと

リエンジニアリング革命 M・ハマー&J・チャンピー

BPRの考え方は1993年に刊行された「リエンジニアリング革命」によって広く世に知られました。当時日本はバブル崩壊後の経営立て直しへの期待もあり、BPR ≒ リストラ(大幅なコスト削減・効率化) といったイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。

近年、このBPRが再注目を集めています。デジタル化により業務プロセス自体が大きく変わりつつある一方で、個別組織ごとに進んだ業務効率化・個別最適化により業務がサイロ化し、既存の業務改善の取り組みではプロセス全体の最適化が困難になってきているためです。

BPR×デザインの新たな可能性

今回の顧客も同様の背景でBPRに取り組んでいましたが、長年の最適化の反面により現場は「なぜ、何のためにオペレーションするのか」という意識は薄れ、「どうやるのか」を追求する意識になっており、「トップダウンでプロセスを変えようとしてもなかなか浸透しない」「業務効率化はできても価値向上への取り組みに繋がらない」といった課題を抱えていました。

その点において、デザインプロセスのベネフィットが寄与できるのではないか、というところから今回の取組みが始まりました。

1.共創によるプロジェクトメンバーの合意形成
2.部門サイロ化の打破
3.可視化と検証から素早く形にする

デザイン思考のプロセスにおけるベネフィット
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2022/021402/

BPR×デザインによる本取組みの目的

  1. ユーザー視点でのプロセス変革による提供価値向上

  2. 業務改革に自発的に取り組むピープル、カルチャーの醸成

BPR×デザインのプロセス

一般的にBPRの取り組みは、外部コンサルが現状業務を棚卸し・改善インパクトの大きい業務を中心に改善の方向性をまとめていく形でのトップダウンアプローチが多いと思います。非常に合理的な一方で、現場からすると対策に納得感が持ちづらく、強い反発が生まれたり、ほとぼりが冷めた頃に元の業務プロセスに戻るなんてことも起こりがちです。

そこで今回はメンバの自発性をより重視するため、デザイン思考を取り入れたボトムアップでのアプローチを行なっています。

BPR×デザインのプロセス

ワークショップを通じて、ユーザー視点での現場レベルの内発的な課題を抽出し、そこから「本来ユーザーに提供すべき価値」を具現化していきました。そうすることで、メンバそれぞれが真に実現したい取り組みとして腹落ちすることができるのです。

やってみてどうだったか?

実際には、日々の業務の”目的”を考えたことのない現場メンバの方も多くいて、「目指す姿の定義」はみなさんかなり苦心していました(笑)。
ただ、目指す姿が言語化できた後は「自分たちの業務の方向性が見えた!」とみなさん目を輝かせており、そんな姿を見る限りBPR×デザインの目的は達することができたように感じます。
BPRの取り組みとしてはまだまだ継続していますので、続報はまたどこかで書ければと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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