2021/4/29-30(金)王子様と現実の男たちと
月曜日に書いてたおしんの話をもう少し。好きなのよほんと。
好きっていっても子ども時代、夏休みに「おしん幼少期総集編」みたいなのをたまたま見たってのが原体験になっているだけで、青年期以降のおしんについては大人になってから見た「おしん総集編」が最初です。
いやあ子ども心にも俊作あんちゃんは憧れでした。かっこいいし優しいし、そして強くはかない。俊作あんちゃんがいたからこそ、その後に登場する浩太さんなんだろうなあと、今回の視聴で改めて思いました。
そして当時だいっきらいだった作造とうちゃんや、いい人だけどなんだか煮え切らない感じの竜三さん、自分のことしか考えてなさげな仁、あの3人の男たちに対し、子どもの頃や若い頃とはまた少し違ったふうに受け止められるようになっていたのは、私が年齢を重ねたからなんだろうなと思いました。
総集編を、そしてあらすじを見る限り、浩太さんは最初から最後まで永遠の王子様なんですよね。志の高い、つらい時には必ず味方になってくれる、おしんに真心を捧げてくれる男性。
だけどあの身内の男衆は、まったくどいつもこいつも身勝手で弱くて向こう見ずでひとりよがりで。若い頃はあまり好きじゃなかったし、なんでおしんは竜三と結婚しちゃうんだろうって思いましたけど。でも今ならわかる気がします。
あの人たちとそれでも生きていくことこそが、おしんにとっての現実であり、愛情なんだよなあと。竜三ってほんと要所要所でダメダメだけど、彼は彼でいつだって必死だし真面目なんだよなあって。彼なりに一本筋を通して生きているんだよなあって。
女から見た男ってまさしくこういう感じ。何考えてるかわからないし、的外れなことしょっちゅうだし、変なところで意固地だし、もっと端的にいうと、ばか。どうしてそういう結論を出すのかと。
でも、だからこそ愛おしいんだよねと、妙にしみじみ考えさせられた次第なのでした。
武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。