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頼まれてもないのに。

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原稿用紙4~5枚くらいを目安に、そのつどなんとなく思いついたテーマで短文を書いています。誰にも頼まれてないのに、ほんと何のために書きためているのやら。そんな駄文の数々をお読みいた…
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2021年3月の記事一覧

頼まれてもないのに。その29(読書録:『ウェストファリア体制-天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法』)

頼まれてもないのに。その29(読書録:『ウェストファリア体制-天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法』)

ルールなきケンカは際限なき殺し合い。

目の前の相手を、自分たちと同じ、対等な人間だと思わない争いは。すなわち正義という名の「人間」と、悪という名の「もはや人間ではないもの」との戦いは。

悪くて間違っている相手に対してならば正義は何をしても許されるのだとしたら。

自ら「我々が間違っているかもしれないけれど」と思いながら始める争いなど、古今東西、きっとどこを探しても存在しないのでしょう。

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頼まれてもないのに。その28(読書録:ジョージ・オーウェル『動物農場』『1984年』)

頼まれてもないのに。その28(読書録:ジョージ・オーウェル『動物農場』『1984年』)

久々に更新した「頼まれてもないのに。」本日は読んだ本の話を。

『動物農場』と『1984年』。古典として有名なこの2作品がkindle unlimitedのラインナップに入っていた(2021年2月時点)ので、大変遅ればせながら読む機会を得ました。

これから読まれるという方へのアドバイスとしては、『動物農場』のほうを先に読むことをお勧めします。寓話として描かれた短編ですのでとっかかりやすい上、精神

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