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印象操作を解析してみた↓)

AAAの浦田さんの事件があったじゃないですか。

早朝のコンビニで面識のない女性を殴ったという、あの事件です。

内容も合理性がぶっ飛んでるものでしたが、それよりもぼくが気になったのは謝罪会見です。

彼は逮捕時は金色だった髪を、会見の時は真っ黒に仕上げてきたんです。

これはいわゆる印象操作というものですよね。

金髪のまま謝罪会見を開くと、世間の怒りを買うことは間違いありません。なので、できるだけ誠意を見せるために(炎上が早く治る方向に仕向けるために)、誠実感あふれる黒髮にしたんでしょう。

でも、この印象操作。

本当の意味で怖いところは『受け手の解釈に委ねられている』という部分にあるんです。

だって、彼自身の口から「ぼくは誠意を示すために黒髪にしました」なんて言葉は出てきてませんし、なんなら会見中に髪型やスーツ姿のことは、いっさい触れていませんでした。(全部見たわけじゃないんで、もしかしたら違うかも)

なので、『反省している』とか『罪を受け止める覚悟がある』というのは、謝罪の言葉に合わせて、ぼくたちが姿格好から勝手に解釈しちゃってる部分があるんですね。

で、このように受け手に強制的に解釈させる手法は、マーケティングにもはびこってるんです。

そしてそれは、『言葉の意味』を操作して行ってることが多いんですね。

例えば、『リスク』という言葉があります。

リスクといえば、普通であれば何かを投資することで生まれる危険性を指しますよね。で、その反対のメリットはリターンと呼んだりします。

ですが、ファイナンスでの『リスク』は全く意味が違います。

ファイナンスでは、”リスクのことをプラスマイナス関係なく得られる結果”と定義していて、統計上のバラツキが高かったり、不確実性が高いことをリスクが大きいと言います。

例えば、富士山より高い上空4000mからのスカイダイビングをするとします。

そして、それをパラシュートなし・着地はコンクリート限定・防護服なしという条件でやるとします。

この内容を通常のリスクで捉えるのであれば、「まず間違いなく死ぬ。運が良くても重症だ。」となりますよね。

ですが、ファイナンスでのリスクでは「リスクなし」になります。

なぜなら、統計的に死に集約されるからです。

なので『リスク』という言葉ひとつ取っても、意味は全く違ってくるんですね。

で、マーケティングではどのように使われてるのかというと、代表的なものとして『簡単』があります。

テレビ通販を見ていると、よく『簡単』というワードが出てくると思うんですが、実は簡単にも2つの意味があります。

それは「イージー」と「シンプル」です。

イージーというのは容易という意味。そしてシンプルというのは単純という意味が近いですよね。

そして、多くの人はイージーという意味で『簡単』を解釈すると思うんです。

で、この事実を知った上であえてマーケティングの中で簡単という言葉を使ってるというわけなんですね。

そうすることで何が起こるのかというと、『簡単』という言葉を利用して多くの人に興味を持ってもらうことができるんです。

例えば、本のタイトルで「会社の健康状態がわかる簡単会計」というものがあったとします。

すると会計知識に悩んでいた人からすると、「お、これを読めばオレにもできそうじゃね?」と思うわけです。

ですが、蓋を開けてみると、やはり難解な言葉や計算がつきまとってるんですね。

でもこれは、嘘をついてるわけじゃないんです。ここでいう簡単はシンプルの方だったんですね。

つまり、「誰でも理解できる」ではなくて、「ここを見て、次はこれを見て、その次はこれを計算して、、、」と単純作業で見える化できるという本だったということです。

このように、受け手に解釈をゆだねる形で、あえて甘いワードで表現しているという事実なんです。

とまあ、マーケターであるぼくがいうのも間違ってると思うんですが(苦笑)、世の中の情報は本当に定義や背景を考えるようにしないと、簡単に流されてしまいます。

お互い気を配っていきましょう!

ありがとうございました!

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。