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【LINEコラム】運動不足解消に必要なポイントとおすすめの運動について(2022.4.11配信)

こんにちは。
多角的な視点で働く人と企業の健康づくりを実行支援するライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。

今週もコラムをお届けしていこうと思います。

今回は皆さんからのアンケート回答の結果で一番多かった

【 ダイエットや筋トレなど運動方法について 】

をテーマとしたコラムをお届けしていきます。



皆さんは日頃どんな運動をしていますか?
「運動かぁ……まったくしてないな……」という方もいれば「定期的に運動しているよ!」という方もさまざまいると思います。

春になって外の気温も暖かくなり、外に出て身体を動かしたいと思い始めて実際に行動する人も増えてくるこの時期。運動する習慣を持とうとする(既にある)にこしたことはないのですが、1つ注意していただきたいことがあります。

『今の身体の状態が運動に適した状態になっているか』

ということです。私のInstagramでも以前注意事項を紹介しているのですが、

運動不足の身体というのは総じて『運動に適していない身体』になっていると言っても過言ではありません。また、日頃から運動習慣がある方でもデスクワークがメインであれば、相対的に身体を使う量は少なくなっていますので、基本的には運動不足になりやすい環境にあるということを自覚しておきましょう。

そんな運動不足気味の方が、運動不足解消はもちろん、減量(ダイエット)や筋力強化などさまざまな効果を期待して運動をしていく時に『どんな運動が自分に合っているか』考えたことはありますか?

「とりあえずジムに行って自己流でやってる」
「パーソナルトレーナーをつけてプロに任せっきり」
「節約も兼ねて家で宅トレしたり走りに行ったり」

運動方法はいろいろありますが、自分の生活環境、思考の特性、身体の状態を

『自分で考えてそれに適した運動を自分で選ぶ』

ということがどれだけできているでしょうか。
パーソナルジムにしろ、スポーツクラブにしろ、トレーナーがおすすめするままに言われたことをその通りにやっても自分のためにならないことはざらにありますし、

自己流は自己流で、正しい知識が合ったとしても『運動中の身体の観察』を怠れば強化どころか怪我を誘発してパフォーマンス低下を招きかねません。

運動は『やれば効果が出る』ものではありません。
運動前の体内環境や運動の前・中・後の身体の様子を事細かに観察し、その都度強度を調整していくことで、初めてその効果を得ることができます。

闇雲にやったり、無関心に人形のように操られながらやっても、効果は半減どころか下手をすればマイナス域に突入します。改めてこれから運動に取り組もうとする方はもちろん、普段から運動している方も改めてご自身が取り組んでいる運動の内容や効果について振り返ってみてくださいね。

過去のコラムでも運動についていくつか紹介していますので、併せてご覧いただけると幸いです。




ここまでは運動をする時の心構え的な話をしてきましたので、これからは実際にどんな運動がいいのかご紹介していきます。

① 走るより『(早く)歩く』『泳ぐ』

まずはエネルギーを消費する上で欠かせない有酸素運動について。
ダイエットや減量において、体内に蓄積している余分なものを消費するには『行動の動力源(エネルギー)』として使うことが一番です。

一時期ランニング・ジョギングが流行ったことがありますが、運動不足の方が一番やってダメにするのはこのランニングとジョギングだと思っています。それは何故か。

『走る』という動きのメカニズムに対して、
運動不足の身体では対応できる状態にいない

からです。
先述した通り、運動不足の身体ではそもそも日常生活を送る動作ですら結構大変な重労働になっているのに、そんな状態で固いコンクリートの上で走る動作(片脚に何度も何度も何度も体重の4倍もの重さを受け止め続けなければならない)を行う足首や膝の皆さんの苦労を考えてみてください。

それだけで既に挫けそうです。

ただでさえ座りっぱなしで身体が硬く、関節が動ける範囲も狭まっている中でいきなりあらゆる動きが複合されて負荷の高い運動をすることは最早拷問です。

ですので、陸の上で有酸素運動をするなら、まずは『ウォーキング(早歩き)』から始めてみてください。以前コラムでも紹介した『インターバル速歩(3分歩き3分早歩き×5セット/日)』がおすすめです。

インターバル速歩に慣れてきて物足りなくなってきたら、次のステップとして『ウォーキングとランニングの混合』です。これも最初は7:3の割合でウォーキング多めから始め、徐々に5:5、3:7とランニングの割合を増やしていく。そして、初めて『フル・ランニング』に取り組みます。

何でもかんでもやればいいというわけではありません。

続いて紹介したい有酸素運動が『水泳』です。
水泳は強度の高い運動であり、かつ全身を左右同じように使うことから全身運動としても名高い運動です。
水泳のメリットは

① 浮力による関節への負担が少ない
② 水の抵抗は空気の800倍重たいので
    筋トレが同時にできる
③ 運動環境が体温以下なので体温を上げようと
    体温調節の機能が高まり風邪を引かなくなる
④ 水圧によるマッサージ効果で血流が良くなる
  →筋肉も動かすので作られた熱が全身を巡る

