コロナが怖くても、こどもの成長は止まらない
私は都内で小中学生向けのシェア工房を運営しています。
シェア工房はいろんな道具や材料があって、こどもたちが思い思いに工作をする場所です。やりたいことがない子にとっては拷問のような場所です。それでも来てくれる子がいるので細々と続けています。
もともと建築畑にいたことと、「都会の子どもたちは思い切り遊ぶ場所がなくて大変だなあ」と考えていたので、こどもたちとの建築遊びもずっと続けています。
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2021年1月7日、新型コロナウィルス感染拡大に伴う、2度目の緊急事態宣言が発令されました。
今回は学校休業要請はないものの、ちょっと緩んでいた気持ちを引き締めるような小さな対策が生まれてきてくるだろうと予想しています。
そんな状況でアトリエは閉めるのか?月1の野外での建築プログラムは休むのか?を悩みました。
結果「感染リスクを理解した上で、参加したい!という方と一緒に続ける」ことにしました。
1.これまでの開催状況
2.新型コロナウィルスとこどもたちを取り巻く環境
3.こどもDIY部の運営方針
4.参加してくれるみんなの協力で乗り切る
1.これまでの開催状況
マスク着用・来た時とおやつを食べるときは手洗い・換気、といった一般的な対策をしてきていますが、ソーシャルディスタンスについては、こども同士なので徹底するのは難しいというのが正直なところ。
アトリエ内は目が届くのでマスクを外すことはほぼ起きない&作ることに集中する子が多く、密になる頻度は少なく、手洗い・換気で対策してます。
一方野外建築プログラムに関しては、屋外ではあるものの食事はとるのでどうしてもマスクを外すし、食事を取り分ける必要があり、完璧に感染予防してます!とはい難い状況です。
↑作業中は協力しないとできないことが多いのでどうしても密になる。しかも食べた後にマスクを忘れる、なんてこともしょっ中起こります。
↑間違いなく密です。そして常時マスクをちゃんとするのは難しい。
↑寒いから暖かいスープは欠かせません。しっかり加熱殺菌を意識してます。
↑ そして寒いから火のまわりに集まって食べる。
↑とにかく加熱・殺菌する。食べる分だけ加熱&できたらすぐ食べる!
こんな風に意識はしていますが、徹底できていないわけです。
2.新型コロナウィルスとこどもたちを取り巻く環境
前回の緊急事態宣言が明けてから、こども達の日常は変化しました。授業が終わるたびに手洗いをし、換気された部屋の中でおしゃべりせず給食を食べる。以前のように友達と遊べる屋内公共施設も閉館(今は開館してます)。無意識にする行為(顔を触ったり、マスクを外すなど)で周りに注意される。学校に限らずあらゆる場所でずっと監視されて怒られているような感覚だったようです。
そして私事ながら我が子の一人が学校に行けなくなってしまいました。新しいことに馴染むのに時間がかかるタイプなので、いろんなことが嫌になってしまったようです。(もちろん原因は他にもあのですが)学校行事が軒並みなくなり、授業ばっかりで全然楽しくない。楽しみにしてた宿泊行事に行きたい、とぼそっと話してくれます。
また昨年の緊急事態宣言が明けてからというもの、アトリエに来る子どもの数が急に増えました。うちだけでなく、他の工作教室の様子を聞いたら「すごく増えた」と。きっと以前のように遊びに行けなくなって、近所で楽しい場所を探している人が増えたんじゃないかな?と話してます。
子どもたちに「楽しいこと」をどうやって与えるか。選択肢が減った今、保護者の方もすごく悩んでいるのかもしれません。
3.こどもDIY部の運営方針
こうしてこどもたちの心の様子や言動を知る中で、心の安定は成長に欠かせない、とてつもなく大事なファクターだと気づきました。
活動をやめるのは簡単ですが、ここは続けることにしました。そうすると「感染するのが怖い」人は休んでOK、「参加したい人はどうぞ~」という風にするしかない。もちろんできる感染予防対策はしますが、開催するからには心への影響を配慮して「ダメ」っていうことはできるだけ避けたい。
くっついてもいいから手洗いやマスクはしてね!
食べるときは各自で気をつけるんだよ。
気を付けるポイントはこことここだよ、みたいな風に。
4.参加してくれるみんなの協力で乗り切る
そうすると同じように「感染に気を配りながらも、こどもたちの心の成長も大事にしたい」という思いを持った人たちが参加できる場として続けたい!お互いに相手の気持ちを思いやりながら、気を付けて乗り切りたい。
ということで、こんなことを延々と考えて緊急事態宣言中も継続することにしました。
参加を検討する方にはぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
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