見出し画像

通知表の行動所見をどう見る?

 1. 通知表の「行動所見」とは

皆さん、通知表の「行動所見」について考えたことはありますか?「挨拶ができる」「思いやりがある」などといった項目が記載されるこの欄は、子どもの非認知能力を評価するためのものです。非認知能力とは、学力や技術ではなく、感情や態度、人間関係のスキルを指します。例えば、他人に対する思いやりや協調性、明るい性格などが含まれます。これらの能力は、将来的な成功や幸福に大きな影響を与えるため、非常に重要とされています。


#### 2. 保護者の関心と評価の実際


保護者の皆さんの中には、こうした非認知能力を非常に重視している方も多いでしょう。実際、子育てにおいてこれらのスキルは非常に重要です。しかし、この行動所見がどのように評価されているのか、謎に思ったことはありませんか?例えば、親が家で見ている子どもの行動と、学校での行動所見に差があると感じることもあるでしょう。これは、学校の評価基準や観察の仕方が家庭と異なるためです。


#### 3. 評価の基準と実際の運用


行動所見の評価は、各学校や市の指針に基づいて行われます。私が勤務する市では「個人内評価」という方法が用いられ、その子自身の中で特に優れている部分を評価します。つまり、一定の基準をクリアしたから評価されるのではなく、その子の中で特に良い点を見つけ出して評価するのです。これにより、全ての子どもが何かしらの評価を受けることができますが、一方で基準が明確でないため、評価の公平性について疑問を感じることもあるかもしれません。


#### 4. 教師の苦悩と現実


私たち教師にとって、行動所見の評価は常に悩ましいものです。特に、学年が上がるにつれて、通知表の評価が次第に高くなっていくという暗黙のルールが存在することがあります。これは、子どもの成長を見せるための工夫とも言えますが、前の学年で6個の丸がついていた子が次の学年の1学期には2つや3つになってしまうこともあります。これには教師も戸惑います。また、全ての項目で高評価をつけるわけにはいかないため、特に目立つ3つや4つの項目だけに評価が集中することもあります。


#### 5. 行動所見の意義と課題


行動所見は、子どもの成長や人間関係のスキルを評価する上で重要な役割を果たします。しかし、その評価の難しさや基準の曖昧さが課題です。保護者の皆さんは、この行動所見をどのように感じているのでしょうか?評価基準が明確でないために、家庭での子どもの姿と学校での評価が一致しないこともあるでしょう。それでも、非認知能力の重要性を理解し、子どもの成長を見守ることが大切です。皆さんの意見や感じていることを、ぜひ聞かせてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?