見出し画像

【子育て】noteで学べる!不登校の基礎基本①~「きっかけ」より大事な「背景=ストレス耐性」~#528

おはようございます、tamamioです(^^)皆さん、不登校児童・生徒が日本中で何人いると思われますか?

過去最高の24万人超えなのですね。私は小学校教師ですが、私の周囲でも、「不登校」や「不登校予備軍」のような子が見られます。

今回は、そんな不登校の原因について発信します。不登校で悩まれる保護者・先生、そしてお子さん自身のお役に立つ発信になることを願って。

1 noteで学べる!不登校の基礎基本

本日の参考文献はこちらです、ドン。

著者の小柳憲司氏は、長崎県立こども医療福祉センターに勤務する、心身症や発達障害、不登校などを専門に扱う小児心療内科医です。

小学校教師の私が所属するTOSSでも、小柳先生の学習会を行っていて、TOSSが発行する雑誌『特別支援教育』誌でも、何度も特集が組まれています。

『特別支援教育』誌は、Webマガジンになっていて、なんとnoteで読むことができます!

※『ささエる』は現在移行期間なので、特別支援教育誌のすべてが読めるわけではありません。不登校特集は、未アップでしたm(- -)m

2 特性×環境の数だけある、不登校の背景

まず、不登校とは「学校に行かない(行けない)状態」のことです。

不登校は本当に多様で、小柳氏は不登校の要素を3つに分類しています。

1 子供因子(生物学的素因)
2 家庭環境(家庭因子)
3 学校環境(学校因子)

「1 子供因子」とは、子ども自身の特性のことで、発達障害、学力、不安傾向、身体疾患等があります。

「2 家庭因子」は、虐待、家庭不和、経済的困窮、特異な教育方針等。

「3 学校因子」は、いじめ、孤立、担任との不和、過度の課題等です。 

これらが複雑に絡み合って、「不登校の背景」が形成されます。

3 「きっかけ」は、単なる「きっかけ」に過ぎない

さらに、「1 子供因子」と「2 家庭因子」は、「生育過程・生活体験」と一括りにできます。

この「生育過程・生活体験」に、外部からの「きっかけ」が加わり、様々な問題が起きます。その一つが不登校です。

「きっかけ」とは、例えば、「からかわれた」「友達とけんかした」「先生が怖い」などです。

ここで大事なのは「子どもの訴えるきっかけが、不登校の原因のすべてではない」ということです。

(前略)実はこういった、子供の言葉は、きっかけに過ぎない場合がよくあります。

『特別支援教育』No19
『東京卍リベンジャーズ』

もちろん、子供の言っていることは、きっかけとしては重要です。しかし、それが原因のすべてではありません。背景の方がもっと重要なのです。

『特別支援教育』No19

「背景」とは、先に紹介した「子供因子、家庭因子、学校因子」です。

確かに、子どもの訴える「きっかけ」を解決しても、また別の「きっかけ」を訴えることが多いです。

4 きっかけよりも「ストレス耐性」の強さ

先ほど、3で以下のように書きました。

「生育過程・生活体験」に、外部からの「きっかけ」が加わり、様々な問題が起きます。その一つが不登校です。

同じ「きっかけ」が加わっても、不登校にならない子もいるのです。不登校になるかならないか、その分岐点を、小柳氏は次のように述べます。

それぞれの成育過程を経て、いろいろな生活体験をしながら身に付けていく(中略)「ストレス耐性」です。

『特別支援教育』No19

「ストレス耐性」が強ければ、きっかけに耐えられますが、弱い状態にあると、ちょっとしたきっかけでも不登校になってしまうのです。

このストレス耐性は、後天的(生まれてから)身に付けるものです。なので、ストレス耐性は高めることも、逆に弱めることもできます。

ストレス耐性を高める方法については次回発信します。お子さんの・学級の子どもの・そしてご自身のストレス耐性を高めたい、と思われる方はぜひ。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!不登校は、誰にとっても深刻な問題です。この発信が、解決の一助になればと思います。

では、今日も素敵な一日を!

<終わりに>子どもは言いやすいことを言うもの

ちなみに、お子さんのお話を聞くときは、次のことを念頭に置いていただきたいです。

子供と言うのは、その時々に言いやすいことを言うものです。

『特別支援教育』No19

「友達とケンカした」「いじめられた」「担任の先生が怖い」というのは、先も述べましたが、きっかけに過ぎない。

もちろん、きっかけとしては重要なのですが、原因のすべてではない。

聞いている方は「ああ、そうなんだね」とついつい鵜呑みにしてしまいますが、実は、「その子供が言いやすいから、そういっているだけなんだ」と考える必要があります。

『特別支援教育』No19

この子の抱える背景を考えて、接する必要があるということです。


私の創作活動の糧は「読書」です。より多くの書籍を読み、より有益な発信ができるよう、サポートいただけると嬉しいです。