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パリのアパルトマンで見つけたミニマルな暮らし

1ヶ月という期限付きのパリでの暮らし。
海外で暮らしてみたからこそ感じたことも多くて、今回はそんな暮らし方のヒントになりそうな気づきをシェアしたいと思います。

パリで暮らした部屋とレッスンで作ったブーケ

はじめに

私が暮らしたアパルトマンは、約11㎡という決して広くはない(めちゃくちゃ狭い)部屋でした。
ただ立地がとても良く、家賃も中では安い方だったので狭さは我慢しようと思いこの部屋に決めたのですが、実際部屋の中に入ってみると圧迫感がすごくて(笑)
生活するのに必要なもの=家電や家具、シャワールーム、トイレ、生活用品(食器や寝具一式)などは全て揃っていたので、買わなきゃいけないものは消耗品(トイレットペーパー、タオル類)、食料品くらいでとても助かりました。
「せっかくパリで暮らすんだもの」
私はまず、この部屋でどんな暮らしをしたいんだろうと考えました。
ここはパリ、私のことを誰も知らない、誰も見てない。
そんな環境が自分と向き合うきっかけになったのは間違いありません。

フランス人は自己主張主義?

フランスの人たちは自己主張がしっかりしていて、自分の意見や感情をはっきり表に出すと言う傾向があります。
日本人はどちらかというと同調主義で、周りの空気を読んで出る杭にならないように対人関係を築く傾向がありますよね。
私もかなり後者のタイプで、周りに合わせているうちに自分の本心が分からなくなってしまったことがありました。
「自分を見失う」というのはこういうことなのかと。
幼少期に表彰され目立つことで傷ついた経験があり、いつしか周りに合わせているうちに自分で考えることをしなくなって、他人軸になっていたんでしょう。
浮かないように嫌われないようにと防衛反応によって自分を抑えるようになっていました。
そんな自分に気づき、本当の自分を取り戻したい、自分で考える癖を身につけたいと思うきっかけを作ってくれたのがこのパリでの暮らしだったのです。

心地よさを求めてやってみた3つのこと

・曖昧さをなくしたら無駄遣いをしなくなった

何せ部屋がとにかく狭かったので(笑)
可愛いと思ったからと言って何でもかんでも買うわけにはいかなかったのですが、やっぱりせっかくパリにいるのだからお買い物はしたいですよね。
普段の私だったら、良いな!欲しいな!と思ったら値段を見て納得したらわりとすぐに買ってしまうタイプでした。
金銭感覚は、わりと常識をわきまえている方だという風に自分のことを過大評価していたので(笑)本当に必要なのかどうかをあまり考えずにその時の気分でお買い物をすることが多かったように思います。
でも、手に入れたことに満足するだけで結局無駄遣いになっていることに気づいたので、曖昧さをなくすことも大切だなと思い、必要なものは全て「有る」という風に「無い方にじゃなく有る方に」意識をフォーカスして考えるようにしたところ無駄遣いすることが全くなくなったんです。

日本にいると、「友達が持ってるあれ良いな」とか「みんな持ってるから」で買うこともあったと思います。それが全くない環境だったからこそ良かったというのもあるかもしれません。

・心ときめくお気に入りを見つけて気分を上げる

「有る」方にフォーカスしたことでいつも満たされている心境ではあったのですが、ひとつ気になっていたことがありました。
それは、ベッドカバーと枕カバーのデザインがとても気に入らないという点でした。インテリアや雑貨が好きな方なので好みもかなりあります。人によっては別に何でもいいかもしれませんが、私は毎日寝るたびに気に入らないなと思いながら眠りについていました(笑)
それではさすがに心の平穏が保てないと思い、パリでおすすめのインテリアショップへお気に入りを探しに行くことにしました。

Borgo delle tovaglie(ボルゴ デレ トヴァーリェ)は、独自のライフスタイルを提案しているセレクトショップで、暮らしに寄り添うアイテムがたくさん揃っているとってもおしゃれで素敵なところでした。
ヴィンテージ家具や雑貨小物、寝具からキッチン用品までありとあらゆるものを取り扱っていてめちゃくちゃ気分が上がりました。
そこでリネンのベッドカバーと枕カバーを購入し、その日からお気に入りと共に過ごすことになるのですが、買ってからの未来を想像するとワクワクしかなかった(笑)
そうゆうことも大事だなと思ったわけです。

・自分の本心に気づく

一番大切なことのように感じますが、やっぱりいつも周りを気にしていたら自分の本当の気持ちが分からなくなってしまいます。
海外の一人暮らしで、SNSもあまり見なくなって、自分の意見が周りに左右されない環境に身を置いたことで自分が本当に何を求めているのかが表面化するようになりました。
どうしたら自分は心地良くいられるのか?
そんなことを考えながら、それがいつも自分にとって一番良い状態でいられたなら、それこそ自分らしく生きられると思うんです。心のままに過ごすことができて本当に良かったと思っています。

まとめ

必要最小限の暮らしをすることが必ずしも最善とは限らないと私は思っています。
もちろん無駄遣いを減らすことは大切だけど、節約ばかりしていたら暮らしを楽しむことができません。
自分の「好き」とか「こだわり」を持つことで、それが「自分らしさ」や「自己流」となり、自信につながるんじゃないかなと考えています。
曖昧さをなくすことで今自分に必要なものは何なのか?と見つめることができ、考えることでそれが自分の意見となり自分にとって何が大切なのかという価値観が生まれてくるのだと思います。
それらが日々の暮らしに根付くと必然的にミニマルで豊かな暮らしへとつながるのではないかなと。

お気に入りの白いお皿

おわりに

そんな暮らしを1ヶ月していたものだから、日本へ帰国後自分の部屋を見て愕然としました。
あまりにも物が多すぎて。自分にとって今必要としないものがぺちゃくちゃ話しかけてくるようでげんなりしました(笑)
断捨離することにかなりエネルギーを使いましたが、自分に立ち返ったことでいろいろ気づきがあり、大切なものを選びとる力を身につけていました。
本当に良かったです。
日々の習慣はなかなか変えられませんが、環境を変えることが良いきっかけや気づきになったりするので、ぜひみなさまも自分らしい暮らしの在り方をどうか見つけてみてください。


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