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薬味って本当に薬なんだ 香草ディル

  今日、ご紹介したい薬になる薬味は香草ディル。

  3月のNHK「きょうの料理」でイラン出身のサヘル・ローズさんがディルを沢山使っていました。自宅でも育てているんですんって。
  ディルという呼び方で私たちには耳なじみあるハーブですが、サヘルさんは「ディール」と発音していました。なんだか上品で新鮮な音の響き。
イランの料理にはよく使われるハーブだそうです。以下、ディルはディールと書きますね。

  ディールは上の写真のように羽のような葉をつけています。せり科の植物で原産地はインドと言われています。現在は地中海地方、ヨーロッパ、黒海地方でよくみられるのだとか。

駆風(くふう)作用 腸内のガスを出すディール

  ディールには駆風(くふう)作用と言って腸内のガスを外に出す作用があります。腸の手術以降、腸のトラブルに悩まされている私にとってはありがた~いハーブということですね。ハーブの本を先ほど読んで知りました。おまけに健胃作用がある。鎮静作用もあるそうです。

  そうか!!!! サヘル・ローズさんが紹介していたそら豆を使う炊き込みご飯。これにディールをたくさん使う理由がわかりました。豆を食べることで腸に発生したガスを外に出してお腹が痛くならないようにするための先人の知恵なんでしょうね。たった今気づきました!!!!
  発酵性があり腸で分解・吸収できないガラクトオリゴ糖を多く含むそら豆はガスを沢山発生させます。これが腸が弱い人に悪影響を与えるのですが、昔の人はディールと一緒に食べると良いことを知っていたのですね。すごいなあ。私も一度トライしてみましょう。

ディールを植えたよ

  さてずいぶん昔、以前住んでいた借家の庭にお店で購入したディールの苗を植えたことがあります。うまく育ってくれたのですが活用するすべも知らず、フェンネルに似ているけれど香りはあまりしないなあ~レースフラワーみたいな形のお花(せり科の花)も咲いたっけ、くらいの印象でした。

  昨年スエーデンの魚料理にディールを使っているのをテレビで見て、魚料理が多い我が家(釣り人がいる)にはディールは必要かも?と思い、種を昨年の3月に蒔いてみました。しかしながらせっかく発芽したのに虫に食べられ大きくならず枯れてしまいました。秋に蒔くとどうだろうと昨秋ポットに蒔いてみました。発芽良好。冬の間は苗を温かい縁側で守り、3月に入ってすぐ、庭で一番日当たりの良い場所に植えました。

秋まきで育てると4月初旬でこんなに葉っぱがふさふさに!



  今では(4月10日)上の写真のように育っています。料理にも活用しています。洋風?な魚の料理に一緒に煮込むと魚の味がひきたちます。ディールは主張しない名わき役だと思いました。しかしまだまだディールの本領を知らなかったということに気づいたのです!!

そら豆とディルの混ぜご飯

  「きょうの料理」でサヘル・ローズさんは「そら豆とディルの混ぜご飯」を作ってくれました。ディールをどれくらいの量、どんな料理に使っているのかは実際に見るとよくわかります。 おかげで私もディール開眼! 「生の葉を沢山使うんですよ」とサヘルさん。2合のお米に対して20gから60g (お好みで)!! 葉っぱは軽いですから見た目はすごい量になります。でもディールは香りが強くないから大丈夫。サヘルさんは60gくらい使っていました。

  ディールはやさしいお母さんのような素朴な草の香り。
ターメリックやカレー粉、トマト、油とすごく調和して
お互いが引き立て合う。ディールはみんなのまとめ役みたい。

  たくさん刻んで炊きあがったご飯に混ぜてみました。
「ん~ いい香り。ディールを育てて良かった!」
きっとこれが彼女の母国イランの香りなのね。
そしてイランのことが近くなりました。

 イランの春の味「そら豆ごはん」
詳しくは「きょうの料理」テキスト3月号のレシピを見てくださいね。
サヘルさんが紹介したレシピがのっています。
玉ねぎとじゃがいもの旨味甘みを生かしたレシピだそうです。

私は、体調管理のため食べられない食材があるので
レシピを自分も食べられるように工夫してみました。

お米 2合
そら豆 1パック
ディール 40gくらい
イタリアントマトのホール缶を自分で煮詰めたトマトペースト
カレー粉(スパイスだけの粉末のもの)
塩こうじ

オリーブオイル

1ディールは細かく刻んでおく。
そら豆は鞘から出して茹で、ざるにあげて粗熱が取れたら
皮をむいて中身をとりだし、かるく塩をふっておく。

そら豆が大好きなパートナーつりお君のために用意しました。私は「そら豆」は避けた方が良い食材ですが少しだけ刻んで自分の分に後で混ぜてお味見しました。

2 鍋にオリーブオイルと多めのトマトペースト、カレー粉、塩少々を入れて炒める。私にとっては玉ねぎも避ける食品。そこで旨味を出すためにトマトペーストを使いました。サヘルさんのレシピではしっかり玉ねぎを使っています。

3 お米は洗って通常の水加減にし、2を入れ味を見て塩こうじを入れて味を調整する。炊飯器で炊く。

4 ご飯が炊きあがったら、ゆでたそら豆とディールを加えて混ぜ2分くらい蒸らす。味をみて必要であれば塩とオリーブオイルを加える。

パートナーつりお君にも大好評でした。

サヘル・ローズさんのメッセージ

   サヘルさんは料理を通じて、ほかの国を理解するには食べ物がとても大きな役割をしていることを私たちに教えてくれました。彼女は味見するとき何度も目を細めてディールの香りを楽しんでいました。ディールの香りは母国と繋がることのできる大切なものなのでしょう
  私たちにとっては異国で食べる味噌や醤油の香りが自分を落ち着かせてくれることもあるように。

  イラン出身のサヘル・ローズさん。テレビでも活躍されているから顔なじみのある方ですよね。私は彼女が爆笑問題と一緒に出ていた番組を見て、初めて彼女を知りました。辛口なつっこみも上品な言葉でさらりと受け流すところが好きでした。 

  サヘル・ローズと言う名前は「砂浜に咲くバラ」と言う意味だそうです。ある番組で彼女が語ったイランでの小さい頃の話を聴いたことがあります。私はサヘル・ローズを「砂漠に咲くバラ」と間違って記憶していたのですが、昨日noteを検索したら櫻木さんというクリエーターさんが、サヘルさんの記事を三回に分けて詳しく語られていて、それを読んで間違いに気づいたのです。↓↓↓

4歳で名前を失った少女は「砂浜に咲く薔薇」になった|櫻木 由紀 Yuki Sakuragi|note

  「砂浜に咲くバラ」。サヘル・ローズさんのお母さんがつけた名前。
クリエーターの櫻木さんの記事を読んで、私は奇跡を感じさせられました。

**今朝の朝陽浴味噌汁**
木綿豆腐
三つ葉
わかめ
小ねぎ
かつお節と昆布の出汁
友人の米味噌



  


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