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帯状疱疹体験談

去年、20代後半にさしかかった私は帯状疱疹になった。
季節は5月の終わりから6月にかけて。
去年は5月後半に真夏のように暑い日があり、その暑いなか私は自転車をこいで汗だくになったりしたこともあり、最初は汗疹かと思っていた。
しかし、妙な違和感、つまり痛み、痒み、不快感があり、もうこれは汗疹ではない!と思い病院へ行った次第だ。


そもそも帯状疱疹とは

もともと体に潜んでいたウイルスが、加齢やストレスによる免疫低下によって引き起こすもの。
水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でもなる可能性がある。
特徴として、左右どちらかの皮膚に帯状に赤いポツポツ、水ぶくれがでる。ビリビリと痛かったり、物凄く痒かったりする。
おもに50歳以上がかかりやすく、80歳までに3人に1人が発症するらしい。
予防接種は50歳以上が対象。

それ以下の年代でかかる人はおよそ3割だとかなんとか。


当時の私の状況

免疫力の低下が原因とあるが、後々思い返せば確かに弱っていた。
まず、結婚して身の回りの環境が変化し、慣れた、と思い込んでいたころかもしれない。
わたしは昔から、学校等で何かのイベント等があった1ヶ月後に疲れがたまって熱を出すことがあった。

「わたしはまだ疲れていない。いつも通りの生活もまだまだ大丈夫。この調子で元気に過ごせるぞ」と思って慣れたところで緊張がとけ、体調を崩す。
世の中の多くの人が共感されると思うが、仕事が休みの日に限って熱を出すことがあるだろう。人間は緊張がとけた瞬間が危ない。

結婚して新しい生活環境に慣れた、と緊張がとけた頃合いだったのだろう。
GWの後半には旅行もした。

さらに精神的に疲れることがあった。
法事があり、結婚後初めて夫の親戚一同と会う機会があった。
もともと人と会うことが好きではない私は、義理のおじやおばの前でよく思われたいが為に緊張していた。
その上、同年代の従兄弟が何人もいた。
私は同年代の若い人が得意ではない。彼らのあふれでるエネルギーにあてられてこちらの精神がすりきれるからだ。

そんな法事があったために私は疲れていたのだろう。
当の私自身は、「そんな位で疲れてたまるか。わたしもいい大人だ。人付き合いが苦手だ何て言ってられない」と思っていた。

それに付け加え、わたしは退職することを職場に伝えていた。
よくあることだが、同僚や先輩からの当たりがいつもと変わってきていた。
後任の方への引き継ぎもあった。
退職を検討する理由の1つであった先輩に対する苦手意識ももう我慢の限界に達していた。
帯状疱疹の症状が出る1週間前くらいに風邪をひき、それに対する嫌みも言われていた。

疲労の原因がつもり積もっていたのだろう。


異変に気づくとき

自分自身では気づいていなかったが、顔がかなりやつれていたようだ。
職場でも、友人との食事の場でも、顔を会わす度に「痩せた?」と聞かれていた。
後に帯状疱疹になったと伝えた時に「本当はやつれたように見えて、『痩せた?』って聞いたんだよ。顔色も悪かったし。」と明かされた。

自分の顔は毎日見るものだから、自身では全く気づかないものだな。

確かに今、去年のこの頃の写真を見ると「わたし細い!」と自分で言ってしまうくらいだ。
頬も腕も肩もシュッとしている。(一方今はいわゆるコロナ太りでぼよぼよだ。)

「痩せた」と言われて優越感に浸っていた自分を叩きたい。

調子に乗って運動しよう!と思い、5月の真夏日に自転車で買い物に出掛けた。
「けっこう汗かいたぜ!もっと痩せるぞ」なんていい気になっていた2日後くらいに痒みを覚え、鏡で見てみると赤い斑点が左の脇の下にいくつかできていた。

