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お金の話に敏感になる地域?

コンサルティングをしていると、よく人間関係の解決策を求められます。

例えば、社員が起こした行動が問題となって関係性に軋轢が生じているとか、代表の座を交代できる立場である親子関係、いつも言葉がきつい社員の扱い方など、、、

100社あれば100通りの人間関係に基づくトラブルがあります。

そういった人間関係のマネジメント、生産性アップや問題解決のサポート、また決算書の紐解きなんかもしてるんで、ぼくはマーケターじゃなくて、経営コンサルタントを名乗ってるんですね。(名乗らざるを得ないとも言えるかも、、、苦笑)

なんですが、不思議なことに人間関係は相談としてよく出てくるのに、売上や年商の話になるといきなり話を打ち出す人ってのは、そんなにいないんです。

そう、ポイントは『いきなり』なんですね。

つまり、いくらか話を繰り返して、「じゃあ、数字を見せてもらえますか?」というタイミングになって初めて「いやぁ、実はあんまり利益が伸びなくてねぇ。」などと、教えてくれるんです。

でも、こうなるのも仕方ないと思います。

だって、年商が良くて400万円くらいの小さな町の個人商店ですら、一番の悩みは自店舗の売上じゃなくてご近所さんとの言った言わないの人間関係ですからね。

たまに無収入の月があるにも関わらず、気にしてることは「裏の〇〇さんがXXXXをしている」とか「旦那の兄弟が△△と言ってきてるんだけど、どうすればいいと思う?」といった具合です。

これって、事業規模が変わろうとも地域が変わろうとも、もう本当にこの部分だけはどこも共通して言えることなんですよね。

なんですが、冷静に考えてもらいたいんです。

ビジネス、事業を経営するってことは、そもそもとして「お金」の流れを増やすことですよね。

なので、もっと「売上をあげるためにはどうすればいいのか?」というのを前面に出してもいいと思うんです。

まぁ、それが日本の文化というか、「あまりお金のことを表に出してはいけない」といった道徳的価値観が根付いていますんで、いきなり堂々と言えない(無意識に抑え込んでいるor言いたくても抵抗を感じてしまう)状態なんです。

この感性は、特に地方に行けば行くほど強く表面化されてきます。

じゃあ、なぜ地方になればなるほど、ビジネスの悩みが売上<人間関係となるんでしょうか?

これは、完全にぼくの経験上の感覚でしかないんですが、地方になればなるほど人口はどうしても少なくなってきます。その上、地方になればなるほど、行うビジネスはエリアビジネスが色濃くなってきます。

そう考えると、人ひとりと関わる密度は、都会のそれよりかなり濃いものとなってきます。

となれば、「売上売上」といってると「〇〇さんのところ、えらいお金に機敏になってるねぇ」といった噂がたちますし、噂がたてば逆に動きづらくなってしまいます。

また、小さな商圏で分母が限られていると、売上も当然どこかで頭打ちになってしまいます(ネットを使えば上限解放されますが、これはまた別の機会にお話しします)。なのでいつの間にか売上に関する考え方は「環境を考えると、うちはこんなもんなもんさ」、「お給料を払えれば(いただければ)それで十分」と、諦めモードとなってるんです。

まあ、確かにお金は生活できる分だけあれば十分だという考えも否定できません。

ですが、やはりビジネスをする以上、より大きなキャッシュフローを生んで、生まれた利益を商品開発やサービス提供などをして、しっかりと社会に還元していくことは、義務だとぼくは思います。

つまり、『お金を稼ぐ=私利私欲に使う』または『お金を稼いでいる=非道徳なことに手をつけている』というイメージを勝手に持ってしまってるのが影響してるんじゃないかと思うんです。

確かに、ビジネスを立ち上げたのなら、経済の循環を生んで大きくしなければならないという資本主義の思想を必ず通さないといけないか?というと、そんなことはありません。

ですがぼくは、今の経済的状況が望んでいる結果となっていないのであれば、自己実現として達成していくべきだと思っています。

だって、せっかく五体満足で生きているんですから。

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。