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ベイビーステップの春

生徒作品

トマトとモッツアレラチーズのサラダのように、健康的で楽しげなテーブルアレンジメント。生徒が3月の課題を送ってきてくれました。

リモートでのクラスは、自主性を育む良い機会だったと振り返ります。花材の選択から作品撮りまで全て自分で行います。

生徒作品

毎月送られてくる作品を見て、その成長ぶりを見逃さないように、穴のあくほど画像とにらめっこ。私にとっても良い鍛錬となりました。

最初は頑張りすぎて、通常のレッスンで作るものを目指しがちです。でも、それをひとりでやり切るにはまだ力不足だと気付く。さてどうする?

身の丈を知り、少しチャレンジしてみる事。その創意工夫の中に、暮らしの芸術の種が隠されています。

今回の講座では、フランス流の暮らしの芸術「アールドヴィーヴル」ということにも触れてみました。

それは、フランス的な考え方として、人間は不平等であることが前提にあります。「個性」と言い換えても良いでしょう。

自分を知り、無駄な努力はしない。そこに幸せを見出すという考え方があります。

アメリカンドリームとは真逆の、諦めの境地からの出発です。だからこそ、自分には何が必要で、何が幸福かをわかっているフランス人たちは、人生を楽しむ天才でもあります。(もうちょっと頑張っても良いんじゃないかなあと、思わないでもない…笑)。

フランス人は10着しか服がないという本がベストセラーになりましたが、アパルトマンのクローゼットが本当に小さく、沢山収納できないシステムなのです。

物に頼らないという生き方を貫き、毎日素敵な着こなしで、コーディネイト力が抜群にうまいのでした。

花を通して、そんなエッセンスが少しでも感じられたら嬉しい。
アメリカナイズされて、頑張ることに疲れてしまった人たちを沢山見てきましたから。

蓬莱羊歯の新芽

今朝、ホウライシダの赤ちゃんが群生しているのを見ました。日々ベイビーステップで成長していくその姿は生命そのものです。



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