台湾ロビー

 戦後の日本の政治はCIAを通じてアメリカに好きなようにコントロールされてきたし(もちろん、完全に彼らの思い通りに行っているとも思わないが)かつて、アメリカがコントロールしやすい自民党のカウンターパートとして民社党がCIAの意向によって作られ援助を受け続けてきたように、今でもこれは、立憲民主党だろうが、維新だろうが、たとえ党全体ではなくても所属議員や、党内グループ、あるいは支持団体を通じて続いていると思う。

右手で現政権与党を支援しながら、左手で常にカウンターパートとの接触を続け、時には設立に関与する。意に沿わなければ非合法な手段でさえ駆使して圧力をかけ、仮に民衆が他の選択肢を探そうとしても、次に選ばれた集団もやはりCIAを恐れることになる。

南中米、ベトナム、そして、とうとう自らが育てた他国の反政府組織の標的になってしまった中東での、アメリカの表、裏の歴史少しでも学べば
(今の若者たちにそれを教えてくれる、中学、高校教師はもういないのだろうか?)アメリカにとって、文字通りの敵国であった日本だけは例外だなどと考えるほどナイーブな人はいないだろう。わかっていても見て見ぬふりを続けるしかできないというのが、私達日本人の現実だ。

私が二大保守政党とか、安易な野党連合に懐疑的なのもこのためだ。もっというと、実際のところ保守かリベラルかという問題以前に、嫌○ 媚○ 反○ など、○に何が入ろうが、他国諜報機関やロビー団体による干渉を最小化した、国民が望めばNOが言いたい時に、国民の声として堂々と他国に述べれる政治家が集まった野党こそ、政権与党の対立軸として存在していて欲しい。もっともそれが一般国民レベルではどうやっても、わかりづらく、
そして互いに、○○のスパイというラベルを貼ることで、安易に非国民として批判し合うのだが、こうなるともう、どっちのカネを受け取ってるんですか、あるいは、どっちに弱みを握られているんですか、という程度の差しかなくなってしまう。

時たま、私は菅野完氏のyoutubeを見る。私というただの一般人にとっては、あくまでそれは娯楽であり、肯定、否定、あるいは何かを学ぶつもりもなく、ただ自分が気づかない、あるいは思いもつかない他者の考え方を知るための選択肢の一つであり、彼の言動への賛否はひとまずおいておく。

(いや、正直に言うと、菅野氏が特定の個人に向ける極端な嫌悪、怒りのベクトルが、彼の言っていることの真偽とか、善悪以前に、なんでそこまで批判したり嫌う必要があるのか、本当にわからないしまぁ、わかるつもりもないのだが。簡単に敵を作る一方で、自分の素行に対してはかなり甘いというのが私の勝手な、個人的人物評だ)

だが、彼が言っていた、台湾ロビーについては、全く同意見だし、よく思い出させてくれたと思う。これはもっと多くのマスコミや言論人が、今こそ触れるべきことだろう。

読売TVで主婦や、日曜日に家でゴロゴロしていた男たちに、絶大な人気のあったローカル政治番組「たかじんのそこまで言って委員会」に関連する人たちと、大阪維新へのつながり、そして日本国内にいて、台湾問題を大きくしたい一番の人々は誰なのかと考た時、台湾ロビーの存在は、絶対に無視できないものであるし、彼らの目的が何であろうが(たとえそれが彼らにとっての、かつての母国への正義感であったとしても)、日本の政治家や、国民が、彼らに振り回されるのは、馬鹿げている

私は、台湾や香港の若者(あるいは、いかなる国籍の人であれ)その方が真っ当な人であれば、日本はチャンスを与え、そして国籍を与えれる国であってほしいが、その時の最大の条件は、絶対に出身国(あるいは地域)の政治闘争に日本を利用しないことだ。

日本の政治が、あなたたちの政治闘争や、独立運動、反政府運動によってコントロールされるのはCIAによってコントロールされるのと同じく、それはやはり許されないことなのだ。だが、そもそも、彼らに友として協力するだけでなく、国益以上に重視してしまう、あるいは、様様な理由で、見事に取り込まれてしまう、本当の売国政治家の問題でもあるのだが。



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