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『セサミストリート』に見る子ども向け番組の持つ社会的意義
みなさんは『セサミストリート』という番組を見たことがありますか?
私の家はよくテレビでNHKの教育番組を流していて、幼少期に何度か目にしたことがあります。
私としては、キャッチーなオープニングとクッキーモンスターの奇行が強烈な印象に残っています。
ところで私は現在9月の教育実習に向けて、高校二年生の英語の教科書を教材研究しているのですが、その中でセサミストリートが取り上げられていました。
教育実習の時期的に、そこのセクションが研究授業をする部分になりそうなので、私は早速セサミストリートについて調べ始めました。
すると、次々に興味深い事実を見つけることになりました。
教科書ではセサミストリートが単なる子ども向け番組ではなく、社会問題に焦点を当てていることを紹介しています。
例えばあるキャラクターは父親が服役中で、あるキャラクターは親が薬物中毒のため、里子に出されています。
このような問題はアメリカの子どもたちの多くが経験しているため、セサミストリートは彼らに対する正しい認識を広め、寄り添うために劇中にキャラクターとして登場させたのです。
そんな多様性を持つキャラクターの中でも、私が特に注目しているのが自閉症を持つ『ジュリア』というキャラクターです。
当事者もしくは周りに自閉症の人がいるならわかると思いますが、このキャラクターを通じて表現される自閉症の解像度は本当にリアルです。
それもそのはず、このキャラクターは10年ほどかけて構想され、パペットも実際に自閉症の息子を持つ女性が演じているのです。
セサミストリートがこのようなキャラクターを登場させたことは、本当に革新的で社会的意義の高いことです。
なぜなら、メディアにマイノリティをキャラクターとして登場させることは時に大きな批判につながるからです。
実際に、セサミストリートは黒人のキャラクターを登場させたことにより、独特の話し方などの偏見を助長させてしまったことがあります。マイノリティを人気番組に登場させるということは、それだけのリスクが伴うのです。
それにもかかわらず彼らが生きやすい世界の実現のため、クリエイティブな挑戦を続けるセサミストリートのスタッフを私は尊敬します。
私もこれから英語の授業を行う中で、彼らの行う活動の社会的意義や、魅力的なキャラクターについて紹介していけたらと思います。
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