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【夫が官僚ってどうなの?】結婚10年目の感想。

私の夫は官僚だ。
結婚に強い憧れがあった私は、官僚なら将来安泰だろう」とあまり深く考えずに結婚してしまった(もちろん結婚の決め手になった理由は他にもある)

結婚に強い憧れ。というのは、小さい頃から漠然と幸せな家庭を作るのが夢だった私は将来の夢がずっとブレずに「お嫁さん」だった。ちなみに誤解のないよう書くが私が育った環境には全く不満はない。

中学時代、周りの友人がピチレモンSEVENTEENなどファッション雑誌を読んでいる中「すてきな奥さん」やニッセンのカタログを愛読書としていたほどで、ファッションより、節約術やインテリア雑貨などを紹介する内容を勉強して将来の家庭に想いを馳せるのが私の楽しみであった。

結婚の報告の際に友人に夫の職を伝えると
「官僚なんていいな」「公務員は安泰だね」「高級官僚なんて勝ち組じゃん」
などと、祝福の言葉を沢山かけられた。

言いたいことは何となく分かるけど、その中でも「高級官僚」という言葉は結婚して10年経っても未だにモヤモヤ。モヤモヤ。モヤ。

言うまでもないが、高級官僚はマスコミなどが使っている言葉で正式に役職としてあるものではない。中央省庁に務める国家公務員を官僚と呼び、課長の上の役職である審議官以上になると高級官僚と呼ばれる事もある。

その為、官僚として入職しても高級官僚と呼ばれるには長い年月が必要で、それまでの「下積み期間」は民間企業に合わせた待遇にしては、仕事量が多く、待遇も悪くコスパが悪い仕事に思える。

霞ヶ関に勤務の時は平日はほぼ毎日終電帰り。国会待機にあたると、終電のあとタクシーで帰ってくることも少なくない。
さらに官舎も霞ヶ関にアクセスのいいところは幹部向けのため、馬車馬のように働かされる若手官僚のうちは片道2時間ほど通勤にかかる郊外の官舎に住むことも珍しくない。

夫が霞ヶ関勤務2部署目の時の官舎時代は「病んでいる」官僚をよく見かけた。通勤前に官舎の前の公園でハーモニカをふくよれよれのスーツを着た官僚(時々駅前でもふいていた)、団地の棟と塔の間でけん玉をしながら何往復もするチノパン官僚、ゴミの収集日を守らず自称ゴミ捨て場警察の主婦に捕まる官僚。夏になるとTVカメラ前の演出だと思っていたアロハシャツを着て出勤する生アロハシャツ官僚が沢山出没する。

幸せの定義は人それぞれだ。しかし、結婚1年目にして私の求めていた「幸せ」は官僚の妻でいたら叶わないということに気づいてしまった。

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