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AIに人間の持ち味は採点できない

「AIが人間の持ち味を完璧に採点するのは無理よ。」

と、つぶやいたとき。何のことはない、カラオケバトルをテレビで見ていた。

アンダー18の心のこもった歌が、AIによって採点される。

「なんてーん、なんてーん!」なんて(ん?)、テレビの前で一緒に盛り上がるワケだけど、なんだかモヤッとする。だって私の心を動かしたあの子やこの子が、ぜーんぜん評価されないんだもの。

それもそのはず。優勝した子はAIに寄せた、単調で、感情を入れすぎない歌い方。これはカラオケバトルで優勝するための戦略だから正解。

だけど、感情を乗せて歌いきった子たちは点数で負けても晴れやかな顔。「あ、カラオケバトルで優勝するためじゃなくて、たくさんの人に歌声を届けるためのステージだったんだ」と清々しい気持ちになった。これも正解。

AIは音程や抑揚が正しいかを判断するけど、人の表情や気持ちの乗せ方、パフォーマンスまでは読み取れない。(まだ、ね。)

機械の仕事はそこまでだよな、とアンダー18も分かっているようで、なんだか頼もしい気さえした。


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