見出し画像

視える妹の不思議な話、トイレで喧嘩し続けている幽霊がいる話

うちのトイレにはもう数年間喧嘩を続けている二人の幽霊がいる。

ある日妹から『突然だけど、トイレの写真撮って送ってくれる?』と電話がかかってきた。妹が写真を希望するときは、幽霊さんが妹へなんかしらのメッセージを送ってきている時だ。
写真を撮るときも工夫がいって、そこに幽霊さんがいないと何度も撮りなおさなければいけない。視えない私にはどこにいるか見当もつかないので、まず全景を撮り、後は色々な角度から数枚ずつ撮って送らなければならない。

『二人いるんだよねぇ、男の人。』
「うちのトイレで何してらっしゃるのさ?トイレの取り合い?間に合わなかったの?」
『いやいや、結構壮絶な喧嘩よ、片っぽの人になんか刺さってる』
「あらあら…またひとんちで物騒な…」

なぜ、幽霊さんたちが喧嘩しているのか?妹の話をまとめると
昔の日本の人で農民?のような恰好をしている
村?のような、集団で生活をしていたようだ(喧嘩している二人を村人A・村人Bとする)
その村のような集団を取り仕切る人がいる(その人を村長とする)
ある日、その村で事件?事故?が起こる

村長 「この事件の犯人はA!お前だろ!」
村人A「えぇ…やってないっすよ~」
村長 「でも、他にいないじゃんよ」
村人B「そーだ、そーだぁ!」
村人A「いやいや、やってないっすよ、ああ言っている村人Bの方があやしく         ないっすか?」
村人B「俺じゃねーし!やんのかオラ⁈」
村人A「おっ?やってやんよぉ!」
こんな感じで始まった喧嘩のようだが、周りの観衆たちの煽りもあり、次第にエスカレートしていったようだ。両者ともひくにひけなくなってしまい、村人Aは弾みで、尖った何かで村人Bの体を突き刺して、殺してしまったようだ。
村人Aは喧嘩の元となった事件には本当に関係がなかったが、周りもヒートアップしており、周りの群衆からのなにかしらの攻撃を受けてしまい、最後には命を落としてしまったようだ。

「なんでそんな二人が、まだうちのトイレで喧嘩してんのさ?」
『なんでかは分からないんだけど、二人とも後悔の念が凄くて…村人Aは“なんで殺してしまったのだろう?俺は何もやってないのに…村長めっ‼”って感じで、村人Bは“なんで俺が殺されたんだ!喧嘩さえしなければ…”みたいな感じ。でも、今でもお互い殺されるかもしれないという恐怖から、本気で喧嘩してるからなぁ』
「まぁ、お互い何にもしてないのにそうなったらねぇ…ってか、村長が一番悪いじゃんよ」

こんな感じうちのトイレでは、数年間喧嘩をし続けている幽霊さんがいるよってお話。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?