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建前を言うのは悪いことばかりではない
私はいままで会社の面接で「建て前しか答えられない質問」を受けることに疑問を感じていました。
例えば「弊社は第何希望ですか?」や「やる気はありますか?」と聞かれて、正直に答える人は少ないでしょう。
ただ、こういった誘導尋問にもきちんとした役割があります。
それは、相手が「建前を言える能力」を持っているかを確認することです。
世の中にはそもそも相手の意図が読み取れなかったり、読み取った上で正直に答え、「正直で何が悪い」と開き直る人もいます。
万が一建前を言えない人を営業として雇用してしまい、取引先に向かわせたならば大変なことになるでしょう。
建前を言えない人に限って表面的な経歴は華やかだったりするので、面接で確かめる必要があるということです。
それから、本音と建て前は日本特有の文化ではありません。
欧米人も政治の話をする時は、周りに攻撃されないように建前を使っていました(白人ファーストだからトランプ氏を支持している人は特に)。
私はいままで、本音と建て前を使い分けることを面倒で悪い風習だと考えていました。しかし、相手の考えをくみ取って発言することは思いやりを育むことにもつながってきます。
本音と建前を常識として切り捨てるのではなく、道徳の授業で実際に使い分ける練習をしても良いのではないかと思う今日この頃です。
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