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イタドリの天ぷらと桜塩を平らな板皿に #まいにち土鍋

朝の散歩で摘んだイタドリ。
野草の天ぷらがおいしい季節になった。

自宅から5分のところに自然がうまく残る支流がある。この季節は桜が満開だ。副都心まで20分とは驚かれるほど。子の宿題につきあって源の湧き水を訪ねたこともある。小川の土手に降りれば足の裏に土の温かさを感じる豊かな楽園だ。

この季節、土からニョキッとイタドリは顔を出す。夏には背丈を超えるほど成長し、漢字で「虎杖いたどり」と書くほど頑丈な茎になる。草刈りをしなくては暴れまくるほど元気な野草だけれど、摘むのは食べられるぶんだけね。

小川の土手にて


イタドリのシンプルな天ぷら

粉を水で溶いて、塩をひとつまみ。タマゴなど入れず至ってシンプルな衣。小さいフライパンに炒め物より少しだけ多めに油をひき、熱くなった油につるんと滑らせ、衣がカラッとしたら取り出す。桜の塩漬やお好きな塩を添えて。

イタドリの若い葉っぱ 
(ココットコッチョリーノ)



平らな地球と皿

地球を守るということは、サスティナブルという言葉をまじないのように口に出すことではない。「維持」や「支える」という意味は、平らさをキープすることでもあると思っている。それなのに、物や事や人が偏って注目されたり、格差をつくりあげるようにブレイクさせたり。周りの小さなコミュニティは、そして世界はどこに向かって歩いているのだろうか。

少し行き過ぎたら留まる。もっと行けるよと言われても。それがわたしの性格らしい。野の川を歩きながら、身の丈に合った生活を、まいにち考えている。

「根をおろす」とイタリア語で刻んだ平らな板皿に天ぷらを乗せながら。


3月31日(木)
盛る「板皿コッチョリーノ」
飾る「ココットコッチョリーノ」


イタドリ/米粉/塩/桜の塩漬け





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