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寝ても覚めても。日常。

夜の続きで朝を迎えた。まばたきしたら、朝の時刻になっていた。外は暗いままだから、寝室の中を見る限りはまだ夜だ。それでも、時計は5時半を回っているから、朝の時刻。

もそっと置きだして、カレンダーを眺める。今日は月曜。

キッチンでやかんを火にかける。炊飯器の中身を確認する。昨日の朝は米と水だけが入っていたけれど、今朝はごはんが入っている。タイマーは正しくかけておけたようだ。

やかんから湯をコップにうつし、ちびちびと飲む。飲み終えるころには目が覚めた。みそ汁の具に、今朝は何を入れようか。

冷蔵庫を開くと、ぶぶぶぶぶ、と振動が伝わってくる。まずい、冷蔵庫が壊れたか?

……目が覚めた。わたしはまだベッドの中にいて。スマホの目覚ましタイマーが振動で6時を知らせてくる。

もうキッチンで朝の支度を始めていたはずなのに。朝の支度、できあがりかけていたのに。まだ、これからなのね。

寝ている時に見る夢がこれほど日常のままだと、夢を見ているかいがない。どうせみるなら、物語のような冒険だったりファンタジーだったり、目覚めてくすっと笑えたり、おはなしの種になる夢がいい。

それとも、夢に見るほどに今を過ごしているこのときを大切にかみしめていのだろうか。

改めてキッチンに向かい、やかんを火にかけて朝の湯を沸かす。炊飯器の中もごはんが炊きあがっている。

予知夢だったと思えば、おはなしの種にはなるか。まあいいか。

今日は予知夢と現実と。2度の朝を迎えた日になった。たぶん、今日もたのしいいちにち。

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