今後売れるデザインについて考察してみました
こんばんわ。
じんせいサンドです。
今日は、今後売れるためのデザインについて考察してみました。
モノからコトへ
高度経済成長時代ごろはモノを持つこと自体に価値を持っていました。
しかし、1990年頃からバブル崩壊し不景気に陥りモノが売れない時代に突入します。
2000頃から情報化社会が本格化し、
情報へのアクセシビリティが向上したことにより、情報の民主化が始まり、モノはすぐに模倣されるようになりました。
売れるモノは似たモノがすぐに大量に市場に出回り、コモディティ化されてしまうため、モノを持つこと自体への価値が低下していきました。
光回線や4Gの普及により、ネット環境はより高速になり、動画や音楽は所有の対象から
本質的な価値である「観る」、「聴く」に特化されるようになりました。
今でいうNetflixやSpotifyのようなサブスクサービスがモノを持つの代替手段となりました。
また、「観る」「聴く」だけの体験にとどまらず、「着る」「食べる」「住む」「過ごす」「移動する」などのコト(体験)が代替サービスに取って代わっていきました。
ただ、普及度で言うとネットリテラシーの低い方々にとってはまだまだといったところです。
純粋に使うだけでいいモノは、簡単にサービスに塗り替えられてしまい、
それらは売れづらい世の中になってしまいました。
そんなコト消費時代にも売れるモノとは
機能的価値と情緒的価値
と言う言葉がブランディング界ではあるのですが、
簡単に言うと
「機能的価値」とは、モノの持つ機能面の価値やスペックのことです。車で言うと移動する。掃除機で言うと吸い込む。
一方、
「情緒的価値」とは、人の感情に訴えかける(エモい)価値のことです。持っててカッコいい。憧れるなど意味を持ったモノ。
機能的価値の典型は
日本のガラケーが正にそれだったかなと思います。様々な折りたたみ方式や、着メロ、1セグなどあの小さい端末に詰め込むだけ詰め込んでいきました。説明書なんてめちゃくちゃ分厚かったです。
こんなに機能あっても使わないことはユーザーは気付いていましたが、メーカー側は他社と差分を付けるには機能を付加することとしていたんだと思います。
今も電子レンジなんかはこの系譜をなぞっていますよね。そんなメニューいらねーしとか思いながらユーザーはあたため機能だけを使っている。
情緒的価値の典型は
よく言われますがフェラーリなんかがそれに当たります。持っていることに意味と価値があるモノです。Apple製品もそうですね。最近で言うとバルミューダ製品もそれにあたりますね。
持つこと、使うことに意味がある。
多少手が掛かってもそれがいいと思わせる商品が今後も長きにわたり売れるモノだと思います。
とはいえ、情緒的価値を提供していても時代に合わせてアップデートが必要になるので
一度の成功体験を引きずり続けると、そこには情緒的価値は存在しなくなり淘汰される危険性もあると思ってます。
モノづくりをする会社は、デザインを経営に入れるなどし試行錯誤しているのが現状といったところです。
Webやアプリではどうなのか
Webデザインとアプリにおいては、両方がバランス良く共存しているのが良いデザインと言えるのではないかと思います。
機能的価値を有した機能的デザインと
情緒的価値を有した情緒的デザインの
配合は各プロダクトの性質によって整える必要はあると思います。
家計簿アプリで考えてみますと、
家計簿は毎日続けて意味があるモノです。
一日、入力をし忘れたら再開するのには中々骨の折れる作業になります。
まずは、入力のしやすさは機能的に必要になるでしょう。しかし、続けたくなるには情緒的なものがないとモチベーションが保てません。
例えば、「何日連続で入力中ですね!すごい!」や「あといくら節約できれば〇〇が買えますね!」などの感情に訴える言葉やインタラクションがほしいものです。
Webデザインもプロダクトを紹介するページとマイページのように日頃使って欲しいページでは、機能的価値と情緒的価値のバランスは重要になります。
Webサイトやアプリはお客様との接点(UI)です。近年はコンタクトセンターに問い合わせるよりも自己解決したいユーザーも増えてきているようです。
そんな、僕たち人間の代わりに接してくれている顧客接点を、無機質な404を表示していたりするとユーザーのことを想っていないなと思われてしまいます。
ユーザーはどんな感情でこれを使ってくれているのかを考えてデザインすると
愛されるサービスにすることができるのではないかと思っています。
売れるデザインを作るには、機能という基盤にエモさを添えるのがベストかなと思います。
お客様にとって意味のあるサービスを提供するにはプロダクトと接点のデザインが重要だと思ったのでnoteに残しました。
では、また。
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