壁掛け洗面室暖房機をDIYで設置
暖かい浴室から出て洗面脱衣室が寒いと、
急激な温度変化によって血圧変動がおきるそうです(ヒートショック)
うちの洗面脱衣室は、バルコニーに出られるドアがある関係で、
冬場は結構冷えるので、冬場だけは
ダイソンの空気清浄ファンヒーター(Hot & Cool HP02)を
置いてますが結構場所をとってしまうので邪魔。
場所をとらない洗面脱衣室用の暖房(以下、洗面室暖房機)を探しました。
浴室暖房機の温風を洗面室にも送れる2部屋用の機種もあるようです。
(新築なら・・・)
洗面脱衣室での使用を想定した暖房機もいくつか発売されています。
パナソニックから、厚みがスリム&防滴仕様の
洗面脱衣室での利用を想定した置き型セラミックヒーターも出ています。
よりスマートに設置するために壁掛けタイプを検討しました。
設置場所の検討
うちの洗面室は、突き当りにバルコニーへのドアがあるタイプ。
廊下側もバルコニー側も天井ギリギリまでドアがあるので、
ここへの設置は不可能。
洗面台側も天井まで鏡と収納があります。
唯一使えそうなのが、浴室入口とバルコニードアの間の壁。
ただし、幅は60cmほどしかありません。
壁掛け洗面室暖房機の機種選定
暖房の仕組みによって大きく2種類。
遠赤外線ヒーター(グラファイトヒーター)
熱源がオレンジ色に光るタイプのヒーターで、
いわゆる昔ながらの電気ストーブです。
付けた瞬間から暖かく、風が出ないのが特徴です。
遠赤外線の当たる範囲にあるものが暖かくなるので、
人が立つ方向に向けて設置したい。
太陽にあたっているような自然な暖かさ。
熱源から離れると効果が薄い。
セラミックファンヒーター
熱源であるセラミックヒーターに風を当てて温風を出すしくみ。
温風で部屋全体を温めるので、設置場所は室内ならだいたいどこでも可。
夏場には送風モードで扇風機として、
またドライヤー代わりにも使えます。
価格帯はいろいろですが、おおむね遠赤外線ヒーターよりはお手頃。
選定した機種
マックス(MAX) 洗面室暖房機 BS-K150WL
MAXはホッチキスや自動釘打機で名前を聞くメーカーで、
多角化により浴室暖房機の有名メーカーを傘下にして、
浴室暖房機分野ではシェアナンバーワンとのこと。
遠赤外線もセラミックファンヒーターも
両方ラインナップしています。
うちの取付場所に遠赤外線ヒーターをつけると、
洗面台に立っている人にはヒーターの効果が得られにくく、
ヒーターと反対側の壁(家具収納の扉)を温めるだけになってしまいます。
セラミックファンヒーターも各社あるなかででは決め手になったのは、
シェアナンバーワンであることと、コンパクトなサイズ感。
ウチの壁にもなんとか取り付けられそうなので。
取り付け工事
一般的な壁付けエアコンと同様に、
まずは取付金具(据付板)を壁に固定して
取付金具に本体を取り付ける手順です。
① 電源取り出し用の天井穴開け
この機種の電源はコンセントではなく、
壁裏から電源ケーブルを引っ張り出して直結するタイプ。
※この機種の取り付けには有資格者による電気工事が必要です。
取付金具の真ん中にある穴からケーブルを取出す方が見映えはいいです。
しかし、今後コンセントで接続するタイプの機種に買い替えるかもしれません。
天井にコンセント穴を開けて、そこからケーブルを引き出すことにしました。
コンセントの増設は、電気工事士DIYでも最も初歩の作業の一つです。
壁に向かってなるべく左端の天井に穴を開ける計画です。
浴室の点検口から天井裏を覗いたところ、
コンセントを取り付けたい部分の野縁の間隔が12cmほどしかなく、
コンセントの向きは限定されます。
下地センサーを使って野縁のおおよそ位置をチェックして
マスキングテープを貼ったところに仮マーキング。
下地探しの針でより正確な位置をマークします。
(センサーとくらべて数センチの差がありました。
以前、比較目的で購入した
押え金具(Panasonic WN3996)が手元にあったので、
これを使います。
野縁に金具が当たらない場所で位置決め。
野縁間の幅が狭いので横向きは×、縦向きに取り付けます。
カッターを使い、石膏ボードを95×51mmで開口。
押え金具を取り付けました。
② 取付金具の取付け
先に取付金具を取付けた状態の画像から。
取付金具にはネジ穴がいくつか空いていて、
普通は金具の4隅を固定しますが、
ちょっと変則的に固定してあります。
重量のあるものを壁に固定する際には、
下地(間柱)のあるところにネジを打つのが基本です。
下地センサーで間柱の位置をマーキングしてみたところ、
金具を固定できそうな間柱が1本しかありません。
間柱のあるところで上下に1本づつ、
あと、間柱がない石膏ボードに左右1本づつの
あわせて4箇所で固定する計画にします。
取り外すことになった場合の現状復帰の事を考えて、
ネジ穴を開ける部分の壁紙を2cm角でコの字に切ってめくり上げてます。
取り外したときには、パテで石膏ボードの穴を埋めて、
壁紙をもとに戻せばほとんど跡はわからなくなる(はず)
間柱に固定するところは、
本体に付属のM4x40のタッピンネジで、軽量鉄骨の間柱まで固定。
一方、石膏ボードにネジをうつ方は、
ふつうは、ボードアンカーを使いますが、
今回は浴室の天井裏から、壁裏にアプローチができたので、
裏打ち用の板(1x4材の端材)を使いました。
石膏ボードにドリルで穴を開け表側から刺したボルトに、
裏側から、穴を開けた板をナットで固定しました。
③ 本体への結線
電源ケーブル接続のために購入したもの。
合計1000円くらい。
1.6mm×3芯VVFケーブル(2m)
コンセントプレート2個用(Panasonic WTF7002W)
大穴テレホンガイド(Panasonic WN3022SW)
ブランクチップ(Panasonic WN3020SW)
差し込みコネクタ3口(カワグチ トーメーコネクタP-3)
ジョイントボックス(未来工業 ジョイントボールMB-PB)
わざわざコンセントプレートを2個用にしたのは、
将来、コンセントタイプに買い替えたときに
2pコンセントとアースターミナルに変えるため。
ケーブルの被覆を剥いて、本体の端子台に接続。
ケーブルをつなげた状態で、
本体を持ち上げて取付金具に引っ掛けて
本体を取付金具をネジ止めして固定します。
取付金具に雌ねじを切っていくタイプのネジ(デルタイトねじ)で、
ねじ込みに思いのほか力が必要でした。
コンセント部分の部品を順番にケーブルに通してから、
ケーブルの端を天井裏に送り込みます。
部品を組み立てればこの部分は完成です。
④ 電源の分岐
※先にブレーカーを落としてから作業します。検電器で確認した上で作業しました。
浴室の天井裏で、最寄りのコンセントに向かう3pのVVFケーブルを途中で切断。
(以前、ダイソンのファンを接続するために増設したコンセント)
合わせて3本のケーブルそれぞれの被覆を剥いて、
同色同士を差し込みコネクタで接続しました。
(差し込みコネクタ使うのは電気工事士試験以来)
接続部保護のため、ボール型のジョイントボックスに入れて
点検可能な状態で天井(造営材)に固定しました。
完成
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