"真のアメリカ料理"を巡る論争
ハンバーガー、ピザ、ポテトフライ、Tボーン・ステーキ。
アメリカの食事と聞くと、ジャンキーな高カロリー食が頭をよぎります。
ですが、アメリカの食文化はそれ以外にもさまざまで実に多様です。
国土が広いから様々な気候・風土があり、その土地それぞれの名物が存在します。加えて世界各地からの移民が母国の文化を持ち込んだことで、まことに複雑な食文化を形成するに至りました。
20世紀前半、そんな状況を憂いて「真の愛国者が食すべき、アメリカ人の料理とは何か」を巡る様々な論争がありました。
これは、移民たちによって自分たちの食文化が脅かされている!と考える、イギリス系アメリカ人による、自らのアイデンティティを守ろうとする試みでありました。
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食文化の歴史は歴史の授業では決して習うことはありません。しかし、密接に社会と産業、文化の発展史と密接に関わっていますし、場合によっては特定の人物の英雄的な活躍によって生じる場合もあります。とにかくおもしろい食文化の歴史をぜひご覧ください。
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