サンフランシスコのAI関連の資金調達・技術・プロダクト
誰向けの記事か
AIとプロダクトを組み合わせて新しいプロジェクトを始めたいと考えている方
AI分野での起業を考慮中の方
サンフランシスコでテクノロジー関連の情報を収集し、イベントに参加することを検討している方
プロダクト関連はこちら
記事を書く背景
SF(サンフランシスコ、以下SF)の AIイベント、ハッカソンに参加した。次回来る時のためのメモ、SFに来られる方の参考になると嬉しい
参加したAI系のイベント
ハッカソン
こちらでも書いた通り、上場企業であるAmplitude主催のハッカソンに参加した。事前予約で400名、30チーム以上が参加。
AI User Group
AI User Groupにも参加。イベント告知文からはわからなかったが、初心者向けで「AIを活用してこれができます」という内容のイベントだった。もし、すでにAI技術を組み合わせたプロダクトを開発している方であれば、このイベントから得られる情報は限られるのでスキップしても良い。
toB 展示会
その他
参加したかったイベント
Google の Eric Schmidt、a16z の Marc Andreessen、 LangChain CEO の Harrison Chase など豪華な人がスピーカー出る予定
イベントは、eventbrite・meetup.com・lu.ma と、databricks などのイベントの登壇者・登壇企業のサイトをチェックすれば、AI関連のイベントには困らない。
資金調達・アーキテクチャ・AIプロダクト開発
1.大きい夢を描く
Facetは、画像からtext2imageで入力したテキストのムードに画像を変更するプロダクト。一括で画像を変更することができるので、デザイナーがムードボードを作成・フォトグラファーやモデル が一括して画像編集するのに役に立つ。
FacetのProduct ManagerがAI×Designerのイベントで登壇していた。話を聞いていたが、上記のユースケース以外はあまり話してなかった。
この他にもソーシャルゲームなどゲームの背景画像生成や、普通にカメラで撮影した動画に編集できるようになるとアニメが簡単に作れる世界が来るかもしれない。このプロダクトがシリーズAで13Mドル-18.2億円(2023年6月レート)を調達している。
昨今の日本の資金調達事情を考えると、恐らく日本でこのプロダクトでこの金額は調達できないだろう。サンフランシスコでは、Generative AIを中心に多くのプロダクトが誕生しており、日本と比較すると規模が大きいことが特徴的。
この辺りのプロダクトがどうなっていくのか、日本ではなぜ生まれないのかも含めて継続して追い続けたい。
2.実装・データ処理・分析のアーキテクチャ
さまざまな開発方法があるが、技術スタックはa16zが作成したものが参考になる。
何を・なぜ・どう作るのか?
既に製品があるのであれば、独自データを用いて、何を、なぜ、どう活用できるのかを事前に考える設計が肝になる。
AI Hackathonでプロダクトを開発し、Data pipeline, Embedding Model, Vector Database これと Orchestration の設計で大きく変わる。
データ取得、加工、検証し、ユーザーへの提供に耐えうるものなのかの確認、リリース。リリース後は特にコスト・リターンが合うのかを考える。
インフラを提供する事業者側の話はあまり聞けなかったので次回仕入れてきたい。
世界的に有名なベンチャーキャピタルのa16zが技術・アプリケーションスタックを公開することがすごい。本気度合いが伝わる。
3.実装・データ処理・分析に関わるプロダクトの一例
それぞれのプレイヤーもかなり増えてきている。
AmplitudeのAI Hackathonに出たときにはこれ以外にも fennel.ai や AWSのSageMakerを活用したケースなど幾つかあった。
4.AI×プロダクト・技術の知見を最短で得るためには?
