私は人を笑顔にするたんぽぽです
タイトルだけ見ると、こいつは何をいきなり言い出したんだと思われそうだが、ちょっと我慢して読んで欲しい。これは、私にとって結構大事な話だ。
最近自分の人生についてよく考える。といっても、これまでの人生でどんな功績を残してきたかや、どんなスキルを持っているかは関係ない。
自分の人生で何を重視するかだ。つまり、「私の人生軸」。
具体的にイメージできるもので、何が1番近いか考えてみると「たんぽぽ」が近い気がしている。
きっかけはコーチング
この考えに至ったきっかけは、コーチングに興味を持ったことだった。私が利用しているキャリアスクールでは月に一度コーチングを受けることができる。そこで、自分の考え方や大事にしたいことが少しずつ明確化されていく過程を経験したのだ。
自分もコーチングの考え方についてもっと知りたいと思い、紹介して頂いた本を読んでみることにした。
題名にもある通りマンガで読みやすいし、主人公がコーチングを受けて変わっていく様子が描かれている。コーチングを知らない人でも読めるくらいわかりやすい本だった。
そしてこの本の中で1番印象的だった部分を紹介する。
コーアクティブ・コーチングでは人はそれぞれ固有の「人生の目的」を持って生まれてきていると信じています。ー中略ー
それを自覚する仕組みとして、「人生の目的の宣言文」として言葉にしておくことで、「自分は何のために生まれてきたか」ということを意識しやすくなるのです。 (マンガで優しくわかるコーチングより)
ここだけ抜粋すると、随分スピリチュアルな話だと思われるかもしれない。けど、自分がなんのために生まれてきたか意識できていれば、それが人生軸となってくれるのではないか。
自分の人生軸の決め方
私にはもともと明確なビジョンがない。仕事で役職に就きたいとか、結婚して子供が何人欲しいとか……どれもあまりピンとこなかった。
そのせいか、何かを選択するときに迷ってしまう。自分が悩みやすい体質なこともあるが、その選択が正しいのか分からず、足枷のようになってなかなか動けないのだ。
人生軸というと大袈裟に考えてしまってなかなか出てこないが、この本では自分がどういう存在でありたいかを具体的にイメージできるものに例えてみるように書かれている。
例えば、そのイメージが「太陽」だとすると、人々を照らして導く存在だろう。「柱」だと、どうだろう。風にもなびかず真っ直ぐで、どんな重みにも耐えられる頼りになる存在だろうか。
私にはもっと身近で素朴なものがしっくりくるような気がした。誰でも触れたことがあって、見ると少しホッとするような。ぐるぐると思考を巡らせた結果、頭の中に黄色い花が咲いた。
「たんぽぽ」はどうだろう。
自分にぴったりな気がしてなんだか嬉しい。
私は何度か「あなたの笑顔をみると元気が出る」と同僚や患者さんから言われたことがある。その言葉がすごく嬉しくて心に残っている。仕事自体は辛いこともあったが、そんな中でも笑顔になれる時間があって、きっと自分が笑顔になれる人と一緒にいたんだろう。
自分も笑っていたいし周りにも笑っていてほしい。そんな思いを込めて私の人生の目的をこう設定してみる。
「私は人を笑顔にするたんぽぽです」
人生で絶対これをやり遂げる!みたいな明確な答えではないが、私の人生において方向を示してくれる、コンパスみたいな役割になってくれるのではないかと思っている。
地面にまっすぐと根を生やし、どこでも花を咲かせるたんぽぽ。目立たなくていい、小さくて素朴でいい。だけど屈託のない笑顔みたいな、鮮やかなたんぽぽでありたい。
何かの選択をしなければならないとき、頭の中のたんぽぽが枯れてしまわないか、ちょっと背伸びをして百合の花になろうとしていないか、と考えてみよう。
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