第22節 VS横浜FC ~後半戦を戦うにあたって~

後半ロスタイムに追いつかれて1-1の引き分けで終了。同点ゴールはオフサイドではないかといろいろ議論されていましたが、オンサイドなんでしょうきっと。もちろん悔しいですけど。


この試合は良く戦えていていましたし、勝ち点3を獲得しても不思議ではない試合だったと思います。しかし、まだ乗り越えるべき課題も見受けられましたし、結果は勝ち点1に留まりました。そこで今回のnoteでは、この試合を振り返ることでモンテディオ山形が後半戦どう戦っていくべきかをまとめていきたいと思います。


1・効果的なターンオーバーで長期離脱を防ぐ

この試合では加賀がメンバー外でそのポジションに熊本が入りました。加賀と熊本では特徴は違いますが、出場した熊本は自分の持ち味をしっかり出していたと思います。

このように、誰が出ても持ち味を出してチームに貢献していく姿勢はとても重要。今年のチームはけが人も少ない上に選手層が厚くそれぞれに個性がある選手が集まっていることは好材料と言えるでしょう。

夏場は体力の消耗が激しい中で連戦もなります。また、厳しい戦いの中で怪我はいつでも発生する可能性があります。体のコンディションを見極め、無理させる前に休む。最終的な目的である昇格に向けて目先だけでなく長い目を見た調整を期待したいと思います。

そして、加賀が軽傷であることも同じく願いながら。


2・クリーンシートの試合を増やす

前半戦でクリーンシートを達成した試合は21試合中6試合。一方、首位の松本は9試合でクリーンシートを達成しており、それが順位に現れています。

山形の前半戦における平均失点数は1.14点。まずまずの成績だと思います。これを後半戦は1.04点(▲0.1点)まで減少させ、クリーンシートを10試合を目標(おおよそ2試合に1試合で無失点試合を作るペース)に持っていくことが出来れば十分昇格争いに食い込んでいけるでしょう。(参考値・昨年自動昇格した湘南は平均失点0.85点、長崎は0.97点)

後半戦のJ2はさらに堅い試合が増えてくることが見込まれます。その状況の中でも強いチームは1-0で勝つことが出来ます。昇格を見据えるのであれば、1-0で勝ち切るチームにならなければいけないでしょう。

この試合では先制した後「1-0で守り切る」というメッセージと共にジャイロを投入しました。ジャイロはボランチの位置で跳ね返す役割を与えられていたように思えます。

問題なのはこの采配ではなく、そこからの試合運びです。

ロスタイムに入ってからマイボールの時間が圧倒的に短かったこと。特にゴールキックが3度あったのにも関わらず、3回とも簡単に相手ボール(スローインやゴールキック)にしてしまったこと。櫛引のキック精度にも課題がありますが、やや後ろが重すぎてセカンドボール拾える状況にはなかったような気がします。

結果防戦一方のアディショナルタイムとなり、同点ゴールを許してしまいました。この大事な時間にマイボールの時間を作り出せなかったことが響きました。

1-0で勝てるチームになるには、大事なシーンでのボールの保持が重要になってくる。これを痛感した試合でした。


3・ボックスストライカー中山仁斗の活躍

最後は、後半戦のキーマンになってほしい選手を挙げて終わります。

個人的に期待するのが中山仁斗。ここまでは2ゴールに留まっていますが、ポテンシャルを考えれば2桁得点は十分獲れる選手だと思っています。

山形では途中出場が多く、スーパーサブ的な役割を担っていますがしっかりと存在感を示しています。中山の特徴はまさにボックスストライカーと言えるペナルティーエリア内の駆け引きからのゴール。特にクロスからの飛び込みに強みがあり、頭でも足でも点が取れる選手です。上記のプレー集においてもクロスからの飛び込みによるゴールが多く見られています。

今後中山が得点を重ねていくために何が必要なプレー、それはクロスの数を増やすことだと思っています。

今節の試合で途中投入されましたが、ゴール前に上がったクロスは(先制点が入るまで)1回のみでした。運動量や試合展開を考慮しなくてはなりませんが、試合を決めるために中山を投入したことを踏まえれば少し少ないのかなとも思えます。まぁ、先制点も中山のスルーパスから(これも得意なプレーの一つ)だったので持ち味は発揮した試合でした。

中山が投入されたときに相手を押し込んでクロスを上げるシンプルな攻撃を増やしていくことが理想。彼の得点が増え、チームの勝利と彼自身さらに自信を深めて成長していくことを期待していきたいと思います。


リーグの後半はまさに総力戦。チーム全員の力で昇格を掴んでほしいと思い、今後も微力ながら引き続き応援していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?