ほとんどの政治番組に中立性など存在しない

 たとえば私は関西なので、日本TV系、読売TV。ここ3年ほどは民法、NHKを一切見ないので、youtube等で出されているものを見るのだが、昔から読売は、一番組における中立性、公平性など、ほとんど守られていないと感じていた。フジTVもそう。 簡単に言うと、ずっと自民党。右より、もしくは常に保守。ゴミ売と呼ばれることもあるし、フジTVは、ゴミ以下と、一部界隈では言われる始末。

これと同じことが逆の視点で、関西では、朝日TVや毎日TVにいえる。政治的スタンスだと、だいたいリベラルな論調で左より。 もしくは、常に現政権に批判的なスタンスであり、民主党時代でもそれはあまり変わらなかった。保守的な人からは「偏見と嘘だらけ、おそらく反日勢力に支配された、もしくは乗っ取られつつあるTV局」であろう。

「I am not ABE」なんて手製のプラカードを掲げて、盟友関係であったはずの、メインキャスターと対立し、退場させられる元官僚コメンテーターまで出てくるのだから、そりゃ、安倍さん支持層からは、どうしようもない番組に見えただろう。

現段階では少なくともローカル政党の色合いが濃いが、大阪における維新の躍進は実際の所、読売TVの一番組が果たした影響が凄く大きい。

政治問題を、大阪独特のお笑いのノリと軽さであり、キャスティング段階で見事に役割分担された「なんちゃって討論」の末、最後は司会者とメインコメンテーターが用意している結論に誘導するための番組であった。

ともかく新しい政治が必要で、大阪を変える政治が必要という感じで、番組内で、互いに、いっそ選挙に出ませんかとか騒いでいた。もっとも番組は、そのようなムーブメントを作り出すための、計画された「宣伝番組」だったのかも、なんとなく冗談で言い合ってたのが本気になってしまったのかも、私はわからないが。特に民主党が政権を取った時から、このままではやばいと思ったのかもしれない。結果的に生まれてきた維新とは、保守中道から外れた人たちのたまり場であり、大衆コントロールに秀でたローカルな、新保守。

「政治とは経済」>>「政治とは結局、金」という政党でもある。 IRへの執着ぶりを見てもよくわかる。

これは地方ローカルなことであり、ある程度特別な例であるが、現在の維新に対するスタンスは、実際に大阪府政、市政を牛耳り、全国的知名度も確保した現状、毎日や朝日も変化していると思う。

いつの頃からか吉本の一部お笑い芸人が、やたら保守的な意見、愛国芸人ぶりを遺憾無く発揮するようになったが、そこら編の経緯は、ネット等で調べればすぐに出てくる。 より古いものを探すほうが、どうして橋下というヤサグレ弁護士が、ここまで持ち上げられるようになったか、そしてその後の、本来予定されていたリーダーである松井が主役の維新に変わっていく様子なんかも、簡単に調べられるだろう。今後また橋下氏が政治家として復帰することがないなら、もう新たな橋下を見つけたのかもしれないが。
もちろん、人が書くあらゆる政治的な意見は、当人のフィルターを通して語られるのだから、そこに虚偽も、誇張もあるだろうが、事実として、とある地方番組がなければ、維新なんて登場しなかったのは間違いないと思う。

もっとも、いくらうまく使おうと思っていても、担ぎ上げられた地位だけでは満足しなかったのが橋下であり、そこらへんは、さすが弁護士だなと思う。橋下氏の大好きな言葉、だいたい、専門家や学者に批判されるというのは、「オマエは現場を知らない。 文句あるなら、選挙にでて、自分が政治を動かす立場になれ」というのがあるが、現場を知らないからこその発言で人気が出て、選挙に出れたのが橋下氏なので、これは過去の自分を全否定しているだけである。むしろ、コメントするなら「もっと好き放題に、扇情的に言ったほうがいい」と、アドバイスすべきだろう。

現場を知らない弁護士が、大阪市政、府政、ひいては国政に、あーでもない、こーでもない、こーしてしまえ!! と騒いできたのだから。その当時の、ヤサグレ弁護士芸人 橋下が存在しなければ、今の、橋下、民意で選ばれた元知事、元市長、は絶対に存在しなかった。

一方で、橋下氏の言っていることはある一点において真実である。政治権力は取ったものがち。取るまで、「実際の政治の仕組み」なんて、わかるはずもない。

だからこそ、ヤサグレ芸人弁護士なんてなれない(なる必要もないが)庶民は、政治実行のプロセスに注目するしか無いのである。裏では誰が何を言い、何を考え、どのように政治が実行されたかだ。




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