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読書チャレンジノート[ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則]

どうもです、たなかです。
今日の紹介本は、多分今年の読書タイトルの中でも
2020年内に読む中でTOP10に入るであろう内容の1冊でした。

ということで、読み終えた直後ではありますが
自分の熱量が高いうちにアウトプットしておこうと思います。

○はじめに

今年になって、以前から気になっていた「名著」と名高い本も
手に取りたいと思い、チャレンジした本となります。
他の本の参考文献になっていたり、SNSでもチラッと目にしたり。

なにより、「ビジネス書図鑑 -これからの教養編-」に
取り上げられていた1冊
であるというのが大きい。

実際に読んでみて思ったのは、「ビジネスパーソンであれば必読書!」
と言われるに値する内容だなと。

驚くほどに丹念に事実を分析された結果から、見えてきた成功への法則が
各章の表題として要約されている。
最初は表題を見ただけじゃ、なんじゃこりゃ?と思ったけど、
読みすすめることで、しっかりと練りこまれた文言で
表現されていることに腹落ちした。

ページ数は多いし、取り上げられている企業は海外企業のため
なじみがないし、表現も回りくどい部分も多々ある。

がしかし、本書で取り上げられた事例をイメージとして理解し、
章ごとの要約を正しく読み取れば、ものすごく学びの多い
本であることがわかる。

企業が発展するための「成功法則」を取り上げた内容だが、これは
目指すべき人間像や、個々の目標の立て方、行動指針といった点で
参考にすべき点が多い。

できるのであれば、もっと若い頃に出会いたかった一冊。
皆さんにもぜひ手にとって読んでいただきたいと思います。

■内容

○1.この本を読んだ目的、ねらい

・他者が「名著」として紹介する理由を知る

SNSや、他のビジネス書などでちらちらと目にしていた本。
この本を読んでビジネスの本質を知るべし、という雰囲気が
あちこちから漂っていたので、いつかは読んでみようと思っていた。

この本がこれほどまでに薦められる理由を理解したい。
そして、自分も誰かに薦めたくなるような内容かを、確認したいと思う。


・現状から飛躍するための要素を学びたい

サブタイトルが「飛躍の法則」であり、冒頭には、原著のタイトルである
Good To Great」(良好な企業が、偉大な企業になるには)が
書かれた本であることが紹介されていた。

現状からみて飛躍するために、どんな要素を理解し
行動に移していけばよいのか。
どのような仕組みを持って飛躍できるのか。
一つ一つを理解し、実践できるように要素分解していきたい。

・各章ごとの表題が何を言い表しているかの本質を理解したい

「第五水準のリーダー」「誰をバスに乗せるか」
「針鼠の概念」「弾み車の法則」等、
章ごとの紹介だけ見ても
何を言いたいのかがよくわからない。
でも、言葉が持つ意味がわかると、「あーなるほど!」と言えるはず。
ことわざのような形で、言葉の本質と「つまりどういうことか」という点を
理解し、この一文だけで想起できるように内容の理解に努めたい。

○2.読んでよかったこと、感じたこと

・各章の表題が、いかに的確な表現であるかが理解できた

「第五水準のリーダー」
「有能な個人、組織に寄与する個人、有能な管理者、有能な経営者」という
第一水準~第四水準までの「リーダーシップ」に対し、その上に位置する
「第五水準の経営者」という言葉で表現されていた。

第四水準までも十分に有能であり、成功を収める気がするが
偉大な企業には、必ず「その水準よりも上に位置する」有能な人が
組織を束ねている事実があった。

言葉だけでは、No.4を越えたレベル、というそっけなさだが
「すごい」を越えたすごさ、という言葉では重みが伝わらないからこそ、
この表現になっているのかと思った。

驚くほどに謙虚でいて、誰よりも組織の成功を信じてやまない人。
組織の成功のためには、不屈の精神をもつ人。
成功は窓の外を見、失敗は鏡の中の己を見る。

今の自分の水準を、高みに持っていくためにも、
奢らずに精進せねばと感じた。

「誰をバスに乗せるか」
企業のビジョンや、経営指針を立てる際、目標にあった「トップの人材」を
外部から持ってくることって、往々にして起きていると思う。
が、成功の法則としては、あくまでも社内で育った人をもとに、組織文化を作り
ビジョンや指針をつくりあげる、という逆の順序であったという結果に驚いた。

まず人ありき。その上で、目的地を決める。
これは学校でいう「クラスわけ」で行われていることと同じといえる。
1年間、基本的に同じメンバーで過ごすことになるが、それぞれのメンバーの役割を
もって、クラスのスローガンが決まっていくもの。
先にスローガンがあって、その後にクラスに誰を入れるか、なんてことはしない。

