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オンライン会議のルールってどう決めたらいいの?

対面での会議では席次は上座下座など、いわゆるビジネスマナーといったルールがあります。しかし、オンライ会議は一般的なビジネスマナーが作られたころにはなかった働き方なので、ルールやマナーというものはありません。また、まだまだ「マナー」というほど、全国的に浸透したルールがあるわけではありません。
社内外のオンライン会議での参加者の傾向と少し独断と偏見を交えつつ、ご紹介をしていきたいと思います。

■ルールやマナーが業務妨害をしてはいけない!

ルールやビジネスマナーとは、お互いが気持ちよく働くための共通のルールです。

例えば、会議室に上座下座のルールがあります。ですがもしなかった場合に、お客様に「出入りがしやすく効率的だろう」と出入り口付近のお席をご案内したとします。しかしもしかしたら、お客様は「お茶を持ってくるなどの出入りがある入口は居心地が悪いのに、気が利かない担当者だな・・・・」と思われるかもしれません。結果、良かれと思って、出入り口付近の席をご案内したのに、お客様には担当者がマイナス印象になってしまいました。しかし、上座下座のルールがあれば、上座にご案内することで敬意を払っているという共通認識があるので、お客様に心地よく過ごしていただくことができます。

このようにルールやマナーとは、同じ人間でも必ずしも同じ出来事に対して、同じ認識をするわけではないので、そういった気持のすれ違いをなくし、お互い心地よくするために存在していると考えています。

一方で、ルールやマナーに気を使いすぎてがんじがらめになり、守ることに時間を使ってしまい、せっかくの仕事の時間が削られているということも少なくありません。

コロナでオンライン会議が普及することで移動時間が削減されましたが、オンライン会議のルールやマナーができることで、マナーやルールを守るための手配で不必要な時間を取られては、せっかく削減された移動時間が失われ本末転倒になってしまいます。オンライン会議のルールやマナーが普及しても引き続き、オンライン会議で得られた効果が失われないようになってほしいと思っています。

■身だしなみ

リモートで仕事をしている場合、家着で仕事をしている人も少なくありません。そのため、オンライン会議のためだけに着替えているという人もいらっしゃるとかもしれません。

●身だしなみを整えるのにどれぐらい時間がかかっているのか・・・
少し身だしなみにどれぐらい時間を費やしているのか振り返ってみたいと思います。身だしなみは人によってやっていることは異なりますが、「着替え」「化粧」「ヘアセット」等が代表的かと思います。これらに費やす時間は、人によってかなり個人差はあるものの30分〜1.5時間程度かと思います。
例えば、1日の間で1時間のオンライン会議があったとした場合、その1時間のためだけに、身だしなみの時間を30分〜1.5時間も費やすのは費用対効果がいいと言えるでしょうか。フル装備じゃなくてもいいので、身だしなみは15分程度にし、残りの時間を業務に使ってもらうほうが会社にとってメリットがあると思います。

●社内会議での身だしなみ
前述の通り、身だしなみに時間をかけるぐらいであれば、業務時間や睡眠等の健康のための時間にあてていただく方がメリットが高いです。そのため、社内会議での身だしなみは最低限のものでいいのではと考えます。究極を言えば、ジャージなどの家着も許容してもいいと思います。一方で、女性の場合は、「家の外の人に会うときにノーメイクは抵抗がある」という方は少なくありません。それは、女性自身の性格や考え方にある一方で、ある一定層の男性の中には「女性が化粧をしないなんてありえない」という方も少なくなく、「女性は化粧をしなければいけない」という空気が作られているという要因もあります。
「オンライン会議」でのマナー・ルールというものは、まだ定められているものではないので、固定観念で考えるのではなく、従来のルールやマナーの本質を見直して、一番費用対効果が高い方法を社内ルールにしていくのも一つの方法だと思います。

●社外会議での身だしなみ
オンラインでの社外会議でも、ジャケットを着用せず襟付きのシャツ程度など、かなりラフな服装が見られるようになりました。一方で、顧客先がリモートワークではないところもあるため、相手側の立場も考慮して営業をする側はジャケットを羽織っていることも少なくありません。ジャケットと同様に、相手側の立場も考慮すると、女性は化粧の上、参加する方が多いです。

■入室時間

実態としては、社内会議も社外会議も含めて、2〜3分前の入室が多いように思います。慣れているオンラインツールの場合は、2〜3分前入室で十分かと考えられます。ただし、オンラインツールは多数あるため、使ったことのないツールの場合は、ダウンロードを求めらることもあるので、5〜10分程度準備の時間に余裕を持つと慌てることもないと思います。
また、人によっては集中しすぎて会議を忘れてしまうこともあるので、敢えて15分や20分ぐらい前から入室はして、入室した状態で業務をするというオンライン会議の特性を活かした使い方もあります。社内の会議で同じような使い方をしている人同士が入室した場合には、早く打ち合わせをスタートするか、「開始時間までお互い業務に集中しよう!」と声を掛け合って業務を行っていたりします。

■マイク機能

マイクのON/OFFは、会議の目的や特性によってルールを変更するのがおすすめです。
順番に報告をするなどディスカッションが少ない会議では、発言者以外はOFFにし、周囲の余計な音が入らないようにします。
マイクOFFのデメリットとしては、発言するためにはマイクをONをしないといけないという手間がかかるため、発言数が減ってしまいやすい点です。ディスカッションの場合には、意見が活性化しません。そのため、ディスカッションや対話がメインの会議では、あえてOFFにせず、全員ONでの参加をすることでできる限り発言が促されるようにするのがおすすめです。

■ビデオ機能

ビデオカメラのON/OFFのメリットを少し整理をしたいと思います。
●メリット
・信頼関係ができていない間柄の場合、表情が見えることでビデオOFFよりも会話がしやすくなる効果がある。
●デメリット
・通信量が増えるので、通信料がかかったり、通信量が重たいため自宅の回線だとPCの動きが悪くなり、会話が聞こえづらくなり、会議がしづらくなる。
・(特に女性)身だしなみが気になって、整える手間がかかる。

メリットとデメリットを比較すると、ONにすることによりデメリットが多いように思います。そのため、カメラONのルールは任意程度の方がいいと考えています。また、マネジメントに自信がないマネージャーほど、会議でカメラONを強要している傾向が見られます。

■[おまけ]オンライン面接ってどうなの?

会社側にとって、面接とは候補者が自社にマッチした人材かどうかを見極める場です。その上で、「オンライン面接で本当に見極められるの?」が導入するにあたって考えるポイントの一つになります。

実際に、4名の面接官にオンライン面接とオフライン面接を実施して比較をしてもらったとき、4名中3名が見極めの精度は落ちなかったというコメントでしたが、1名だけオンライン面接の方がやりづらいというコメントがありました。理由としては、仕草などでも見極めていたのに、顔しか見れなくなったので、2割ほど見極めづらくなったとのことでした。つまり、話している内容だけで見極めているケースとその人の全体の情報も含めて見極めている人といるため、見極め精度は、オンライン面接とオフライン面接とで同じ人もいれば、変わってくる人もいるということです。

また、面接は会社のことを知ってもらう場という目的もあります。そのため、オンライン面接では、一度もオフィスに来てもらうことがなく、オフィスから伝えられる自社の情報が伝わらなくなります。
ですので、オンライン面接一本ではなく、オンライン面接とオフライン面接をうまく組み合わせるのが良さそうです。

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