バリュープロポジションキャンバスを使って、自分の求めているサービスを分析してみた
こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」の高岡です。
日々、顧客の困りごとを深堀りし、困りごとを解消するサービスやビジネスの検討に勤しんでいます。
そんな私ですが、プライベートでの自分の困りごとに対し、もやもやしていて、うまく解消できていないことがあります。
それは、食材、日用品の日々の買い物です。
因みに、私の簡単なプロフィールはこちらです。
・子育て真っ最中の共働き家庭で、家事に育児に追われている
・子供は未就学児で4人
・料理や買い物は私の担当
これまでも、ネットスーパーや生協、ミールキットを試してみたものの、どれもフィットせず、結局毎週末1週間分の食材を近くでお気に入りのスーパーで買っています。
時間かかるし、重いし、子供が騒ぐし、何とかならないかと思っています。
ただ、なんで今あるサービスがどれもフィットしないのか、そもそも自分が何を求めているのかを向き合わず放置してきたので、バリュープロポジションキャンバス使って分析してみることにしました。
バリュープロポジションキャンバスとは?
顧客ニーズと自社製品・サービスとの関係を可視化するためのフレームワークです。
以下の項目から構成されます。
【顧客セグメント】
①顧客が実現したいこと
②ゲイン(顧客の利得、顧客がこうなったら嬉しいと思っていること)
③ペイン(顧客の悩み、お金を出しても解決したい困りごと)
【顧客への提供価値】
④製品・サービス
⑤ゲインクリエーター(顧客への利得もたらすもの)
⑥ペインリリーバー(顧客の悩みや困りごとを取り除くもの)
顧客セグメントに記載された要素に対して、顧客への提供価値に書かれた要素が対応できているか確認することで、ユーザーのニーズを満たす製品やサービスになっているかを確認できます。
自身のペインとゲイン
私の顧客セグメントの項目は以下の通りです。
分析してみると、ペインについてはすぐに出てきますが、ゲイン、つまり何があると嬉しいのかについては、普段あまり意識していなかったことに気づかされます。
世の中のサービスを当てはめてみる
私のニーズに当てはまりそうなサービスとのFit&Gapしてみます。
A. いわゆるネットスーパー(イオン、イトーヨーカドー、西友等)
B. クイックコマース(Yahoo!マート、Wolt Market、OniGo等)
C. スーパーの買い物代行型(Instacart、ツイディ)
まずは、Aのネットスーパー
赤い四角が私のニーズとマッチしないところです。
家で買い物ができ自宅まで届けてくれる、スーパーの特売商品もラインアップされるといったところはニーズとマッチします。
また、普段の使うスーパーである場合は、商品イメージがつくので、商品を選びやすくなります。
一方、商品の目利きがされない、配送時間がかかるので買い忘れ時にすぐに手に入らない、といった点はニーズには応えられていません。
次は、Bのクイックコマース
家で注文し、すぐに届けてくれる、そのスピードが最大のメリットであるサービスです。
店舗は持たず、専用の倉庫から商品を届けてくれます。
買い忘れた場合にすぐに届けてほしい、といったシーンで活躍します。
しかし、スーパーのようなお得感や、食材の目利きに関してはないので、私としては利用するシーンは少ないと感じました。
最後にCのお買い物代行サービスです。
アメリカで一般的になっているInstacartがこれに当てはまります。
商品を販売する地元のスーパーと、商品を選ぶピッカー、宅配するドライバーが分担し、商品を届けてくれます。
日本版のInstacartとして注目されているのが、ツイディというサービスです。
ピッカーは主婦が多く、目利きができるのがポイントです。
また、地元のスーパーなので、商品イメージがつき、商品を選びやいという点も、ニーズとマッチします。
送料も他のサービスと大きく変わらないところも嬉しいです。
どうやら、私のニーズを満たしてくれるのはこのサービスのようです。
使ってみようとアプリをインストールしてみたのですが、なんと対象地域ではなかったので、断念しました、、、、
(ぜひ、対象地域広げてください!)
顧客のニーズをとらえる難しさ
今回は自分自身のニーズに向き合いましたが、ペインとゲインをだすのに、自問自答を繰り返し、それなりに時間がかかってしまいました。
さらに言うと、実際にツイディを使ってみてしっくりこないという可能性もあり、まだ気づいていないペイントゲインがあるのではないか、とも思っています。
顧客ニーズをとらえるためには、ユーザリサーチを実施し、課題仮説を立て、サービスのプロトタイプを作り、検証していく、というのを何度も繰り返しながらブラシュアップしていくことが重要だと考えています。その際に、情報を可視化し、整理、分析をスムーズに進めるためには、今回活用したバリュープロポジションキャンバス等のフレームワークを上手く活用することも大切になると考えます。
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