豆腐サラダ十八番 #まいにち土鍋
学生時代にバイトしていた小さな家庭料理の店のオーナーに教わった料理のひとつ「豆腐サラダ」。粉をはたいた豆腐を多めの油で焼いて、熱いうちにレモンをキュッとしぼって、隠し味にお醤油をタラっと一滴、カッテージチーズをぽんぽんと乗せて、ドレッシングみたいな白いソースをかけてた。いつか「明太子豆腐」について書いたと思うが、南青山の路地にあった小さなお店。その界隈にはファッションやデザインのオフィスがひしめき合っていてね。
あれから何十回、いや何百回つくっただろう。イタリア在住時代も材料があったのでつくれたし、今や十八番になったよ、おじさん!本当にありがとう。
オーナーのおじさんは厳しかった。でもそれは温かくて、まいにちの知らないことをたくさん教えてくれた。バイトしながら「20年後30年後もつくってる」シーンがふと見えたことがある。ときどき、数秒間だけはっきりと、未来みたいなシーンが見えることがあってね。だんだん能力は薄まってきてしまったようで、幼少時代や学生時代は今よりもっと鋭かった。ちょっと怖い気もして、忘れるよう脳が指令してたような気もする。
トウモロコシごはん、小松菜と菊のおひたしにつづき、こちらの豆腐サラダも、先日、取材のときに囲んだランチ。取材クルーと庭のハーブや花を摘んでトッピング。
6月23日(木)
混ぜる・盛る「土鍋コッチョリーノ3合炊きサイズ浅」
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