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自立ってなに???

自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやって行くこと。
仕事における自立は、自分で考えて業務ができる状態。
他の人に過度に依存することなく、自分で考えて選択や行動ができるのが精神的に自立した状態。
他への従属から離れてひとりだちすること。一本立ち。
などなど、説明文がウェブ場でも出ています。
個人だろうが国家だろうが、基本的に自分独自で存在していると言う意味合いがほとんどですよね。
英語表現すると一言では難しく、self-sufficiency,  sustenance、selfーreliance,Freedom,Liberty, Autonomy,Separation, Independence,などなど,,,,なんか沢山の言葉がありますよね。
そして、今日本では自立=経済的自立が同意語的な価値を持ち、経済的自立が最優先というか、自立の意味合いになっているようです。
多くの親御さんが、子供達に自立とは「他者に頼らず、自分で経済的に一本立ちすること」=自立と教えているようです。

言葉や価値観は無数に存在するので、一つの正解となる訳もないのですが、どうも日本は8割方が同じ回答をしているようです。

個人的に中学の時に教わった「自立」と、今日日本社会で言われている自立にギャップが生じていると思いました。
個人的に教師に教わった自立は「自分の足でしっかりと地面を踏み締め立てる事。揺るぎない姿勢を維持できる強さを持つこと。そして何よりお前たちが考えなければいけない点は、なぜ自分の足で立たなきゃいけないのか?そこを理解する事が最も重要なんだ。自分で立てない者が、他者を救えるか?お前たちの仲間を助ける時に、自分自身で立てないものが、どうやって友達や家族支える事ができるんだ?自分の足でしっかりと立つと言うことは、他者を支えると言う事であり、つまり自立とは他者を支える力を持つと言うことなんだ」と教わりました。
そして今でも個人的にそう思っていますし、子供達にもそう伝えています。

今日日本で言われている自立と自分が教わってきた自立に大きな違いがあります。昨今の自立の視点は「個人」です。他者に頼らない、関係性を断つ。
私が教わった自立は「支え合い」です。社会との関わりが積極的に存在します。
常に「できる者の責任は、できない者を支えることだ」と教わってきました。
「責任」一つっても、個人的なことではなく他者の為の視点で教育されてきました。以前日本の教育は相対的視点の教育でした。

光と影は同時に存在する。良し悪しも同時に存在する。メリットがあればデメリットが必ずそこにある。物事全て表裏一体であり、切っても切り離せないものである。善は悪でもあり、悪は善でもある。愛は解放でもあり束縛でもある。
自立も自分自身の個人的なことではあるが、社会や他者と切り離せるものでなく、常に個人と他者は同時に存在するものであると教え込まれてきました。
だからこそ、社会とは色んな人間がいて、それぞれが出来ること、得意なことを出し合って、常に支え合う「お陰様の状態」であると教育されました。

実際に学校活動でもクラスメイトとは、そういった存在で「足の速いやつ」「喧嘩が強いやつ」「頭脳明晰なやつ」「話術に長けているやつ」「気がきくやつ」「ノロマなやつ」などなど、みんな自分も他者もお互いがお互いに「できること」を自覚して、TPOに合わせて力を合わせて活動していました。
なのでクラスメイトは非常に団結していました。そして小さなクラスと言う存在の支え合い意識は、今度は同じ学校、同じ地域、同郷、などと範囲は広がっていき、そしてその自立心は途切れることもなく、自分の足で立てる者が、立てない者を支えていた環境が結構普通に生活の中に転がっていたと思います。

いつかしら、その自立は姿形を変えて「個人」という視点が中心となり「他者に迷惑をかけない」「他者に頼らない」「自分1人で」と、周囲との支え合いのためのパワーじゃなく、個人を支えるパワーへと変貌していったんだと思います。これも決して批判するつもりは一切なく、どちらか一方が正しいという事でもありません。自分が教わった自立も今日社会で言われている自立も、それ以外の自立の意味合いも、全て正解であり完璧な解答なんてないはずです。

皆さんの自立は皆さんの思考に沿って存在しているはずです。
心がけたいのは、さまざまな答えがあると言う認識を持つことと、解答の導き方の引き出しを多く持つようにしたい点です。
自分自身の中に多様性を育めば、自然とその多様性は社会へと広がります。
自分自身の中に引き出しが沢山あればあるほど、いろんなものに対応が可能になり、自分自身がパニックに陥ったり、追い込まれたりする可能性を減らすことができると思います。

英語で自立を説明する時に多くの単語が出てくるように、あなた自身の中に沢山の自立と言う単語を持って頂けたらと願います。

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