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【おとり効果】消費者の購買を誘導する方法

 こんにちは〜インフラエンジニアのtamolabです!1日のなかで、意思決定の回数は35,000回とも言われています。皆さんは1日に何度か物を購入し、「どの商品を買うか、またそのコストは適切か」を常に判断していると思います。そして、自身で納得のして買い物をしていると思います。

 しかし世の中には行動経済学という学問もあるくらいで、みなさんが購買に関して納得する過程の90%はお店や売り手によって操作されていると思った方がいいです。

 今日は行動経済学でも有名な「おとり効果」について書いてみたいと思います。皆さんもこれを見れば身近なところで売り手に操作されていることがわかると思います。 

1. おとり効果とは

図1

 おとり効果とは、ある選択肢に明らかに選ばれない極端なものを入れて、人の判断・決定意志を誘導させるものです。

 ???。よくわからんぞと。明らかに選ばれない極端なものがあったら、なおさら私はそんなの惑わされないぞ!
 ですよね。では、上記の定義を頭の隅に置いて次の例題を見てみましょう。

2. おとり効果の研究

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マサチューセッツ工科大学のアリエリー博士らの実験

経営学専攻の学生に英経済誌『エコノミスト』を定期購読に対して、購買に関してどれが一番魅力的であるかを学生に問いました。
まず最初は、選択肢が以下のような2個の選択肢を与えました。

(1)webのみ購読       $59  → (32%)
(2)新聞購読 と web購読 $125
      → (68%)

皆さんなら、定期購読するとしたらどちらを買いますか?学生の32%が(1)、68%が(2)を回答しました。まぁ、今更紙媒体なんていらないですよね笑
 では皆さんなら、より高額な商品である(2)を売るなら何をすればいいでしょう?? 宣伝?オプション?売り込み?割引?。。。??

 この商品の売り手になったつもりで皆さんも一緒に考えてみてください!





考え中・・・







 おとり効果を利用するなら次のように「明らかに選ばれない極端なもの」を入れることで、結果が驚くほど変わります。

(1)webのみ購読       $59  → (16%)
(2)新聞のみ購読      
$125     → (0%)
(3)新聞購読 と web購読 $125
     → (84%)

(2)のおとり商品を選択肢に入れることで、(1)を選択した人が(3)の選択に移動してきました。(2)は選択させる必要がなく(3)の選択肢の引き立て役ですね。そして学生たちは、(3)が「お得!!安い!」と感じたのでしょうね。このように「選択肢を増やすだけで消費者を動かしてしまう」のが行動経済学で明らかになっています。

3. 対処法と活用法

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対処法

消費者にとってこのような売り手の意図した通りに振り回されるのは嫌ですよね。。基本的ではありますが、対処法は下記かなと思います。

・「お得!」で買うのではなく、自分に必要なものを買う
 → 本当にそれが必要か考える
・自分に必要な量を把握する
 → 本当にその量が必要か考える
・商品の単価を把握する
 → 商品の価格が適切か考える
・相見積もりを取る

 → オンラインストアやECサイト、他のお店と値段を比較する

活用法

売り手にとっては、この効果を使うことで消費者の購買意思決定を乱すことができますが、ただ単におとり効果を導入しても結果が出にくいです。下記のことをもう一度定めた上で適切に、かつ階層的(何段階ものおとり効果)に仕組む必要があると思います。

・何を、どれだけ、いつまでに売りたいのかを明確にする
 → そのゴールに合わせておとり商品を展示する
・人間が意思決定で比較できる項目は多くて5つまで

消費側も売り手側もおとり効果を理解して、適切な購買ができるといいですね。では。

4. キーワード

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#行動経済学 #おとり効果 #アリエリー博士 #意思決定 #消費者 #とは

5. お問い合わせ

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