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モチベーションを上げるチームビルディング【プロジェクト事例紹介】

こんにちは、TDCソフトのTaNakama*です。
今回は、ウォーターフォール開発の中でもアジャイルのマインドを取り入れたチーム運営を実現している弊社プロジェクトの事例をご紹介いたします。

◆お客様
 某 教育事業者様

◆当社支援内容
 GIGAスクール構想(新学習指導要領)の実現に向けたシステム改修

PMとメンバーの各視点から、チームの取り組みや変化について話を聞いてみました!ぜひ最後までご覧ください。

PMに聞いてみた

PMに聞いてみた

まずは、当案件でプロジェクトマネージャーをされている小野寺さんにお話を伺いました。


■ アジャイルコーチのいるウォーターフォール開発

ー はじめに、プロジェクトの体制について教えてください。​​​​​​​

このプロジェクトは元々アジャイル開発だったのですが、お客様のご要望で途中から作業内容が変わり、現在はウォーターフォールで作業を進めています。体制としてはPMの小野寺、PLの温さん、そして開発メンバーが9名参画しています。また、弊社の伊藤さん(@TakahiRoyte)にはアジャイルコーチとしての支援もお願いしています。

ー アジャイルコーチのいるウォーターフォール開発なんですね。チームの変遷についてもう少し詳しくお聞きしたいです。

2020年の12月からシステムのリリース作業を請け負っていて、この頃はメンバー4名で対応していました。ただ、保守よりも開発をやりたいと考えていたメンバーもいて、正直なところチーム全体のモチベーションは低かったと思います。

その後、2021年の4月に増員してメンバーは8名に。ちょうど人数が増えたタイミングで「モチベーションを上げるにはどうすればいいか」を考えた結果、まずはチームビルディングに力を入れていこうという話になりました。アジャイル開発ではないですが、「アジャイルマインドはどこでも取り入れられる」という考えのもと、取り組みを始めました。

取り組みを経て、8月頃にはメンバーのモチベーションも上がり、チームを良くしていこうという前向きなマインドが根付いていました。PMのような上位者がトップダウンで何か言うのではなく、メンバーが自分からやりたいことを提案してくれるようになってかなり助かっています。

ー 取り組みを始めてから4ヶ月で着実に成果をあげていて、とても素晴らしいチームですね!一体どんな取り組みをされたのでしょうか?

身近なところでいうと、チームでの定期的なふりかえりや、バーチャルオフィスを活用して、日頃から密にコミュニケーションを取っています。基本リモートワークなので、コミュニケーションロスが極力発生しないよう気を付けています。メンバーの入れ替わりが発生しても、新しく来た人に既存メンバから積極的に声を掛けてキャッチアップしたり、チームが上手く回るような動きが浸透していると感じます。

また、Woven Work Design(WWD)という研修プログラムを受講したメンバーからノウハウを展開してもらい、ビジュアルボードというツールを活用してチームビルディングを進めていきました。他にも、チーム内で感謝を伝えるThanksカードを贈り合ったり、相手を尊重しつつ意見を伝える練習としてディベートにチャレンジしたりしています。

実際に色々やってみてどうだったのかは、メンバーの視点で小野さんに語ってもらうので、是非この記事を最後まで読んでいただきたいです。(笑)

Thanksカード
メンバーに感謝!(Thanksカード)


■ チームが力を発揮するための4箇条

ー 最後に、チーム運営にお悩みの方へ向けてメッセージをお願いします!

ウォーターフォールやアジャイルはあくまでも手法なので、行動やマインドは手法に限らず取り入れられると思っています。ウォーターフォールの形式に縛られる必要はないですし、逆にスクラムのイベントを100%やらないとアジャイルじゃないのか?というと、そういうわけではないです。そこは自分たちの状況に合わせて取り入れていけば良いんだ、という考え方を大事にしてもらいたいです。

今回、私たちは「チームがどういう状態なら力を発揮できるのか」を話し合って、次の4つを意識してチーム運営を行ってきました。

挑戦を楽しむ
衝突を恐れない
失敗を恐れない
尊重し合っている

皆さんはどんなチームになりたいですか?チームビルディングの第一歩として、チーム全員で「なりたい姿」を考えてみてはいかがでしょうか。

魚骨図
なぜチームビルディングが上手くいっているのか洗い出してみた(魚骨図)


メンバに聞いてみた

続いて、開発メンバから小野さんにお話を伺いました。


■ リモートでも効率よく働ける取り組み

ー 開発チームの皆さんは、かなりユニークな取り組みを行っているとお聞きしました。どのような取り組みなのでしょうか?

