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不登校について考えてみる

不登校児童生徒の数は令和4年度に小中学校合わせて約30万人を記録しました。
この割合だと、中学校の1クラスに約2人が不登校になる計算です。

これだけ大きな社会問題になったことで対策に力を入れている学校も増えてきましたが、自分の子どもが不登校になった親御さんからすると、理解不能で不安になることが多いと思います。

私は自身が不登校を経験し、現在元不登校の高校生に勉強を教えています。この記事では不登校の要因について私の見解を述べさせていただきます。

まず、不登校は未知の症状してとらえるべきではありません。
なぜなら、不登校は学校や家庭に問題を抱えた際に起きる不適応の症状の1つでしかないからです。

不適応による逃避・代償行為の例を挙げると、非行や暴力、いじめや不登校などがそれに該当します。

ここで考えなければならないことは、不適応が起きる要因自体は昔からあまり変化していないということです。

児童生徒が不適応を起こす最も大きな要因は学校や家庭の人間関係です。
中でもいじめやそれに近い人間関係が以前より大きな問題となっています。

それでは何が変化したのかと言うと、不適応になった児童生徒が起こす
問題行動の種類です。昔は外向き(非行や暴力など)に発散しようとする傾向があったのに対し、現在では内向き(不登校など)に変化しました。

つまり教育現場が悪化したせいで不登校という未知の症状が現れたわけでは
ありません。

体育の時間に水を飲ませてもらえなかったり、体罰が常習化していたり、昔の教育現場もなかなか刺激的でした。

その分生徒も窓ガラスを割って回ったりしていたのでつり合いがとれていたのかもしれません(?)
ちなみに隠ぺいされていただけでいじめも頻繁に起きていました。

一方今日ではLINEなどのSNSが学校での人間関係を困難にしているので、
今と昔どちらが良かったかを断定することはできません。

私が重要視する部分は不適応を起こす児童生徒の総数を減らすことです。
そのため、不登校の割合が増えても他の不適応の症状が減ったのならば
全体としては問題ではないと思います。

不登校に対する特効薬はありません。しかし、他の不適応の症状と同じように子どもがストレスを感じる原因を減らすことで改善が見込めます。

そのためにはまず学校と家庭が協力し、児童生徒が安心して暮らせる環境を作ることが何よりも重要です。



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