次にSFに来る際にもAI Hackathonには出る予定だ。
ある程度名のある企業が開催
賞金が出て=参加者が多い
かつ一定技術力のありそうな人が集まりそう
これらを満たすイベントへの参加が良い。
データサイエンティスト・機械学習エンジニア・ソフトウェアエンジニア・プロダクトマネージャー・UIデザイナーとのコミュニケーションも含めて色んな知見を最短で得るにはハッカソンが良い。
ビジネス職種が多いハッカソンは≒アイデアソンぽくなるので注意が必要。
SFのAI関連イベントは玉石混合、全部参加すると体力がもたない。ユーザーグループや小さいイベント系はいわゆるもくもく会や初心者向け、技術を知らずに「AIでできること」「xxxやってみた」のようなイベントも多い。
あなたが、エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーなら作ってしまったほうが学びになる。ついでに賞金を得られるチャンスもある!!!
現在開催中のIVSでも行われているが、日本でも今後増えていくのではないかと思う。
Generative AIの活用
Generative AIは、テキスト、画像、音楽、コード、音声などの生成において多岐にわたる用途を持ちます。これらのプロダクトを活用することで、プロダクト開発のスピードが向上、ユーザーエクスペリエンスが最適化されていく。
GPTやJasperを活用して、カスタマーサポートのチャットボットを作成したり、DALL-E 2・Stable Diffution・Midjourneyを使ってカスタム画像を生成することができる。詳細な説明については、他に色んな記事があるので説明はそちらに譲る。
日本でのGenerative AIの現状
トークンの使用料金とビジネスのバランスが合わない
グロースとマネタイズがバランスあっていそうなのはAIチャットくん
既存製品のビジネスオペレーションやUX改善が目的のプロダクト
OpenAI APIを組み込んでいるのが殆どで、単一製品でのリリースされているのはほぼない?
弊社は、2023年4月から置いた部署「 AI in Business 」チームからOffers の C向けに Dall-EとOpenAI APIを活用したユニークな機能を リリースした(機能名のクセが強い)
この他、Offers・Offers MGRデータ活用したプロジェクトが進行中。
テクニカルプロダクトマネージャー(TPdM)・マシンラーニングプロダクトマネージメント(MLPdM)の重要性
日本では、エンジニアバックグラウンドのあるPdMが求められる・からなる人が多いが、メルカリのようにテクニカルプロダクトマネージャーポジションを置く企業もある。
求人からTPdMとPdMに求められる役割の違いを明確に汲み取ることはできないが、MerpayのようにMercaryのデータ連携・決済・ポイント・etc…などを理解した上でプロダクトマネジメントする必要があるプロダクトや事業に置かれている。
今後、プロダクトの競合優位性を作るには、単なるデータ保有だけでは優位性にならない。なので、体験の設計、技術、データ活用を理解した上でのプロダクトマネジメントが必須になるので重要性が高まるのではないかと考える。
Moatについての素晴らしいnoteはこちら。
私も開発・実験しながら知見を蓄積中だが、開発せずにデータを組み合わせたプロダクトの思考や技術の取捨選択は難しい。試行錯誤し、ユーザーの皆さんに面白がっていただけるプロダクトを作っていきたい。
USでAI領域の日本人の起業家
Glaspが、要約(Summarize)関連の機能とプロダクトで注目されている。残念ながら、今回のサンフランシスコ滞在ではGlaspの創業者に会う機会はありませんでしたが、以前プロダクトを使っていたので嬉しい気持ちです。
おわり
サンフランシスコはAI関連の資金調達や技術開発、プロダクト開発における全世界のハブとなっている。活況なエコシステムに参加することで、AIとプロダクト開発において重要な知識や技術を学び、新しいビジネスチャンスを探ることができる。今回の学びをプロダクト開発に活かし、愛されるプロダクトを生み出していきたい。
何かAI関連のプロダクト開発に携わっており、弊社のOffers・Offers MGRのデータを活用したプロダクト開発に興味がある方は是非ご連絡ください!
また、以下のようなイベントの開催を検討されている企業様などぜひご連絡ください。
toCサービス×OpenAI API を活用したプロダクトのイベント 100名超
toBサービス×OpenAI APIを活用したプロダクトのイベント 80名超
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本記事のようなAIに関連するプロダクトに関わりたい方はこちら
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