正直、個人的にはいいことしかないと思っています。笑
そこに加えて、コロナ禍で多くなっていると注目されているのが『呼吸の浅さ』です。

在宅勤務やもともとのデスクワークなどの座りっぱなし生活によって姿勢が崩れがちになり、固まってしまうことで呼吸筋が硬くなり呼吸が正しく行えず、体内に悪影響を及ぼしていると言われています。

呼吸というのは酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出す『ガス交換』が主な役割です。新鮮な酸素を全身に届け、体内でさまざまな用途に使われてから、二酸化炭素として排出される。

この呼吸が浅くなるということは、取り入れる酸素が必要な分だけ確保できず、常に体内はエネルギー供給不足になりながら、日々身体を動かしているということになります。

また、体内で発生する二酸化炭素の排出も上手くいかないことで体内に有害なガスを溜めてしまうことも身体にとって良いことではありません。昨今の座りっぱなし生活はこうした呼吸という観点から見てもとても良くない状況を作っていると思えますよね。

そんな呼吸の浅さに対しても、水泳は大活躍できます。
なぜなら、水泳は基本的に『呼吸を大きく使う』運動だからです。顔を水につけて息を吐き出しながら体を動かして泳ぎ、息が苦しくなったら顔を外に出して瞬間的に酸素を吸い込み、また水の中に顔を戻す。そして身体は常にリアルタイムで全身運動。

体内の生理的作用にダイレクトに対応でき、純粋にエネルギー消費量も多い水泳は、ダイエットにも体力強化にもさまざまな健康効果を発揮すると私は思っています。



② 機械や道具より『自分の体重』

続いて筋力強化でおなじみの無酸素運動(筋トレ)についてです。
筋トレは大きく分けて3種類の方法があると私は考えています。

マシンを使ったトレーニング
フリーウェイト(ダンベル等)を
  使ったトレーニング
自分の体重を使ったトレーニング

この中で個人的に一番重要視しているのが『③ 自分の体重を使ったトレーニング(自重運動)』です。

運動不足の身体の状態については既に何度も口うるさく(笑)書いてきましたが、そもそもベースの状態が整っていない=最低限のことを対応するのが大変なので、そんな状態の中で物を使って鍛えようとすることは割と危ないことです。

しかも道具を使うことのデメリットはもう1つあります。
それが『自分の身体の感覚に目を向けにくい』ということです。

道具を使って何かやろうとする時は『道具の使い方』に目が行きがちで、本来の目的である『鍛える』を疎かにしやすくなります。また、使うことに意識しすぎて筋力を発揮する際に無理がかかることも多々あります。マシンを使ったトレーニングをしていて怪我につながってしまうのはこれが理由です。

そして、①にしろ②にしろ、機械を使うトレーニングというのは総じて日常生活の動きと関係ない動きが多いです。つまり、①②のトレーニングで鍛えたところで日常生活への汎用性が低いと言えます。

普段の生活の中で怪我をせず安定的にエネルギーを消費していくための身体づくりをしていくなら、まずは自分の体重を使って行う自重トレーニングがおすすめです。

自重運動として代表的なのがヨガ
「ヨガは身体硬いから無理なんだよね……」
と仰る方、それがそもそも見落としポイントです。
身体が硬いから、ヨガをするんです。

ヨガは関節が動ける範囲を最大限活用して身体を動かす自重運動。そして怪我の発生要因は関節が正しく使えない環境が長引いて(固まって)起こるものが多いんです。ヨガで日頃から身体を動かせる範囲をしっかり確保しつつ、自分の体重を使って衰えた筋肉を鍛え直すことで、身体機能は高まり、エネルギー消費の効率も良くなります。

また、ヨガは腹式呼吸で行います。
これは先述した水泳と同じく、呼吸を意識した運動でもあり、呼吸筋を鍛えるのと一緒に、呼吸を使うことで生理的作用にも干渉します。代表的なのが自律神経の安定や瞑想・マインドフルネスですね。さらにヨガの種類にはリラックス系のものもあれば、『パワーヨガ』という筋トレをベースにしたヨガもあり、かなり運動強度が高いものもあります。

自分の体調や目的に合わせた運動設定ができるのもヨガの良いところかなと思っています。




今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?少しでも皆さんの健康力向上にお役に立てできましたら幸いです。

物事には順序がある。それは運動も同じで、それに併せて強度を設定します。また、体調は日によって変動します。しっかりその日の心身の体調に合わせた運動内容を自分で考えて選択することがとても重要です。ぜひこの機会にご自身の運動習慣について見直すきっかけにしてみてください。

コラムの内容について質問・疑問・感想などはトーク画面で絶賛募集中です (*^^*)/

また来週のコラムのテーマも絶賛募集中なのでぜひアンケート回答にもお気軽にご参加ください!

今週も良い1週間をお過ごしくださいね。



【 参考 】




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