エベレーター has gone

4歳の息子と話している時、私が何か言ったのに対して息子が「ああ、あのエレベーターのとこのね」と返してきた。「そうそうそう」一旦こちらも相槌を打ったのだけど、はたと気づいた。
「息子ちゃん、今なんて言った?」
「?」
息子はよく分からない顔をして見ている。
「さっきなんて言ったっけ、もう一回言ってみて」
母の謎の勢いに押されつつ、これのことかな?という顔で息子が言う。
「…エレベーター」
そう、エレベーター。息子はさっき確かに「エレベーター」と言った。
でも、ついこの間までこの子はエレベーターのことを「エベレーター」と言っていたのだ。

不安になった私は震える手で(嘘)テレビを指差し、「息子ちゃん、これは何?」と震える声で(嘘)聞く。
すると息子はキョトンとしかいいようのない顔で「テレビ」と答えた。
そう。テレビ。テレビだよね。間違いない。
でも、ついこの間までこの子はテレビのことを「テベリ」と言っていたのだ。
私は愕然として膝をつき(これはマジ)、「息子ちゃん…お兄ちゃんになったんだねえ…」と涙目で(マジ)言い、ハンモックでプラ〜ンとしている息子に駆け寄ってハンモックごと抱きしめた。
「そうだよねえ…もう4歳だもんねえ…でももうちょっとゆっくり大きくなってもいいんだよ…」
(メンタル)

よくわからないテンションの母にからまれ、ハンモックを揺らせなくなった息子は「や〜め〜て〜〜〜」と言っていた。ごめん。

もう「エベレーター」も「テベリ」も聞けないのかと思うととても寂しい。

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