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いつでも触れられる

母が多発性骨髄腫になりました。
原発性肺がんからの骨髄転移で、気づいたときには既に転移箇所が数え切れないほどの多数に及び、積極的治療は不可能とのことでした。

頚椎に大きな転移がみられたため、緩和的放射線治療で腫瘍部をやきつぶし、それ以上の神経への圧迫や骨折を防ぐ処置がとられました。

幸いにも「無症候性」のため他の臓器へのダメージや免疫系の異常はいまのところ起きていません。それでも血色素は徐々に減り始め、骨髄腫が増大するのを止めることはできません。痛み、むくみ、麻痺、しびれ、、、いろいろと不調はあります。

全身のあちこちに転移しているため、転倒、踏み外し、打撲など物理的な衝撃が加わることは極力避けなくてはいつどこが骨折するかもわかりません。

それだけではなく、理学療法士によるリハビリ(筋力低下を防ぐためのエクササイズ)、あらゆるマッサージ、鍼灸治療といった「圧」や「刺激」が加わるケアの一切を禁じられました。骨折を防ぐための配慮です。

些細な「圧」や「刺激」でも骨折や腫瘍の増殖のリスクとなる状態でもクラニオセイクラル・セラピーなら可能です。

  • 圧の加わらない(侵襲性の無い)軽いタッチ

  • 一体感を通じて「今ここ」を共有するだけ

だからです。
それがどんな意味を持つのかというと

  • 免疫システムを高める(自律神経のバランスが整うことによる)

  • 心身のストレスの低減

  • 痛み、吐き気、頭痛、倦怠感などの症状の緩和

  • 睡眠の質の改善

  • カラダが動かしやすくなる(痛みや不安による筋緊張の解放)

といった少なくとも5つの「よいこと」が起きます。

わかりやすくまとめた記事が(英文ですが)あったので参考にしました。

実際に行ってみて感じる(伝わってくる)のは、
「カラダ」は「安全」が「好き」ということです。

もちろん結果的に起きる好ましい現象として先にのべた5つのこともあるのですが、行っているそのときに「いつも」わたしが感じるのは
「カラダは安全が好き」ということ。

一個の受精卵という単細胞の状態から、約280日かけて3兆個もの細胞から成る赤ちゃんに成長して誕生するまでの奇跡のプロセスは「何ものにも脅かされない子宮の環境」があってこそ。この子宮内で感じていたまるごとの安全、安心感を皮膚感覚レベルで「再インストール」することを試みるのが、クラニオセイクラル・セラピー、わたしが「まくのうちセラピー」として手渡している手技の目指すところです。

「いまここの安全」が疑う余地のないものであるとき、カラダはその時のポテンシャルを思う存分発揮して「生きよう」とします。それがきっと5つのメリットにつながるのでしょう。

意識が刺激を求めたり、競ったり、逃げたり、争ったり、怠けたり、濫用すれば害になる快楽を求めるのを実現するためにカラダを用いることの是非を言いたいのではありません。生きていればいろんなことが起きます。起きるいろんなことに意識とカラダを使って対処するのです。そのことに善悪も優劣も是非もありません。ただ、「カラダが好きな安全(疑う余地のない完璧な)」を感じる時間があるか否かは、全体のコンディションに影響するのは確かです。

そのための時間や、それを感じるためのリソース(香りや音、肌触りなどの環境)がいろいろとあると良いのですが、人の「手」を借りることで、より「カラダが好きな安全」のクオリティは高まります。

先の記事は「がん患者」にフォーカスしたものですが、コロナ後遺症といわれるものや、ワクチンの副反応の方、その他の慢性疾患、トラウマの解消など、いろいろ役に立てています。


侵襲性をゼロにはできない医療では手の届かないところをカバーする「手」は今後もっと必要になることでしょう。

11月28〜29日に熊本でセミナーを行うことになりました。詳細は追ってお知らせできるかと思いますが、とりいそぎ日程だけ。

個人セッションやってます


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