このチームは基本リモートワークでの作業なので、その中でいかにチームとして効率よく最大限にパフォーマンスを発揮できるかを考え、様々なことを取り入れました。

例えば、仕事中のコミュニケーションという意味ではバーチャルオフィスツールの「oVice」を早いタイミングで導入したり、チームの情報を集約させる一つの場所としてオンラインホワイトボードツールの「Miro」を導入しています。Miroは以前 ㈱永和システムマネジメントさん のバーチャルオフィスツアーで見てきたものを参考に、私たちオリジナルのボードを作りました。

特徴的なのは、チームメンバーのことが書かれている「メンバー紹介エリア」だと思います。このエリアは、現在チームにいる人から過去に所属していた人まで、ほぼ全員の「偏愛マップ」を見ることができます。

実際のメンバー紹介エリア(偏愛マップ)

昨今の状況下で業務外に飲み会等で集まる機会が減り、人となりについて知る機会が少なくなっていましたが、偏愛マップを置くことでメンバーがどんな人たちなのか深掘りすることができました。このように趣味などのパーソナルな情報をオープンにしておくことで、リモートワーク下の新規メンバーにとっても安心材料の一つになっているのではないかな?と思っています。偏愛マップだけでなく、ボード全体を見てもチームの楽しさが伝わっている気がします!

私たちの使っているoViceやMiroを見てもらうために社内でバーチャルオフィスツアーを開催したところ、参加者のみなさんからは「自分たちも取り入れてみたい!」「チームの楽しそうな雰囲気が伝わる」など好評な声を多くいただけました。


■ 毎日ふりかえりやってます

そして、このチームが最も力を入れて行っているのが「ふりかえり」です。

今、チームでは毎日ふりかえりを行っています。もし1週間のスパンでふりかえりをしたとしても、週前半の出来事は意外と忘れていたりします。記憶が新鮮なうちに日々ふりかえりをすることで、様々な視点からチームのカイゼンにつながるアイデアをより多く生み出すことができます。

また、毎日行うことでしっかり立ち止まる時間を作り、チームの状態を俯瞰してみる時間を作り出せます。そうすることでチームの微妙な変化に気づけたり、それに向けた対策や対応するプランを考える時間も毎日作り出せます。

他にも、毎日のふりかえりはチームのコミュニケーション増加にも繋がっています。その日の出来事をふりかえり、そこからチームに会話が生まれることでチームビルディングの一端を担っています。

このチームで最も特徴的なのは、取り組むふりかえりの手法を毎週変えている所です。ただ、毎週違う手法を選ぶのではなく、チームの状態を鑑みてそれに合うふりかえり手法を選んでいるんです。

例えば、メンバー一人一人の作業中の気持ちにフォーカスしたいときは「Shooting Star」という手法でメンバーの感情を毎日の天気で可視化してみたり、チームに少しネガティブな空気が流れていると感じたら「ポジティブ星人」を召喚して視点をポジティブに変えたりしています。

ちなみに、これらの手法はリーダーが代表して決めているわけではありません。回を重ねるごとに、状況に応じてやってみたい手法を提案してくれるメンバーが増えていることが、このチームの強みでもあります。

実際のShooting Star
回数が進むともはや天気以外で表す人もいて楽しいです


■ チームの成長に開発手法は関係ない

ー 様々な取り組みにトライしてみて、チーム内にどんな変化がありましたか?

一言で表すと楽しいチームになったと思います。楽しくなることでチームがより前向き且つ向上意識を持ったチームになったと感じています。

​​​​​​​例えば、誰かが作業について困っていてヘルプを求める時も、特定の人がフォローするのではなく、いろんなメンバーが積極的にフォローに入ってくれます。チームでフォローし合う関係性は私がこれまで所属してきたどのチームよりも高いと感じています。

私たちのチームは比較的人の入れ替えが多かったのですが、その中でもこのような良い状態を保ち続けているのは、先にも書いたような取り組みを続けられていることが大きいと思っています。

さらに、現状に満足せず、チーム全体で「もっと成長したい」「もっとチームのためになりたい」と思って日々取り組めているのも、これまでの活動から得ることができた大きな成果だと思います。

ー 最後に読者の皆さんへ、チームでカイゼンを推進していくためのアドバイスをお願いします!

最初はスクラムチームとして立ち上がりましたが、PJの都合もあり今はウォーターフォールで開発をしています。ですが、チームの状態はスクラムで開発していた時よりも今の方が良いと感じています。

要するに、カイゼンを繰り返してチームが成長していくのに開発手法は関係ない、ということです。

もちろん、それぞれでカイゼンのアクションの起こしやすさや取り組みの仕方に違いはありますが、大事なのは「よりいいチームにして、よりいい成果を出したい!」とチームが共通認識を持てるようになることだと思います。

どんなに素晴らしいチームも最初は小さなカイゼンから始まります。この記事を読んで「oViceやMiroを導入してみよう!」とか、「自分たちのチームでもふりかえりを始めてみよう!」と思ってアクションを起こしてくれる人がいたらうれしいです!​​​​​​​​​​​

編集後記

編集後記

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を通して、より良いチーム運営へのヒントになりましたら幸いです。気になる取り組みや、もっと知りたい情報などがありましたら、是非コメントをお待ちしております!

↓ ↓ 今回協力してくれた小野さんが登場する動画も要チェックです★ ↓ ↓


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