これが、組織においても同じだということ。
今いる人たちでしっかりと組織文化を築き、その中で
個々に輝くものを発揮できれば、組織が向かう方向が決まるもの。

目的地を先に決めてから、バスに人を乗せるのではなく
バスに乗る人を厳選し、見極めることで目的地が変わろうとも
そのバスは目的地へたどり着けるはず。

チームとしての目標の立て方を考えさせられる点だった。

「針鼠の概念」
組織としての「3つの円」が重なるところ。
個人としての「3つの円」が重なるところ。
この言葉を表現した比喩表現になっていることが理解できた。
誰にも負けない「強み」を持ち、そこで一番となること。
組織にとっての「勝ち筋・勝ちパターン」を編み出すこと。
そのためにも、ただひたすらに試行し、磨き続けることが大切。
個人でいえば、以下の3点の重なったところかを見極めなければいけない。
 自分が興味を持って取り組めること
 自分のもつ強みを発揮できること
 社会に必要とされ、収入が得られること

概念的な部分ではあっさりしているが、詰まっている要素は、組織、個人
どちらにとってみても、学ぶべき点が多い章だった。

「弾み車の法則」
そもそも弾み車ってなに?というところが疑問の一つ。
手押し車みたいなもの・・・?
→段つき自転車の「重い段」の状態をイメージして読んだけど、
 あってるのかは不明。

最初はびくともしないものを押して押して押しまくっていると、
そのうちちょっとずつ動く。
この0→1 が始動していけば、1→10、そして100さらに1000と、どんどんと
加速度的に勢いが増す、という表現だった。

そして、注目され始めるのは100くらいまで大きくなったときであり、
誰も0→1の時には見向きもしてなかったという事実。

本当に注目すべきは「始動」の部分。卵にひびが入るとき。
ここで絶え間なく挑戦し続けることが、大きな力になるということ。

いわば、コツコツと習慣で継続していくこと。最初は小さな行動かもしれないが
後にその力が大きな勢いとなって誰も止められないものになる。

その小さな行動を、続けていくことが重要だと感じた。

それぞれの章で、他の表現も色々あったが、どれも的確な「比喩」で
表現でおもしろい。

言葉をきくだけで、この本のことだな、と理解できるのがポイント。

・大きく成功するために必要な要素を知ることができた

上記で表現された各章において、通常の「成功企業」との比較がされていたのが
面白い内容だった。

別に上記の概念を満たしていない企業でも、十分な成果といえるし、
一時的に大成功している企業もたくさんある。

でも、「偉大な企業」の指標を満たす11社すべて、上記の概念を満たす
企業であったという、事実から見た結果となっていた。

これも、ただ単純に、データ分析し、うわべだけを取りだててしまえば、
「こんな勝ちパターンがありましたよ、ご参考まで」という
研究成果としてだけになっていたかもしれない。

この本のすごいところは、そのデータ分析を、とことんまで本質まで
深堀り
し、「なぜ」の核心まで掘り下げていたということかと。

人は見たいものを見るし、目立つ部分に目が行くもの。
その中で、目立たないけど、確実にそこにある「文化」であり「人」であるものに
とことんまで向き合い、研究チームで議論した結果が1冊にまとまっている。

この調査にとてつもない時間と労力をかけたことは、間違いない事実。
そして、実際に偉大な成功があったことも事実。

ファクトに基づき徹底的に本質を分析した論文という、
成功法則の原液のような本になっているということが、
読みすすめて行く中でしっかりと理解できた。

(巻末の100ページくらいは、その参考資料だったりするのがまたすごい。)

必要な要素を1冊から学べるこの本は、本当に価値があり、コスパのいい本といえる。

・個人としても参考となる点が多かった

あくまでも企業分析を軸とした本であり、偉大な企業を統べる上で
どんなリーダーであるべきか、ということが書かれていた本ではある。
が、この内容を、個人のあり方、働き方、行動指針とみて考えた場合に、
転用できる要素がたくさんあると感じた。

謙虚さの内に持つ不屈の精神しかり
厳しい現実を直視し、最後に必ず勝利することを信じること、
強みを理解し、勝ち筋をもつこと、
徹底的にやり続けること。
どれも、企業だけに必要なことではなく、個人にとっても
有用な要素といえる。

そして、どの要素の土台にもなる「第五水準」の人を目指すことが
兎にも角にも必須であると感じた。

今の自分をしっかりと見つめなおし、奢らず、自分を信じる気持ちを持つ。
自己分析を重ねて自分の周りを良く見る。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という
名言があるとおり、いい時は時流がそうさせるものだし、
よくないときには己の中に理由があるもの。

