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月が綺麗ですね、を調べずに考察する

「月が綺麗ですね」

これは「愛しています」の意として、日本人の奥ゆかしさを表す逸話のような感じで今日まで伝わっています。
少なくとも私には。

このことについて《調べずに》思うがまま思考を巡らせてみます。
ここはチラ裏です。大した話は書かれませんので期待しないでください。

愛しています…って意味なわけなくない?

なくない?
月が綺麗ですね、は月が綺麗って意味だろ。
何を言ってるんだ。

月が綺麗ですね、を「愛しています」の隠語として使う…というのは、冒頭にも書きましたが日本人の奥ゆかしさ、日本語のハイコンテクストさを誇張した例え話のようなものと私は思っています。

だって、こういったエピソードというか、そういうのがまったくない状態で「月が綺麗ですね」って言われて、それで「愛しています」って言われたって思うか?
思わんだろ普通に考えて。

私ならどういう意味を込める?

じゃあ、もしこういった「月が綺麗ですね」=「愛しています」みたいな構図がない状態で、自分が江戸時代とかに好きな人と縁側で月を見ながら、「月が綺麗ですね」と言う時の心情を想像してみよう。

とても「愛しています」なんて直接は言えない。恥ずかしい。

でも、ああ。美しい。それは月よりも遥かに。

この思いを伝えたい。しかしそのまま伝えてしまっては、下品と思われてしまうだろうか。

ああ、どうにか、この思いをあなたに伝える良き言葉はないだろうか。

いや、伝える必要などないのかもしれない。

私はただ、今あなたとこの時を共にできるだけで幸せなことこの上ない。

そう。この想いをわざわざ伝える必要などないのだ。

ただ、ただ。あなたと共にできる、この瞬間、この美しき刻に感謝を。

「今日は…月が、綺麗ですね

…こんな感じじゃないですか?
自分で書いてて思ったけどハイコンテクストすぎない???
でもこれが日本人、じゃない?

転じて、《愛しています》

こういったシャイな日本人の心情を、外国の人にもわかるように超端的に表すと、「月が綺麗ですね」が「愛しています」の意味を成す、みたいな話になるわけですよね。

いやならんが…

でもこの言葉が嫌いなわけじゃないです。
それに日本のこういった話は結構好きです。
だからnote書いてるんだしね。

何でこの話が広まったのだろう

まあ調べればすぐに出てきそうだけど、調べないで考察するのが今回のルールなので私の想像で書きますが。

一般市民が縁側で好きな人に「月が綺麗ですね」って言ったところで広まるわけないんですよね。

こういう話が広まるとしたら、
小説でこういった話が語られて、あたかも実話のようになってしまったか。
あるいは、超有名人(将軍家のイケメン子息とか)がそういったことをして、言われたご婦人がまことしやかに広めたか。
そのぐらいしか思いつかない。

まあでもたぶん実話ではないよね。

答え合わせ

調べてみよう。
「月が綺麗ですね」、Google先生。

小説家・夏目漱石が英語教師をしていたとき、生徒が " I love you " の一文を「我君を愛す」と訳したのを聞き、「日本人はそんなことを言わない。月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったとされる逸話から。

漱石の人柄を説明するためによく引き合いに出される、遠回しな告白の言葉だが、信憑性は低い。正確な典拠は存在しない。
したがって、現時点でこのセリフを「漱石が訳した」とするのは誤り。

ピクシブ百科事典

え、正確な出典ないんかい。

おわり。

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