ずっと前から答えは出ていた

 どれだけ入植されようが、パレスチナ住民が脅されようが、何の抵抗もできず、他国も動かせなかった、今のファタハがガザを統治するということは、実質的には、さらにパレスチナを追い詰めるだけになるだろう。

今更、ハマスはテロリストです、テロ組織です。そして悪いのはハマスです。どちらも悪いは間違ってます。ハマスのやったことはテロなんですと、叫ぶオウムか伝書鳩のようなマスコミや、専門家、コメンテーターその他エトセトラの、大人が考えを変えるとは思わないが、これらの有象無象の過ちははっきりしていて、イスラエルがやってきたことについては、何も言わないことだ。ブリンケンのように

全ての問題をハマスがテロリストであるという一点に収束させることで、結局今回の紛争はハマスに始まり、ガザ地区でのパレスチナ住民の大虐殺は、ハマスが悪かったからですで、思考停止させる。

事実は簡単なのだ。イスラエルという国家が、もう何十年も、延々と少しずつパレスチナ人を追いやり、追い詰め、殺害し、投獄し、それを繰り返してきたという、非対称な暴力の線上に、ハマスへのパレスチナ人の支持が集まっていき、彼らは力をさらに増し、ガザ地区を事実上支配した。

別にハマスが何をやろうが実際の所、パレスチナ人への迫害という意味では何も変わらなかっただろう。もうずっと前から、これの繰り返しである。

https://www.youtube.com/watch?v=U-sLrysbz7k

なんだ、2010年頃の話じゃないか、情報操作だろうという人がもしいたら、多分一度鏡を見て、頭になにか刺さってないか確かめた方がいい。

なぜなら、毎年、パレスチナ人にとっての環境は悪化を続けてきたのだから。

(まともに中東情勢を学生時代に興味を持ち調べた者たちは、みな、今回のハマスによるテロ行為を含む襲撃が、イスラエルの過去のパレスチナへの暴力の延長線上にあると、普通に理解しているイスラエルという国家が、過去のユダヤ人への暴力の延長線上にあるのと同じ文脈でだ。

たぶん、それまでイスラム教も、キリスト教も、ユダヤ教も同じ一つの系統の宗教ですなんて知らなかった、芸能人コメンテーターや、インティファーダー? ナニソレクエルノオイシイノ?っていう人たちにとっては、ハマスが行ったテロ行為からはじまり、今回のイスラエルによるテロとの戦いが行われているという、歴史をぶった切った文脈でしか考えられないのは無理はない。

だが、パレスチナ人がユダヤ人を差別したのでも、ホロコーストを行ったのでもない。つまりイスラエルにまつわる全ての元凶がもしあるとしたら、それはイギリスであり、アメリカであり、ドイツなのだ。この3国はだから絶対にイスラエルを強く批判できない。 

「なぜ彼らのツケを、いまパレスチナ人が、何十年も払わされているのか?」 そう問われて、まともに返せるG7の指導者など一人もいないだろう。

いや、わかっていても答えないだろう。

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