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西洋と日本人のトレーニング観の違いについて

西洋人と日本人のスポーツなどに取り組む感覚は大きな隔たりが有ります。西洋人は基本的にスポーツは娯楽であり、普段から気晴らしのために活動していて、大会で活躍することを目的とする人以外は、そこまで熱心に練習をやりこむという習慣は有りません。

一方で、日本人のスポーツに取り組む感覚としては、スポーツで体や心を鍛えるという側面が強く見出されます。日本では、小学校時代から、スポーツ少年団などが存在して、指導者の元、大抵の場合、練習時間が多く、試合に連れて行ってもらったり、ハードな活動を行っています。

中学校では、部活動は必修ではないのですが、体育会系の部活動に参加する人が、半数以上を占めます。部活動は、所属団体によって熱心さはバラバラですが、大会で活躍するような、力がある部は、学校でも一目置かれたりします。

スポーツの中でも、剣道や柔道や空手などの日本の古武道は、より運動と生活を結びつける考え方が強く、武術で身に付けたことを、人生に生かすという考え方です。このような西洋と日本の考え方の違いは、プロ野球などの世界でも見られます。

アメリカのメジャーリーグでは、科学的に効果があると考えられる、ウェイトトレーニングなどには、熱心に時間を割きますが、ランニングや投げ込みは、体に負担がかかるので、あまりしないという考え方です。できるだけ体力を温存して、投げる球数も減らして、当番の回数も間隔を沢山空けようとします。

日本の場合は、伝統的に、体を動かすことによって、動作が洗練されていって、沢山動かしても、疲労しにくい体質にしようという考え方が有ります。人間の体は鍛錬することで性能が良くなるということです。

実際に日本には、激しいトレーニングで、体が鍛えられて、高校野球で、何連投しても平気だったり、プロでも、代わりに投げる人がいなくて、一年中ローテーションで、酷使されてそれでも平気という人がいました。

西洋には、そういう思想は元々持っていないように思われます。なので、私は、日本的な方法で、上手くいっている事実があるなら、必ずしも、メジャーの方法を真似る必要は無いと思います。

メジャーと日本のプロ野球は、毎年一回くらい交流試合が行われていますが、対戦成績は、ほとんど互角で、野球の質が異なっているだけです。
メジャーは、身体能力が高くて、打球がピンポン玉のように飛んで行ったり、見栄えが派手ですが、日本の野球のほうが、頭を使ったり、技術が研ぎ澄まされいて、上手いという印象が有ります。

日本人は、普段から練習を沢山して、動きを洗練させたほうがいいし、自分達の調子の良さや、感覚を大事にしたほうがいいと思います。完投できるピッチャーは、完投させたほうがいいし、少ない間隔で投げれるピッチャ―は、自分の状態の良さを見極めて、判断したほうがいいと思います。


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