地元には何もないという呪文

（これは自分のための覚書）
秋田の片田舎
タイトルの通りここには映画館がない

ロードショーは市外や県外に行かなければ観れず
ネット配信やDVD/Blu-rayの販売やレンタルを
待たなければならない

映画なんて必要ないって思うかもしれない
実際に私が小さいころには
地元にも映画館があった
必要がないと思われるものからなくなる田舎

先人たちは未来に何を見てたのだろう
団塊の世代が親になったとき
経済成長著しくて
未来はもっと繫栄していると思ったのだろうな
ましてや今のさびれた姿は想像していないかったはずだ

子供は減り
学校は統合され
働くことができず世話をしなければならない高齢者が増え
産業に携わる人間が減り
どんどん衰退していく地元の姿を

遺産があると言っても
資源があると言っても
それを活用できる人間がどれほどいるだろう

「地元には何もない」
そんな呪文を唱えたのは誰？
都会の人間か？
都会から帰ってきた人を
負け犬のように扱ったのは誰？
新しい技術や流行りを取り入れて
都会かぶれだと笑ったのは誰だ？

これは田舎を要らないものだと言っていないか
要らないものは無くなっていくんだ
そう
地元も

だったら
「田舎には何もない」を無くそうじゃないか
本当に何もないのか見てみよう
ネットが普及して世界はだいぶ近くなった
都会に出なくてもアイドルや歌手になれる
投資家や在宅ワークで儲けることもできる
どんなことでも検索して調べることもできるし
海外の人とコミュニケーションもとれる

映画館がなければ
映画館のように観ることができる場所を作ればいい
楽しむこと
知りたいこと
やりたいこと
描いた夢をかなえること
すべては都会にあるんじゃない
自分の中にあるんだ
田舎でも夢を描くこともできるんだ

出来ないことや知らないことは
恥ずかしいことじゃなく
出来ないままにしておくこと
知ろうとしないことが
恥ずかしいんだ

出来るように
知識を得るために
動きだすことが大事なんだ

まずは最初の一歩を宣言しよう
くじけそうになった時は
周りを頼ってもいい
都会のレベルが
世界レベルとは限らないんだから
世界に飛び立ってもかまわない
田舎だからって狭い視野で見ていないで
広い世界を見て挑め

後でやるなんて言ってたら
あっという間に
目の前にいる夢もあきらめて
過去のささやかな栄光をひけらかす
田舎を馬鹿にする奴らと同じになるぞ

田舎に映画を呼び寄せたのは
有識者でも先生でも社長でもない
ただのパートのおばちゃんだ

地域のために
地域を知って
地域の人たちと関わり
必要なことを見つけた
ただのパートおばちゃんが
たくさんの地域の人たちを
笑顔にして喜ばせたら
最高にハッピーじゃないか！

この街には
もっとポテンシャルの高い人材が揃っている
それに気づかせてくれるのは
この街に来てくれた移住者
この町の人はもっと出来ることがあるって
この町の人は地元が好きだって
気づかせてくれるありがたい存在

自分に自信をもって行動しよう
世間の目を恐れるな
間違わないと正解は見えない
一人でやるから軌道修正が難しい
周りにいる人と信用をつなげよう
失敗で片づけるな
成功するための材料にするんだ

物事は因数分解して今の時代に合った考え方に
柔軟に対応しよう
十人十色
一つのものをいろんな人がいろんな見方をしている
これは世界共通
柔軟な思考で行動して
最善を尽くしていこう

ほらだんだん
ワクワクしてこないか
このワクワクには
怖さのスパイスも入っているんだ
スパイスが多くなると動けなくなる
バランスは大事だ
バランスが崩れると
周りも離れていくから
時々俯瞰することも大事

夢を夢で終わらせない
実現できるものだと示したい
あなたは何もできないでしょうと笑う人に
見せつけたい
学歴や地位や名誉じゃねぇ
どれだけ行動して
その行動にどれだけの人が心動かされたかなんだ

誰かのうわさ話を流すことや
足をすくことに時間を割いてないで
みんながもっと地元に目を向けて
愛すべき地域に変えていけばいい
この土地は素晴らしいのだから
何もない呪文はもう使えないぞ