しかし、その目に見える異変の前に既に帯状疱疹の兆候が出ていたことを、忘れてはならない。

左の二の腕がなんかピリピリするな
チクチクもする
ビリッ、てたまに電流が走るような感覚だ。
体のどこが痒いのかわからないようなあの感覚が、左腕周辺で起きていた。

でも、たまに一瞬ビリビリってすること、たまーにあるよね。ってことで気にしないでいた。
この瞬間を見逃してはならない。と今は思う。


症状

わたしはとにかく痒かった。
汗疹だと思い、汗疹用の軟膏をとりあえず塗っていた。
しかし3日くらいたっても治らない。
赤い斑点は広がり、左腕胸、左肩、その下の背中も痒かった。

そして痒みだけに焦点がおさまらないくらいに痛み、神経痛がでてきた。

最初、赤い斑点が出たときに一瞬、高校時代友人が罹患した「帯状疱疹」というほとんど忘れかけた言葉がよぎったことは確かだ。

これを勘というのかしら。

痒くてたまらず、職場でも私の右手は左肩や脇を抑えていた。
「これは汗疹の痒さじゃない。」

痛みもはっきりとわかるように、
ズキッ!
ビリビリ
ピリピリ
ヒリヒリ
ヂクヂクッ!

といった具合に襲ってくる。
ハチに刺されたことがあるが、それと同じような痛みがあった。
時には声をあげてしまう程に痛みが走った。

皮膚上の痛みではない。
明らかに皮膚より内側が刺激されている。

痒みと痛みが絶えず襲いかかり、私の顔は恐らくずっと歪んでいただろう。

声をかけられらば「大丈夫?」と言われた。
顔色も真っ青だったらしい。
見かねた同僚が「定時に上がって病院にいけ」と言ってくれた。

それが土曜日だったのが今でも悔しい。
診療が高くつくからだ。笑


都心だったので24時間診療している医院が職場のすぐ近くにあってよかった。
でもやっぱり、そういうところって混んでるよね。

診察してその場で検査し、医師からは何気ない顔で帯状疱疹のウイルスでてますね、なんて言われた。

医者というのは、、、まぁいいや、ここではやめておこう。
あの人たちはいつも多くの患者を診ているのだから。

赤い斑点に気づいてから1週間くらいで病院に行ったと思う。
ただ感覚としては、もっと長い間痒みと痛みに耐えていた気がしている。

その医院の近くに薬局がなくて、心身ともに疲弊の極みという状態で夜の街を必死に薬局を探して歩き回った体験をした。
今思えばアホだ。
自宅の近くに夜までやっている処方箋受付しているマツキヨがあるというのに。

そんなことすら考え付かないくらい私はくたびれていた。

マツキヨの薬剤師さんは素敵な微笑みで、帯状疱疹なんですね、お大事にしてくださいねって言ってくれたっけ。

病院では飲み薬(抗生剤?)と塗り薬を処方された。
処方された薬は、症状が良くなっても全部飲んでくださいって。

診察中、あまりにも顔色が悪かったのか、何度もじろじろと顔色をみられた。


その後

薬のおかげか割りとすぐに症状はやわらいだ。
斑点もうすくなっていった。

ただ、跡が残る。
1年たったいまもうっすらシミがあるのが悲しい。
数ヵ月後に結婚式を控えていたから、ドレス姿に響かないか心配だったが式場スタッフは有能だ。
上手く隠してくれる。
未来の花嫁さん、安心して罹患してください。

症状はやわらいだが、神経痛は一ヶ月ほどぼちぼちとおこる。
そんなところだ。

その後はごくまれにジクジク痛む時があった。
12学校くらいまで続いたから、たぶん半年くらいは神経痛がほんの少しおこる覚悟が必要。


今でも、左肩、脇周辺に痒みを覚えると帯状疱疹ではないかとどきっとする。
が、ご安心を。

ほとんどの人は一度罹患すれば、またかかることはない。はず。


参考までに、職場のとあるお姉さまは出産して、3ヶ月後に帯状疱疹になった経験があるそうな。


人が弱っている時期に体の中から不意をついておそってくる。それが帯状疱疹だ。

ちなみにその後、半年間で膀胱炎と胃腸炎にかかり、また風邪をひいた。

人間弱るときは一気に弱るものだな。


急ぎばばっとかいてしまったから、読みづらいとこもあるかと思う。気が向いたら書き直そうかしら。

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