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最近作った着物日傘のご紹介

リメイク作家としての私の仕事は、主にお客さまからオーダーを受けて、日傘をお作りすること。

1番多いのは、着物を素材としてリメイクで日傘を制作するケース。

その着物は、お祖母さまお母さまと3世代に渡って受け継いでこられた小紋の着物でだったり、ご自身が成人式で着られた振袖だったり。

着物が大好きだった亡きご家族の形見の着物を、「形見分け」という形で、10数本の制作依頼をお受けしたこともある。

そんなオーダーの中から、今回は最近オーダーを受けて作った3本をご紹介したい。



蝶々模様が可愛らしいレトロ柄の着物から

1本目はこちら。

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蝶々模様が可愛らしく、お客さまもお気に入りの1着だったという。

70代のお客さま、お持ちのお着物の中から日傘にするのに、1着に絞れないとのこと。

話の流れから、近隣市にお住まいだとのことで、お宅にご訪問してアドバイスをしながら一緒に着物を選ぶことになった。

で、お1人かと思ったら、そこにご親族とご友人もいらして。

結局3名の方より合計5本のオーダーを頂くことになった。


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こちらは、内側から見たところ。

この内側からふと見上げた、なんとも言えない光が透ける繊細な世界が好きだ。

和紙みたいな、ステンドガラスみたいな優しい雰囲気。

日傘にとって太陽は「避けるべきもの」ではあるけれど、日傘を通して見える太陽の日差しは、まるでスポットライトのように優しく照らしてくれる。

そして、内側ってちょっと秘密っぽい 私だけの特別感(パーソナルゾーン) があるところがいいのだ。


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ボタンはこぎん刺しくるみボタン。

様々な色デザインのボタンの中から、その日傘に1番合うものを選んでいる。



優しいピンク色の着物日傘

2本目はピンク色の少し張りのある素材の着物から。

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1本目とこの2本目は、内側にUVカット効果のある接着芯を貼っている。

紫外線は目に見えないから、どの程度防ぐことができているかを明確には言えない。

一応データ上は、90パーセント以上のUVカット効果があるとのこと。

個人的には データを過信するよりも、日傘と日焼け止め、サングラスなどの併用とこまめなケアが肝要 かなと。

日焼け止めを何度か塗り直したり、日傘に定期的にUVカットスプレーをかけるなど。

紫外線は上からだけじゃなく地面からの照り返しも結構あるので、油断は禁物である。


こちらの日傘には、多色のボタンをチョイスした。

何柄っていうのかな?

そろばんに見えるのは私だけ!?笑

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浴衣を日傘にするのも涼しげでオススメ!

こちらが3本目で、これだけ浴衣が素材となっている。

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ちょうど梅雨シーズンで、庭の紫陽花と一緒に、和室で撮ってみた。

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昔から写真を撮るのが下手で、いつも作品撮影に苦労する。

数打ちゃ当たるだろう方式の撮影方法で、奇跡の1枚(というか比較的マシな1枚)をお見せしている。

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浴衣の柄合わせは、簡単なようで難しい。

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浴衣は涼しげでいいな。

沢山着物をお持ちの場合は、浴衣で日傘を作ることも提案したい。

浴衣は竹製の持ち手とも相性がいい。



◇ ◇ ◇ ◇

「着物から日傘って作れるの?」とよく聞かれる。

答えは「イエス」でもあるし、「ノー」でもある。

要は、着物だからどれでもOKではなく、素材が日傘として適するかどうかが大事。

もし素材に迷ったら、以下のページをご参考にどうぞ!



思い出のある着物やお気に入りの布製品、もうそのままでは使えない、もしくは使わないけれど、捨てるに捨てられない。

保管にも場所を取って困っていたり。

そんなときに「リメイク」という方法でまた価値のあるものとして生まれ変わらせるということを、1つの案として検討してもらえたらうれしい。

「リメイク」は私のライフワーク。

けれど、自分でやってみるのも楽しい。

もしもこのブログを読んで、リメイクやってみたいなぁって思ったら、ぜひチャレンジしてみてほしい。

またリメイクで新しい作品を作ったら、こちらでご紹介していこう!


ではでは、また☆

Tammy



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