上記の捉え方を元に、自分がコントロールできる形で改善を重ねたい。

○3.この本を読んで、自分は何をするか

・「第五水準のリーダー」を目指すべく、謙虚さを大事にしたい。

この本の土台となる部分だった「第五水準のリーダー」という部分。
すべてにおいて、この「謙虚さ」と「組織を第一とする」信念に感銘を受けた。

ついつい、自分ができることに対して天狗になってしまう部分ってあるもの。
そこすらも、本当に謙虚に、自分を大きく見せることもせずに
素朴な人物を目指したいと思う。
才能を感じる人は身近にもたくさんいるが、自分が目指す人物像ではないなと
思っていただけに、はっきりと方向性を見定めることができた気がした。

目指すべきは、自分だけじゃなく、組織も社会も幸せになるために
何ができるのか、という点だと感じた。
この土台を、しっかりと自分の中に築き上げたいと思う。

・どんなにめげそうな状況でも「何が何でも実現する」という強い信念を持ちたい。

勝利を信じ続けることの強さを持ちたい。
そして苦しい状況下、つらくてへこむことがあったとしても、その苦しみを
乗り越えられるだけの精神力を持ちたいと思う。
気をつけるべきは、中途半端な楽観主義。
基本的にはあ楽観主義なだけに、「諦めないこと」の大切さを
「ストックデールの逆説」の紹介にて学ぶことができた。

「夜と霧」のフランクル氏も同じことを言われていた。
クリスマスを越えられない、という原因は、学習性無力感。
この点は本当に気をつけたい。
そして、己を信じ続けることが強さであると自分に言い聞かせたい。

・自分の中でシンプルな成功法則を見つける努力を続けたい

自分の強みを正しく理解すること、そしてその強みを磨き続けること。
それを繰り返し継続することで、自分なりの「勝ち筋」というか「必殺技」を
手に入れたいと思う。
派手じゃなくていい。本当にシンプルで、誰もが、当たり前じゃん、と
いうようなことでいい。

ただひたすらに磨き続け、日本刀のようなシンプルな美を持った自分の技を
手に入れたい。

そのためにも、刀を振り続け、その技を使いこなす基礎体力を
養いたいと思う。

○4.3ヵ月後には何をするか、どうなっていたいか

・周りのメンバーに感謝し、周りも含めた社会全体の向上を意識した行動をとりたい

謙虚であり続けるためにも、周囲への感謝、そして社会への貢献ができる行動を
意識したいと思う。

今の状況が当たり前、と奢ることなく、日々に感謝することを
日常生活のベースにおいて行動を取れるようになりたい。

・「ストックデールの逆説」を理解し、自分が目指す理想の状態を信じて行動したい

自分が掲げる理想を信じ続けること。
こうなればいいな~、というふわっとしたイメージを、しっかりと具現化し、
自分の中で「こうなりたい、これを目指す!」とはっきりと宣言できるように
なっておきたい。
そうすれば、その理想を軸にした、一貫した行動を絶えず続けていくことができるはず。

逆風にあおられる事もあると思うが、吹き飛ばされないように、
しっかりと地に足をつけ、一歩ずつ前進していきたい。

・針鼠の概念につながる、自分の「好き、得意、需要」を見つけたい。

3つの円を正しく描き、その中心の「重なり」を捉えることが必要。
常に自分を観察し、この3つの要素を整理していくことが必要だと思った。

この3つを押さえ、自分の強みをしっかりと持つことができれば
一貫した行動にもつながる。
そして、それを続けることで、飛躍への傾きがでてくるはず。

時間がかかってもいいので、自分が持つ、人の真似できない強みを
見つけ、伸ばしていきたいと思う。

○おわりに

キーワードだけでも、と思って手に取った本だが、結果として
内容を理解し読むことになった。
厳選な調査の上で分析し、目先の変化に捉われない「本質」が
この本に書かれていたように感じる。

読み終えて感じたのは「煎じ詰めれば、シンプルになる」という点。
どの章においても、大事な要素は一文で表現されている。
当たり前とも取れるようなその一文に、どれだけの内容がこめられているか。
この部分を理解しているか否かで、行動に対する成果が大きく変わるように思う。

発刊から10年以上も経っており、続編も出ている中、「飛躍の法則」がこれほどまで
名著として取り上げられるのは、やはり「成功するための要素」が凝縮された
1冊だと感じた。

この読書メモでは自分がこう思った、という感想レベルでしかないが
実際に本を取って、一文から得られる学びの大きさを感じて欲しいと思う。


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